LESSON COLUMN

2020.04.26

ダイエット成功のカギが睡眠にある3つの理由【生活習慣を変えよう】

 

ダイエットをしようと決めた時にまず思い浮かぶのは、「食事」と「運動」なのではないでしょうか?

 

もちろんこの2つは、ダイエットには欠かせない要素です。
しかし、これだけではダイエット成功は難しいと言えます。

 

なぜなら、食事や運動の効果を発揮するためには「質の良い睡眠」をとる必要があるからです。

 

一見ダイエットには関係なさそうに思えますが、睡眠を変えるだけでもダイエットに成功する事例もあるほど、睡眠はダイエットにおいて重要な要素です。

 

本記事では、睡眠がダイエットに与える影響をデータをもとに解説しながら、質の高い睡眠をとる方法までご紹介します。

 

ぜひ、睡眠を変えてダイエットに成功しましょう!

 

 

ダイエットで最も大切なのは睡眠

 

 

前提条件として頭に入れておいていただきたいのが、ダイエット(減量)において最も大切なのが「睡眠」だということです。

 

以下の図を見てください。

 

 

『睡眠=土台』なので、ここがしっかりしていないと食事や運動の効果が発揮されにくくなってしまいます。

 

「なぜそこまで睡眠が重要であると言うのか?」について、第2章で詳しく解説していきます。

 

 

ダイエット成功のカギが睡眠にある3つの理由

 

 

ダイエット成功のカギが睡眠にある理由は、以下の3つです。

①食欲をコントロールできる
②自律神経が整う
③寝ている間にカロリーをたくさん消費する

これらの理由を読むことで、睡眠がダイエット成功に最も欠かせない要素だということを理解できるでしょう。

 

 

理由①:食欲をコントロールできる

 

人間のホルモンには、食欲を抑えてくれる「レプチン」と食欲を増進させる「グレリン」があります。

 

これらのホルモンは主に睡眠中に分泌するのですが、睡眠不足の状態の時は「グレリン」が増え、逆に「レプチン」が減ってしまいます。

 

つまり、食欲が高まってしまうのです。

睡眠不足の定義は第3章で詳しく解説しますが、6時間未満を睡眠不足としている研究結果が多いです。

もしあなたの睡眠時間が6時間未満でダイエットが上手くいかないのであれば、睡眠時間をもう少し長くするだけでも良い方向へと進むでしょう。

 

 

理由②:自律神経が整う

 

睡眠中は体が自律神経を整える働きをしていますが、睡眠不足や質の低い睡眠だと自律神経に乱れが起きてしまいます。

 

自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあるのですが、この2つがバランスよく働くことで調子の良い体になります。

 

また、自律神経の大きな働きとして「消化器官の働きを整えること」が挙げられます。
つまり、自律神経が乱れると胃腸の働きが悪くなってしまうのです。

こうなると、食べたものを上手く消化できなくなり、余分な脂肪が体内に溜まってしまいます。

そして、消化にかかる消費エネルギーも少なくなってしまい、代謝が落ちてしまうのです。

 

 

理由③:寝ている間にカロリーをたくさん消費する

 

人間は寝ている間にもカロリーを消費しています。

質の良い睡眠がとれている場合、約300kcalを消費すると言われています。

ですが、睡眠不足や睡眠の質が悪い場合、半分の150kcalしか消費されないと言います。
1日に150kcalだということは、1ヶ月だと4500kcalです。

 

体脂肪を1kg落とすために必要なカロリー数が約7200kcalなので、睡眠を変えるだけで約0.6kg痩せられるのです。

 

 

ダイエットと睡眠の関係性

 

 

ダイエットと睡眠の関係性を紐解く、いくつかのデータをご紹介します。

 

 

データ1:短時間睡眠の人ほど太りやすい

 

コロンビア大学の研究では、平均7~9時間の睡眠時間をとっている人に比べ、睡眠時間が5時間の人は50%、4時間以下の人は73%も肥満率が高いという結果が出ています。

研究概要32~59歳の男女8000人を対象に調査を行った研究

短い睡眠の方が動き回って痩せそうですが、なぜ短時間睡眠の方が太ってしまうのでしょうか?

 

その答えは、「食欲ホルモン」にあります。(第2章で解説済み)

 

スタンフォード大学で行われた研究によると、8時間眠った人に比べて、5時間しか眠らなかった人は「グレリン」の分泌量が約15%ほど多く、逆に「レプチン」は約15%少ないことが明らかになっています。

グレリンは食欲を増進させるホルモンで、レプチンは食欲を抑えるホルモンのこと。

これは、起きている時間が長くなったことで、体が長時間の活動に対応できるエネルギーを確保する方向へ動いたからです。

 

さらに、増した食欲は「糖質」へ向かいます。
なぜなら、糖質を摂取すると手っ取り早くエネルギーに変わるからです。

 

睡眠が不足すると、それだけで体は「太ろう」としてしまうのです。

 

 

データ2:睡眠不足の人ほど風邪ウイルスにかかりやすい

 

睡眠不足になると、太るだけでなく風邪にもかかりやすくなります。

 

カリフォルニア大学の研究では、睡眠時間が6時間以下の人は、7時間を超える人よりも風邪ウイルスの感染率が4倍以上高いことが分かっています。

 

風邪にかかってしまうと、消費カロリーは減り、栄養バランスも乱れてしまいがちです。
そうなるとダイエットはおろか、逆に太ってしまうということにもなりかねません。

 

ダイエットの根本には、健康的な体があります。
ですので、風邪をひきにくい体を作るためにも睡眠はとても重要なのです。

 

 

データ3:睡眠の質が悪いと成長ホルモンの分泌量が少なくなる

 

睡眠時間はもちろん大切ですが、ダイエットに成功するためには睡眠の質も重要です。

 

睡眠中は「成長ホルモン」が分泌されるのですが、眠り始めて3時間の間に全体の7~8割が分泌されると言われています。

22~2時がゴールデンタイムというのは、現時点では都市伝説のようです。

夜寝て日中は起きているパターンであれば、寝始めて3時間で成長ホルモンが大量に分泌されるので、この時間に質の高い睡眠をとる必要があるのです。

 

質の高い睡眠をとる方法に関しては、第4章で詳しく解説します。

 

 

ダイエット成功に直結する睡眠の質を上げる方法

 

 

睡眠が大切だということは、ここまで読んだ方なら理解できたと思います。

 

そこで、この章ではもう一歩踏み込んで「ダイエットに直結する質の高い睡眠の取り方」をご紹介します。

①起きる時間を固定する
②寝る2時間前までに食事を済ませる
③寝る90分前に入浴する
④寝室にスマホを持ち込まない
⑤出来るだけ自然の光で起きる

上記を意識することで、質の高い睡眠をとることができます。

 

 

方法①:起きる時間を固定する

 

早寝早起きという言葉があり、早く起きるためには早く寝ることが大切だという認識が強いことでしょう。

 

もちろんこれも正解なのですが、実は朝起きる時間の方が大切なので、専門書などでは「早起き早寝」と言われたりします。

 

質の高い睡眠をとるためにも起きる時間を固定することが大切で、寝たい時間の16時間前に起きるようにしましょう。

これは「セロトニン」と呼ばれるホルモンの影響です。

「セロトニン」は夕方の時間帯まで分泌されますが、朝のうちに光を浴びておくことで夕方以降「メラトニン」というホルモンに変わり、質の高い睡眠をとることができます。

 

そして、これらのホルモンを考慮して出された時間が16時間なのです。

 

 

方法②:寝る2時間前までに食事を済ませる

 

食事をすると胃に運ばれ、そこで消化されたものが小腸へと運ばれます。
胃で消化される時間は食品や調理方法にもよりますが、おおよそ2~3時間です。

 

このことから、寝る2時間前までには食事を済ませる必要性を感じられるでしょう。

 

また、前述したように寝ている間は成長ホルモンが分泌されたり、体のバランスを保つ働きが繰り返しされ続けています。

 

そこにプラスして消化活動が行われると、本来分泌されるべきホルモンが分泌されなくなってしまうのです。

 

最低でも寝る2時間前まで、できれば3時間前までに食事を済ませましょう。

 

 

方法③:寝る90分前に入浴する

 

質の高い睡眠をとるためには、寝る90分前に入浴を済ませると良いとされています。

これは「スタンフォード式 最高の睡眠」に書かれていることで、スタンフォード大学の研究によって出された結果です。

この仕組みを簡単に説明すると、人間に備えられている「深部体温」「皮膚温度」の差によるものです。

 

入浴によって深部体温が上がるのですが、深部体温は上がった分だけ下がる性質を持つため、入浴後に少しずつ下がり皮膚温度との差が縮まるのです。

 

 

先ほど説明したものを図に表したものが、上の画像です。

 

「寝つきが悪い」といった方は、ぜひ試してみてください。

 

方法④:寝室にスマホを持ち込まない

 

睡眠の質が悪い方に最も多いのが、「寝る直前までスマホをいじる」というものです。

 

スマホからブルーライトが放たれているのですが、このライトを浴びることで脳が覚醒状態になったり、眼精疲労を引き起こします。

 

こうなると、質の高い睡眠をとることができないことは容易に想像できるでしょう。

ブルーライトカットやブルーライトシートは、さほど効果の期待できるものではありません。

寝る前30分~1時間はデジタルデトックスを行うためにも、寝室にスマホを持ち込まないようにしましょう。

 

筆者もこの方法をずっと行っていますが、とても快適です!

 

 

方法⑤:出来るだけ自然の光で起きる

 

人間は本来、アラームなどの音で起きるよりも自然の光で起きる方が良いとされています。

 

「質の高い睡眠なのに朝起きる時のこと?」と思うかもしれませんが、前述したように、質の高い睡眠は起きた時から始まります。

 

朝どう起きるかでホルモンの分泌量が変わり、1日の過ごし方や体調に大きく影響するのです。

 

自動でカーテンを開けてくれる機械や光でアラームを知らせてくれる光アラームなどもあるので、ご自身にあったものを見つけてください。

 

 

【まとめ】ダイエットに成功のためには睡眠を意識する

 

 

「なぜ、ダイエット成功に睡眠が重要なのか?」を理解していただけましたか?

 

食事や運動はもちろん大事です。
ですが、その根底には睡眠があることを頭に入れておいてください。

 

『人生の1/3は睡眠』と言われるように、睡眠の質は人生に大きな影響を及ぼします。

 

もしあなたが、食事に気をつけて運動もしているにダイエットになかなか成功しないのであれば、睡眠に意識を向けてみましょう。

 

睡眠時間や睡眠の質を改善することで、その問題は解決できますよ!

 

 

くびれサーキットトレーナー 上原