LESSON COLUMNレッスンコラム
2021.02.19
「ダイエットに有酸素運動が必要か問題」をプロが徹底解説!
「ダイエット(減量)に有酸素運動って必要なのかな…」
「とにかく痩せたいんだけど、何から始めれば良いんだろう…」
「キツい運動をしなくても痩せられる方法とかないかな…」
こういった疑問や悩みを、抱えていませんか?
ダイエット(減量)をする際に手っ取り早い方法として挙げられる有酸素運動ですが、果たして本当に取り入れる必要があるのでしょうか?
今回は、そんな『有酸素運動とダイエットの関係性』に関するテーマです。
ぜひ本記事を参考に、効率良く理想の体に近づけてください。
目次
ダイエットの定義
まず初めに、ダイエットの定義についてです。
ダイエットとは、「健康や美容などを目的とし、食事の量や質を調整すること」を指します。
日本では、主に痩せるための運動や生活習慣の改善を指しますが、海外では、痩せるための運動のことをダイエットとは言いません。
また、多くの人が「ダイエット=運動や食事制限によって痩せること」と解釈していますが、実はこれも誤りです。
あくまでも「運動や食事量を管理して適正な体重にしていくこと」。
これが、ダイエットの本来の意味です。
つまり、痩せ体型の人や筋肉をつけたい方が、食事量を多くして体重を増やす行為も「ダイエット」と言うわけですね。
本記事では「ダイエット=痩せること」と定義して、話を進めていきます。
ダイエットに有酸素運動は必要か?
結論からお伝えすると、必須ではありません。
必要な場合もありますが、必ずしも必要ではないということです。
筋トレと有酸素運動、痩せるのはどっち?
「体重を落とす」という観点で見ると、有酸素運動のほうが適当です。
ですが、有酸素運動は体脂肪も落ちますが、筋肉も落ちます。
これを防ぐためには、筋トレとの組み合わせが必須です。
実際に、タンパ大学の研究⑴によると、筋トレと組み合わせた場合に脂肪燃焼効果が最も高いのは「ランニング」ということが分かっています。
ちなみに、筋肉を維持したい場合は「サイクリング」がオススメです。
それでも有酸素運動をオススメしない理由
痩せるという観点では、有酸素運動に軍配が上がることは理解できたと思います。
しかし、それでも有酸素運動をダイエットの第一手段にするのはオススメできません。
理由は、先述したように「筋肉が落ちるから」です。
これは既定事実で、実際に筆者も経験しました。
それよりも、筋肉量をキープ(増量)しながら体脂肪を落とすことを意識したほうが、理想の体型に近づきやすいです。
ダイエットが目的の場合の優先順位
ダイエットの場合、下記のような優先順位にするのがオススメです。
②筋トレ(食事管理)
③有酸素運動
もちろん人にもよりますが、ほとんどの人は上記に当てはまります。
①と②の順番に関しては、筋肉量や体脂肪量、太った理由などを考慮して決めましょう。
ダイエットに有酸素運動を取り入れる際の注意点3つ
ダイエットに有酸素運動を取り入れる場合、いくつか注意すべきポイントがあります。
それが、以下の3つです。
②1回の運動を30分未満にする
③週2回程度に抑える
それぞれ解説していきます。
①筋トレと合わせて行う
有酸素運動を取り入れるなら、筋トレと組み合わせましょう。
これは、ダイエットの鉄則とも言えます。
減量を目的としている場合は、先に筋トレを行い、その後に有酸素運動を行うのが効果的です。
詳しくは、筋トレと有酸素運動の正しい順番は?【結論:目的によります】をご覧ください。
②1回の運動を30分未満にする
有酸素運動だけを行う場合、基本的には「20分以上行うのが良い」と言われています。
これは、20分までは脂肪ではなく、糖を主なエネルギーとして使うからです。
しかし、先述した研究によると、1日に有酸素運動を行う時間が30分を超えると、主に下半身の筋トレ効果が下がり始めることが分かっています。
その後は、有酸素運動時間が長くなるに伴い、下半身の筋トレ効果は反比例して低下する傾向が続くとのことです。
下半身の筋肉は全身の7割近くを占めるため、ここが落ちると代謝がガクッと落ちてしまいます。
ですので、有酸素運動は長くても30分以内にしましょう。
③週2回程度に抑える
また、先述した研究によると、有酸素運動をする日が週3回を超えると、筋トレ効果の低減率が大きくなることが分かっています。(筋トレの効果が薄くなるという意味です)
有酸素運動で減量しようとする気持ちは分かりますが、もしかするとその行動が、逆に太りやすい体に近づけているかもしれません。
この事実を知った上で、有酸素運動を取り入れるかを判断しましょう。
ダイエットにオススメの有酸素運動
ダイエットにオススメの有酸素運動は、以下の4つです。
②ウォーキング
③バーピー
④ヨガ
繰り返しますが、有酸素運動はあくまでも手段の1つです。
「必ずしも必要なものではない」ということを知っておいてください。
①縄跳び
縄跳びは、47ヶ所もの筋肉を使う有酸素運動で、高い脂肪燃焼効果があります。
つまり、縄跳びにはランニングと同じくらいか、それ以上の運動効果があるわけです。
特別な飛び方をする必要はなく、普通の「前とび」を3分×3セット行うだけでも、十分効果が得られます。
筆者も縄跳びをすることがありますが、2分跳ぶだけでもかなり疲れます。
全身の筋肉を使うので、効果的な有酸素運動と言えますね。
②ウォーキング
最も手軽に始められる有酸素運動で、多くの方が取り入れているのがウォーキングです。
手軽に始められて良いですが、汗もかかず、息も上がらないような散歩程度のウォーキングだと、ダイエット効果は薄くなります。
ダイエット効果を高めるためのウォーキングの目安は、「時速4km」です。
いつもより早く、若干息が上がるくらいのペースを目安にしましょう。
③バーピー
バーピーは、やや難易度の高い有酸素運動ですが、1畳分のスペースがあればできます。
やってみると分かりますが、バーピーは全身の筋肉をバランスよく使います。
他の種目に比べるとキツいですが、筋肉量がキープできるのは嬉しいですよね。
まずは、30回(もしくは1分)を3セットを目安に行いましょう。
ただし、1つ1つの動きにメリハリをつけて行うことを忘れずに。
④ヨガ
ヨガは、激しい有酸素運動をしたくない方にオススメです。
腹式呼吸を意識して行うことで、血行が活発になり新陳代謝が上がるため、ダイエット効果があります。
ただし、他の有酸素運動と比べると効果は薄いです。
また、ヨガはメンタル改善や脳機能の向上に効果的と言われています。
寝る前(1~2時間ほど)に行うと、睡眠の質が上がるのも嬉しい点ですね。
【まとめ】有酸素運動を上手く活用して、効率よくダイエットしよう
最後に、本記事のまとめです。
・有酸素運動はダイエット(減量)に必ずしも必要ではない
・有酸素運動を取り入れる場合は、筋トレと一緒に行う
また、1日30分までにし、週に3回以下にする
・最もオススメの有酸素運動は、「縄跳び」である
まずは、食事管理と筋トレで基礎を作りましょう。
その上で、有酸素運動でブーストをかけるのが効果的です。
ぜひ本記事を参考に、自分に合った有酸素運動を見つけてください。
では、また次回の記事でお会いしましょう!
くびれサーキットトレーナー 上原道矢
⑴https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22002517/