LESSON COLUMNレッスンコラム
2020.01.15
【重要】五大栄養素の働きから考える「肥満」になる理由【デブ解消】
この記事にたどり着いたあなたは、自分が太ってしまった理由やこれから太らないために気をつけるべきことが気になったのでしょう。
よく肥満になる理由として、脂質(脂っこいもの)の摂りすぎや炭水化物の摂りすぎといった言葉を耳にしますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
本記事では、五大栄養素の働きを解説するとともに、肥満になる本当の理由について言及していきます。
本記事を読み終わる頃には、「自分がなぜ太ってしまったのか」や「これから太らないためにはどんな食事メニューを組めば良いか」が分かります。
ぜひ一緒に食事の勉強をしていきましょう。
目次
五大栄養素とは?
体を動かすエネルギーや調子を整えるためには、食事から栄養素を摂取する必要があります。
その際に意識すべきなのが「五大栄養素」です。
- 炭水化物
- タンパク質
- 脂質
- ミネラル
- ビタミン
上記が五大栄養素と呼ばれるものです。
まずは、これらが五大栄養素ということを覚えておいてください。
五大栄養素の働き
五大栄養素はよく車に例えられます。
それぞれが車においてどんな役割を持っているのかを紹介しましょう。
・炭水化物、脂質→ガソリン
・ビタミン、ミネラル→オイル・潤滑油
上記を見ると、バランスが大切であることが一目瞭然ですよね。
では、それぞれの栄養素がどんな働きを持つのかについて解説します。
炭水化物
まず炭水化物は「糖質」と「食物繊維」の2つに分けられます。
そのうち、カラダを動かすエネルギー源となるのは糖質で、肝臓と筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
また糖は、脳の主要なエネルギーになります。
朝ごはんを食べないと仕事の生産性が落ちるのはこれが理由です。
一方、食物繊維は第六の栄養素とも呼ばれ、ヒトの消化酵素で分解されない食物中の難消化性成分であり、お腹の善玉菌を増やしてくれます。
善玉菌は腸内細菌のバランスを整えるなどカラダに有益な成分であるため、積極的に摂取することが望ましいと言えるでしょう。
タンパク質
タンパク質はカラダをつくる筋肉、内臓、皮膚、血液など体を構成する主要成分です。
車でいうところのエンジンに当たるので、タンパク質が足りていないとトレーニングの効果が発揮されたなかったり、普段の生活にも支障をきたしてしまいます。
アミノ酸は大きく分けて2種類あります。
それが、体内で「合成できるアミノ酸」と「合成出来ないアミノ酸」です。
このうち後者は「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から摂取する必要があると言われています。
脂質
脂質はエネルギー源として使われたり、細胞膜や臓器、神経などの構成成分となったりビタミンの運搬を助けたりするなどの役割があります。
その他にも体温を保ったり、肌に潤いを与えたり、正常なホルモンの働きを助ける(とくに女性ホルモン)といった働きがあります。
そのため、脂肪の減らしすぎには注意が必要です。
とくに女性は美容や健康を損なうことになりかねず、美しい肌や髪のためにもある程度の脂質が必要です。
ただし、脂質の摂りすぎは肥満の原因になってしまうので注意しましょう。
ビタミン
ビタミンは、タンパク質、脂質、糖質の分解や合成を助ける働きを持ち、健康維持、体調管理には欠かせない栄養素です。
必要量はごくわずかですが、体内でほとんど合成されないか、合成されても必要量に満たないために必ず食品から摂取しなくてはなりません。
更にビタミンは溶解性の違いで水に溶ける水溶性ビタミンと油に溶ける脂溶性ビタミンに分類されます。
水溶性ビタミンは、尿などと一緒に排泄される為、必要な量を毎日取る必要があります。
過剰にとっても体内に蓄積されずに尿と一緒に排泄されてしまうので、摂り過ぎの心配はあまりありません。
しかし脂溶性ビタミンは、その性質から油と一緒に摂ると吸収率が上がってしまいます。
なので、過剰に摂取しないように注意が必要です。
ミネラル
ミネラルも3大栄養素のようにエネルギー源や体の構成成分にはなりませんが、体の健康維持に欠かせない栄養素です。
ミネラルの主な働きとしては、骨・歯など体の構成成分になったり、からだの調子を整えるがあります。
また、ミネラルは体内で合成することができないため、食事からとることが必須です。
不足すると、鉄欠乏性貧血、ヨウ素不足による甲状腺腫などの欠乏症を起こします。
逆に取り過ぎた場合も過剰症を引き起こします。
鉄や亜鉛をとり過ぎると中毒を起こしたり、ナトリウムをとり過ぎると高血圧症に繋がるので、食事の際には注意が必要です。
五大栄養素の働きから考える「肥満」になる理由
五大栄養素の働きを理解したところで、肥満になる理由を考えてみましょう。
「炭水化物の摂りすぎ?」「脂っこいものをよく食べるから?」など、様々な意見があると思います。
結論を言うと、『PFCバランスを意識できていないから』です。
このPFCバランスを意識すれば、高確率で肥満を防ぐことができます。
PFCバランスとは?
PFCバランスとは、三大栄養素の中で「Protein=たんぱく質」「Fat=脂肪」「Carbohydrate=炭水化物」が、どれくらいの割合を占めるかを示した比率のことを指します。
ダイエットを目的にしている人がPFCバランスを考える時は、以下のような数値を参考にすると良いです。
タンパク質:13~20%
脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下)
これは食事で摂取したカロリー数の比率を示したものなので、それぞれの栄養素を同じだけ食べて良いというわけではありません。
以下の数値をみてください。
タンパク質:1g=4kcal
脂質:1g=9kcal
このように、栄養素によって含まれているカロリー数が異なります。
そのため、PFCバランスを意識する際には、このカロリー数も考慮する必要があるのです。
PFCバランスの例
PFCバランスを理解しやすくするために、同じ100gでどれだけカロリー数が異なるのかを例に出します。
◯白米(100g)
F(脂質):0.3g→2.7kcal
C(炭水化物):37.1g→148.4kcal
合計161kcal
この数値から計算したPFCバランスが以下の通りです。
P→6.2%
F→1.6%
C→92.2%
ほとんどが炭水化物ということが分かりますね。
ただし、「炭水化物だからダメ!」ということではなく、あくまでバランスを意識することが大事です。
◯ささみ(100g)
F(脂質):0.8g→7.2kcal
C(炭水化物):0g→0kcal
合計99.2kcal
この数値から計算したPFCバランスが以下の通りです。
P→92.7%
F→7.3%
C→0%
タンパク質が豊富に含まれていることが分かりますね。
ささみは高タンパク食材としても知られるので、積極的に摂りましょう。
◯バター(100g)
F(脂質):83g→747kcal
C(炭水化物):0.2g→0.8kcal
合計750kcal
この数値から計算したPFCバランスが以下の通りです。
P→0.3%
F→99.6%
C→0.1%
ほぼ全てが脂質ということが分かりますね。
バターは脂質の中でも太りやすい部類に入るため、ここを減らせるとダイエット成功に近づけます。
普段の食事からPFCバランスを意識する
先ほど紹介した食品はどれも極端な例ですが、たとえ同じ100g摂取したとしても、カロリー数にこれだけの差が出るのです。
「脂っこいものを食べ過ぎ」や「お米やパンを食べ過ぎ」など、太った理由を特定の栄養素のせいにすることが多いですが、その根本は『PFCバランス』にあるのです。
自分の食事を見直し、どの栄養素をたくさん摂っているのかを理解しましょう。
多くの場合は、脂質の摂りすぎ
とはいえ、やはり肥満になる人の多くは「脂質の摂りすぎ」です。
先ほど紹介した「バター」が該当します。
- 朝ごはんでパンにバターを塗って食べる
- お菓子にポテトチップスを食べる
- 揚げ物を食べることが多い
- ケーキなどの甘いものをよく食べる
といった人は注意が必要です。
PFCバランスでも解説しましたが、脂質は全体の20~30%なので、1日2000kcal必要な人では55gに該当します。
朝パンにバターを塗って食べる人はそれだけで5gを摂取しており、残りは50gとなります。
これを一食あたりで計算すると、脂質摂取量は15gとなり、摂りすぎていることが多いのです。
ダイエットを行う上での五大栄養素バランス
PFCバランスについては第3章で解説した通りですが、ダイエットを行う上ではタンパク質を意識して摂取することが大切です。
糖質制限ダイエットをして体重を減らしたとしても、筋力も一緒に低下するため、結局「痩せにくいカラダ」になってしまいます。
これはNGなダイエット法で、PFCバランス内でカロリーを決めることが大切で、その中で最も意識すべきなのが『タンパク質』なのです。
タンパク質は「体重×1.5~2.0g」
これは過去の記事でも何度か書いていますが、ダイエットを目的にしている方は1日にタンパク質を「体重×1.5~2.0g」摂取することが望ましいとされています。
これを計算した上でPFCバランスを決めると良いでしょう。
・タンパク質…100g(400kcal)→20%
・炭水化物…300g(1200kcal)→60%
・脂質…45g(405kcal)→20%
これだと合計2,000kcalになってしまうので、少しカロリーオーバーですが、意識的に食事を増やすといった意味でこの数値を参考にしてみてください。
オススメの高タンパク質食品
これを食べれば痩せるというわけではありませんが、高タンパク質食品を摂取する際の参考にしてください。
・納豆
・エビ
・タコ
・卵
・ささみ
大豆製品は食物繊維がたっぷりで、コレステロール値を下げてくれます。
魚は高タンパクなものが多いですが、ブリやトロ、イクラなどは高カロリーなので、注意しましょう。
ビタミンとミネラルが豊富な食品
ビタミンとミネラルが不足すると代謝が落ち「痩せにくいカラダ」になってしまいます。
PFCバランスを考える際に、ビタミンとミネラルについても考えておきましょう。
・ワカメ
・きのこ
・野菜
上記の食品は、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
各食事のメニューに組み込んでみてください。
偏った食事はNG
糖質制限ダイエットやローファットダイエットなどのダイエットでは、特定の栄養素を制限しますが、これはあまりオススメしません。
なぜなら、知識がない中で偏った食事制限をすると、必ずといっていいほどリバウンドするからです。
もしこういったダイエット法を試す場合は、パーソナルトレーナーや管理栄養士にお願いするのが良いでしょう。
くびれ美人では、トレーニングと並行して食事指導も行っておりますので、まずは体験を受けてみてください。
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まとめ
肥満の解消するためには五大栄養素を意識する必要があります。
ここまで読んだあなたならもう理解していると思いますが、それぞれに大切な働きがあるため、偏った食事はNGです。
『PFCバランス』を意識することで、偏った食事にならず、バランスの良い食事を摂ることができます。
タンパク質(1g=4kcal):13~20%
脂質(1g=9kcal):20~30% (飽和脂肪酸は7%以下)
上記の数値を意識した食事メニューを組みましょう。
そうすることで、肥満を解消することができますよ。
くびれサーキットトレーナー 上原