LESSON COLUMN

2021.04.08

筋トレと有酸素運動のカロリー消費の比較【オススメエクササイズも紹介】

筋トレと有酸素運動のカロリー消費の比較【オススメエクササイズも紹介】

 

「筋トレの消費カロリーってどれくらいなの?」
「有酸素運動をしたほうが早く痩せるんじゃないの?」
「自分にもできるオススメのエクササイズを教えてほしい」

 

こういった、疑問や悩みを持っていませんか?

 

筋トレの消費カロリーが気になる方は多いですよね。
どうせなら、たくさん消費できるエクササイズをしたいはず。

 

そこで本記事では、筋トレによる消費カロリー一覧を提示します。
後半部分では、あなたにあったエクササイズも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

 

筋トレの消費カロリーって実は少ない?

 

筋トレの消費カロリーって実は少ない?

 

筋トレと有酸素運動だと、有酸素運動のほうが脂肪を燃やしてくれそうですよね。

 

実際に数値を見てみると、有酸素運動(ランニング30分)の消費カロリーは、約200kcal。
これに対して筋トレの消費カロリーは、約100kcalです。

 

数値を見比べると、倍以上の差がついていますね。
では、筋トレより有酸素運動をするべきかというと、そうではありません。

 

これについては、第3章で詳しく解説します。

 

筋トレの消費カロリーの計算方法

 

筋トレの消費カロリーの計算方法

 

先ほど、筋トレを30分行った場合、「約100kcal消費する」と書きました。
これは、どのように計算したのでしょうか?

消費カロリー(kcal)=メッツ×体重kg×運動時間×1.05

先ほど書いた消費カロリーは、上記の式で計算しました。
運動による消費カロリーは、基本的にすべて上記の式で計算できます。

メッツは、運動によるエネルギー消費量が、安静時の何倍にあたるかを示す値です。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2013」の値によると、代表的なエクササイズのメッツは、下記になります。

・ボウリング、社交ダンス(3.0メッツ)
・自体重を使った軽い筋力トレーニング(3.5メッツ)
・ゴルフ(3.5~4.3メッツ)
・ラジオ体操第一(4.0メッツ)
・卓球(4.0メッツ)
・ウォーキング(4.3メッツ)
・野球(5.0メッツ)
・ゆっくりとした平泳ぎ(5.3メッツ)
・バドミントン(5.5メッツ)
・バーベルやマシーンを使った強い筋力トレーニング(6.0メッツ)
・ゆっくりとしたジョギング(6.0メッツ)
・ハイキング(6.5メッツ)
・サッカー、スキー、スケート(7.0メッツ)
・テニスのシングルス(7.3メッツ)

では、私(体重68kg)が30分間、自体重を用いた筋力トレーニングをした場合の消費カロリーを計算してみましょう。

3.5メッツ×68kg×0.5時間×1.05=124.95kcal

これが、私が軽い筋トレを30分間行った場合の消費カロリーです。
もし1時間すれば、250kcalを消費できるわけですね。

 

消費カロリーを計算するときは、上記の式を使ってください。

 

有酸素運動と筋トレ、痩せるためにはどっちをすべき?

 

有酸素運動と筋トレ、痩せるためにはどっちをすべき?

 

単純に、有酸素運動と筋トレの消費量を比べた場合、有酸素運動のほうが消費カロリーは多いです。
これは、第1章でも少し触れましたね。

 

では、痩せるために有酸素運動をすれば良いかというと、そうではありません。
有酸素運動だけで痩せることのデメリットを3つほど紹介します。

 

デメリット①「ストレスホルモンが大量に分泌される」

 

ドレスデン工科大学の研究によると、マラソンやランニングのような有酸素運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを慢性的に上げるとのことです。

 

コルチゾールの分泌量が多いと、次のような傾向が見られることが分かっています。

・心臓病にかかりやすい
・ガンを発症しやすい
・内臓脂肪がつきやすい

これを見るだけでも、「有酸素運動だけやれば良いわけではない」ということが分かりますよね。

 

好きで走っている場合は、ストレスホルモンの分泌量は少ないと思いですが、「痩せるため」と思って走っている場合は、ストレスホルモンは大量に分泌されてしまうのです。

 

デメリット②「痩せるホルモンの分泌量が減る」

 

ノースカロライナ大学の研究によると、ランニングのような強めの有酸素運動を行うと、T3ホルモンの量が下がるとのこと。

T3ホルモンは甲状腺から出るホルモンで、脂肪を燃やす効果があります。

このホルモンの分泌量が正常だと、体の代謝が上がって脂肪が燃えやすくなり、同時に筋肉の機能もアップします。
一方で分泌量が少ないと、体が一気に脂肪を溜めこもうとするので、どれだけ運動してもムダになってしまうのです。

 

デメリット③「摂取カロリーが増える」

 

ハーバード大学の研究によると、長期間の有酸素運動を行っている被験者ほど、せっかく消費したカロリーよりも平均で100kcalも多めに食べる傾向があったとのこと。
毎日100kcal多く摂取すると、2ヶ月で約1kg増える計算になるので、これはとんでもない数値ですよね。

①有酸素運動をしたことに満足して、食欲のリミッターが外れる
②有酸素運動が食欲をアップさせて、最終的に摂取カロリーが増える

簡単ですが、こういった流れによって摂取カロリーが増えるわけですね。

 

とはいえ、有酸素運動も効果的に取り入れれば痩せる効果が期待できます。
この辺りについては、筋トレと有酸素運動の正しい順番は?【結論:目的によります】でまとめました。

 

カロリーを消費するオススメのエクササイズ7選

 

カロリーを消費するオススメのエクササイズ7選

 

痩せるなら、有酸素運動よりも筋トレのほうが適していることは、理解できましたよね。

 

とはいえ、筋トレにもいろんな種類があります。
ここでは、カロリーを消費し、かつトレーニングとしてもオススメできるエクササイズを7つほど厳選しました。

※腕立て伏せやスクワットなどの、筋トレの個別の種目については除外しています

①縄跳び
②坂道ダッシュ
③階段上り
④キックボクシング
⑤HIIT
⑥自重トレーニング
⑦マシントレーニング

では、それぞれのエクササイズについて、見ていきましょう。

 

①縄跳び

 

1分間で120回の速さで飛べば、1時間で667〜990kcal消費します。
30分でも300kcal以上消費するので、かなりの消費量と言えますよね。

 

縄跳びは、腕や肩を始めとして、全身の筋肉が鍛えられるバランスの良いトレーニングです。
慣れてきたら、ウエイト付きの縄跳びで、肩や腕に負荷をかけるのもありですね。

 

②坂道ダッシュ

 

幅は大きいですが、1時間で639〜946kcal消費します。
坂道ダッシュの良いところは、腸腰筋が鍛えられることにあります。

 

腸腰筋(正確には大腰筋)は、約600ある筋肉の中で唯一、背骨と足を繋ぐ筋肉です。
ここが弱いと、上半身と下半身のバランスを上手く保てなくなり、下半身太りの原因になります。

 

足痩せの方法に関しては、【方法論】脚やせをしたいなら体幹トレーニングが効果的である理由でまとめました。

 

③階段上り

 

1分間で77段のぼった場合、1時間で452〜670kcal消費します。
1時間上がり続けることはあり得ないですが、かなりの数値ですね。

 

階段上りの良いところは、先ほどの坂道ダッシュ同様、腸腰筋が鍛えられることにあります。
基本的には、坂道ダッシュよりも腸腰筋を鍛えることができるので、美脚になりたい方は、意識的に階段を上るのが良いですね。

 

④キックボクシング

 

こちらも幅は大きいですが、1時間で582〜864kcal消費します。

 

キックボクシングは、縄跳び同様、全身の筋肉をバランス良く鍛えることができます。
特に、体幹が鍛えられるのは嬉しいですね。

 

よりカロリーを消費したいときは、ラウンドとラウンドの間を短くします。
もちろん、パンチやキックは全力で行いましょう。

 

⑤HIIT

 

HIITは、以前の【保存版】HIITトレーニングの効果とやり方を徹底解説でも解説したように、脂肪燃焼効果やアフターバーン効果の増大といったメリットがあります。

 

10分で100kcal弱と、カロリー消費量は少ないですが、EPOC(脂肪が燃焼し続ける時間)が長く、300kcal〜500kcalほど消費すると言われています。
たった10分全力で行うだけで、300kcal消費してくれるのは嬉しいですよね。

 

とはいえ、気をつけるべきポイントがいくつもあるので、上記の記事を参考に、正しい知識を持った上で行ってください。

 

⑥自重トレーニング

 

体重60kgの人が自重トレーニングを1時間行うと、消費カロリーは約100kcalとなります。
もちろん、強度やフォームにもよりますが、おおよその数値はこのくらいです。

 

自重トレーニングの効果を高める方法に関しては、自重トレーニングのメリットとデメリット【解決法は徒手抵抗です】でまとめました。

 

怪我のリスクが少ないのが特徴ですが、フォームを間違えて行うと、怪我のリスクは増えます。
自重トレーニングを行う場合でも、フォームには注意して行いましょう。

 

⑦マシントレーニング

 

ウエイトトレーニングほどではないですが、マシントレーニングでもカロリー消費量は期待できます。
体重60kgの人が1時間行った場合、約200kcalの消費カロリーになります。

 

マシントレーニングは、ウエイトトレーニングと比較して、怪我のリスクが低く、かつ狙った部位を追い込めるのが大きな特徴です。
ただ、マシントレーニングに関しても、効果的なやり方は存在します。

 

関連記事
【目的別】筋トレ効果を最大限にするマシントレーニングプログラム

 

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筋トレ以外で意識すべき3つのこと

 

筋トレ以外で意識すべき3つのこと

 

筋トレを日常生活に取り入れることは素晴らしいことです。
しかし、それだけでは不十分なのも事実です。

 

筋トレ以外でも意識してほしいことを、3つほど紹介します。

①タンパク質と食物繊維ファーストの食事
②寝る前1〜2時間前の入浴とストレッチ
③日常生活で意識的に体を動かす

これさえやれば、体が劇的に変わるというものを厳選しました。
いろんな情報に振り回されずに、まずはこれだけやって頂ければOKです。

 

①タンパク質と食物繊維ファーストの食事

 

ダイエットやボディメイクにおいてタンパク質が必須であることは、あなたもご存知ですよね。
タンパク質やプロテインに関する記事は、過去にたくさん書いてあるので、そちらをご覧ください。

 

関連記事
筋トレをする上で必ず抑えておくべきタンパク質の摂取量
【有料級】プロテインを朝と寝る前に飲むべき理由【注意点も解説】

 

また、食物繊維も減量をする上では欠かせない栄養素です。
食物繊維に関しては、【必見】ダイエットに欠かせない食物繊維とオススメ食材5選でまとめました。

 

糖質や脂質も大切な栄養素ですが、まずはタンパク質と食物繊維を意識した食事にするのが効果的です。

 

②寝る前1〜2時間前の入浴とストレッチ

 

ボディメイクをする上で意外と忘れられがちなのが、入浴を含めた疲労回復です。

 

「基本的にシャワーだけ」という方が多いですが、これは非常にもったいないです。
というよりも、ボデイメイクする上ではNGと言えます。

 

【簡単】筋トレ後の疲労回復のポイント3つ【予防法も解説します】でも書いたように、入浴は元気な体を維持するためには欠かせない行為です。
「これなくしてボディメイクはできない」と思ってください。

 

また、入浴と並行して大事なのが、ストレッチです。
体操選手のような柔らかい体にする必要はありませんが、硬すぎると怪我のリスクが高くなるのは事実です。

 

入浴した後のストレッチを習慣にすると、柔軟性が上がるだけではなく、睡眠の質も上がります。
この2つは、ぜひ習慣にしてください。

 

③日常生活で意識的に体を動かす

 

毎週決まった時間にトレーニングすること自体は素晴らしいことです。
ただ、それだけで体が変わるかといえば、そうではありません。

 

週に2時間トレーニングする場合、残りは166時間ありますよね。
ここでダラダラしていると、トレーニングしたことが台無しになります。

 

食事習慣にせよ、生活習慣にせよ、意識すべきことはたくさんあります。
その中でも、意識的に体を動かすことは、健康維持にもつながるのでオススメです。

・エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使う
・1駅分先に降りて、歩く距離を増やす
・休みの日は20分ほど散歩する

こういった積み重ねは、かなり大事です。
「塵は積もれば山となる」という言葉がありますが、まさにその通りですですね。

 

まとめ:週2の筋トレと日常的な運動を心がける!

 

週2の筋トレと日常的な運動を心がける!

 

最後に、本記事のまとめです。

まとめ

・筋トレのカロリーは、有酸素運動より少ない
・ただ、有酸素運動だけで痩せようとするのは危険
・オススメのエクササイズから、できそうなものを選ぶ
・筋トレ以外にも、食習慣や生活習慣を意識する

筋トレによる消費カロリー自体は少ないですが、脂肪燃焼効果が高いことや筋肉アップが望めることから、有酸素運動よりオススメと言えます。

 

プロのトレーナー目線で、オススメのエクササイズを7つ紹介したので、どれか1つで良いので取り組んでみてください。

 

では、また次回の記事でお会いしましょう!

 

くびれサーキットトレーナー 上原道矢

 

・参考文献
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21944954/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12527982/
https://www.nature.com/articles/ijo2008203