LESSON COLUMNレッスンコラム
2019.10.29
【トレーナー直伝】ラットプルマシンとローイングマシンの効果的な使い方
女性だと『背中の肉を落としたい…。』や『猫背姿勢を改善したい』、男性だと『背中を大きくして逆三角形を作りたい』など、背中を鍛える目的は人それぞれ。
どんな目的にせよ、背中を鍛えるトレーニングに励んでいることでしょう。
背中を鍛えるマシンとして有名な「ラットプルマシン」と「ローイングマシン」ですが、実は握り方や姿勢を変えると効いてくる筋肉が変わります。
ですが、いくらマシンとはいえ、正しいフォームで行わなければ目的を達成することはできません。
そこで今回は、背中を鍛えて逆三角形を作りたい男性向けに「ラットプルマシン」と「ローイングマシン」の効果的な使い方について解説しますので、ぜひ本記事を参考に背中のトレーニングに励まれてください。
※「すぐにそれぞれのマシンの効果的な使い方について知りたい!」という方は、『ラットプルマシンとローイングマシンの効果的な使い方』からみてください。(該当箇所に飛べます。)
目次
ラットプルマシンとローイングマシンの違い
どちらも背中の大きな筋肉である「広背筋」を鍛えるマシンですが、一体どこに違いがあるのでしょうか?
次の写真を見ると、その違いが分かるはずです。
(1枚目が「ラットプルマシン」で、2枚目が「ローイングマシン」です。)
「側面」と「後面」と表記していますが、もう少し分かりやすくいうと、ラットプルマシンが「縦のライン」で、ローイングマシンが「横のライン」です。
ローイングマシン→脇の下から背骨の「横のライン」
おおよそこのような感覚を持っていただけると、使い分けてトレーニングしやすいです。
ラットプルマシンとローイングマシンの使い分け
2つのマシンの違いを理解できたと思うので、それぞれのマシンをどんな目的の際に使うべきかについて解説します。
パターンは大きく分けると3つあります。
②姿勢を改善したい場合→ローイングマシン
③逆三角形を作りたい場合→ラットプルマシンとローイングマシン
①と②は主に女性で③は男性に多いと思いますが、それぞれのパターンに応じて使うマシンを変えるようにしてください。
パターン1:背肉を撃退したい場合
多くの女性が気にする「背中のお肉」。
この背肉を撃退したい場合は、ラットプルマシンを使うのが効果的です。
背肉は脇の下から背中にかけて溜まりやすく、その部分にあるのが「大円筋」や「広背筋」なので、大円筋や広背筋を鍛えるのに適したラットプルマシンが有効であると言えます。
実際、くびれサーキットにいらっしゃるお客様の多くが、このマシンを気に入られています。
パターン2:姿勢を改善したい場合
女性に多いパターンではありますが、デスクワークをしている方は姿勢不良になりやすい傾向にあるので、多くの人に当てはまるパターンでもあります。
ローイングマシンは、ラットプルマシンよりも肩甲骨を寄せる動きが作りやすいです。
そして、姿勢改善には肩甲骨を動かすことを意識することが大切になります。
なぜなら姿勢不良の場合、肩甲骨が動かず背骨周辺の筋肉が伸びきっているからです。
これについては、姿勢が悪い人の4つのパターンと改善方法【チェック方法も解説】で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてください。
肩甲骨を意識して動かせるようになると、背骨周辺の筋肉が本来の位置の戻り姿勢が改善されます。
ちなみに私たちスタッフの中では、「このマシンが最も効く」という意見が多いです。
パターン3:逆三角形を作りたい場合
これはほぼ男性にあるパターンだと思いますが、後ろから見たときに逆三角形を作りたい場合には、両方のマシンを使うべきです。
これが今日お話しする内容の最もお伝えしたい部分で、また最も参考にしていただきたい部分です。
【必見】チェストプレスとペックフライを効果的に組み合わせる方法でも出てきましたが、トレーニング方法の1つに「コンパウンドセット法」と呼ばれるものがあります。
コンパウンドセット法とは、同じ部位を鍛える異なるトレーニングメニューを交互に行い、集中的にその部位を鍛えるトレーニング法のことです。
逆三角形を作りたい場合は、縦のラインも横のラインも鍛える必要があるので、コンパウンドセット法を上手く取り入れると良いでしょう。
ラットプルマシンとローイングマシンの効果的な使い方
それでは、お待ちかねのそれぞれのマシンの効果的な使い方をご紹介します。
ラットプルマシンの基本的な使い方
と、その前にまずは基本的な使い方から解説します。
肩甲骨を意識的に動かし、キレイな姿勢作りを実現させましょう。
①手は肩幅よりも少し広めで握る。足はつま先立ちでかかとを浮かす。そうすることで足の付け根にある「腸腰筋」にも刺激が入り、骨盤の前傾を作ることでより背中の筋肉を鍛えることができる。
②そこから肘を脇腹に近づけるイメージでバーを引いていく。目線はやや上で、胸を張って動作を行う。
③肘が伸びきる位置まで腕を上げていく。この動作を10回行う。
ラットプルマシンで注意すべきポイントは4つです。
②肩がすくまない
③親指でバーを握らない
④足全体を床につけない
背中が丸まらない
このように背中が丸まったまま行うと、上手く筋肉が縮みません。
ですので、目線を上に保ったまま胸を張った状態で行いましょう。
肩がすくまない
このように肩がすくんだ状態で行うと、背中よりも肩に力が入ってしまいます。
ですので、肩はしっかりと下に落とした位置で動作を行いましょう。
親指でバーを握らない
このように親指でバーをしっかりと握ってしまうと、背中よりも腕に力が入ってしまいます。
小指と背中側が筋膜でつながっているので、親指は外して小指側でバーを引くように意識しましょう。
足全体を床につけない
足全体を床につけてしまうと、骨盤の前傾を作りづらく背中に効きづらくなってしまいます。
かかとを浮かしてつま先立ちになり、骨盤の前傾を保ったまま動作を行いましょう。
ラットプルマシンの効果的な使い方
それでは、ラットプルマシンの効果的な使い方について解説します。
②フロントラットプル
③バックラットプル
この3つが効果的な使い方ですので、目的に合わせて使い分けてみてください。
片手ラットプル
通常は両手でバーを握って行いますが、片手で行うことで左右のバランスを整えることができます。
ボディメイクにおいて左右差をなくすことはとても大切なポイントですので、自身の左右差を理解した上でトレーニングを行うようにしましょう。
①姿勢は両手で行う時と同じで、片手でバーを握り、もう片方の手は下ろしておく。
②その状態から肘を脇腹に近づけるようなイメージでバーを引いていく。
基本的には10回行いますが、先ほども述べたように左右差を考慮した上で、苦手な方の回数を増やすようにしてください。
フロントラットプル
フロントラットプルとは、通常のラットプルの時よりも体を『後ろ』に倒して行うやり方です。
このやり方の良いところは、「肘がしっかりと下まで降ろせること」です。
肘を下まで降ろせるとより広背筋が収縮するので、効果を最大化したい場合には有効であると言えるでしょう。
①手の位置は通常のやり方の時と同じで、体を後ろに倒してさらに胸を張ることを意識する。
②その状態から目線を変えずにしっかりとバーを降ろしていく。
この動作を10回行いましょう。
フロントラットプルでは、広背筋の中でも下の方に効くので、そこも意識して行えるとなお良いですね。
バックラットプル
バックラットプルとは、通常のラットプルの時よりも体を『前』に倒して行うやり方です。
このやり方の良いところは、「肩甲骨が動いていることを意識しやすいこと」です。
通常のやり方で肩甲骨の動きが分かりづらい人は、このバックラットプルを行ってみてください。
①手の位置は通常のやり方の時と同じで、体を前に倒してさらに胸を張ることを意識する。このとき目線はやや下の方にしておく。
②その状態から目線を変えずにしっかりとバーを降ろしていく。
この動作を10回行いましょう。
やってみると分かりますが、かなり肩甲骨が動くので、背肉撃退を目的にしている方はこのやり方がオススメです。
ローイングマシンの基本的な使い方
次は、ローイングマシンの基本的な使い方です。
姿勢を改善したい場合は、ローイングマシンを上手に活用しましょう。
①パッドに胸をつけ、バーの真ん中を握る。このとき親指は外しておく。この際、胸を斜め上方向へ張る感覚を持つ。
②その状態から脇を締めながら腕を後方に引いていく。このとき胸がパッドから離れるのはNG。
③腕を前方に戻すときも胸を張ったままで、この動作を10回行う。
ローイングマシンで注意すべきポイントは2つです。
②腕や肩に力が入らない
背中が丸まらない
ラットプルマシン同様、背中が丸まってしまうと筋肉が縮みにくくなるので、しっかりと胸を張って行いましょう。
腕を前方に戻すときも胸は張ったままで行うことを意識すると、背中が丸まるのを防げますよ。
腕や肩に力が入らない
これもラットプルマシンとほとんど同じですが、少し違うポイントが「腕に力が入りやすい」です。
腕に力が入り肩がすくんだりすると、腕や肩のトレーニングになってしまうので、肩の位置は固定し背中の筋肉を使ってバーを引く意識で行いましょう。
ローイングマシンの効果的な使い方
それでは、ローイングマシンの効果的な使い方について解説します。
②順手ローイング
③逆手ローイング
片手ローイング
まずはラットプルマシン同様、片手で行うやり方です。
キレイな背中を作る上でバランスは大切なので、左右差を考慮した上でトレーニングしていきましょう。
①姿勢は両手で行う時と同じで、片手でバーを握り、もう片方の手は下ろしておく。
②その状態から脇を締めながら腕を引いていく。このとき胸も少し一緒に開いて良い。
通常は10回でOKですが、左右差を意識した上で回数を増やしたりしてください。
両手でやるよりも、背中を使っている感覚が掴みやすいはずですよ。
順手ローイング
ローイングマシンには通常のやり方で握るバーの他にもう1つバーがあります。
順手ローイングでは、そのもう1つのバーを手のひらが下になるようにして握って行います。
①通常のやり方と同じで、手の持ち方だけを変える。
②そのまま腕を後ろに引いていく。
手を内旋させているため、脇を締めながら腕を引くのは難しいので、腕を真後ろに引くイメージで行いましょう。
写真にも書いていますが、広背筋に刺激が入りやすいやり方です。
逆手ローイング
次は、手のひらを上に向けてバーを握って行う逆手ローイングです。
①通常のやり方と同じで、手の持ち方だけを変える。順手ローイングで背中の筋肉を使っている感覚が持ちにくい方は、逆手ローイングの方が肩甲骨を引き寄せる感覚が得やすいため、逆手ローイングを行うのがオススメ。
②その状態からできるだけ脇を締めながら腕を引いていく。
手を外旋させているため、脇を締めやすいのでしっかりと脇を締めたまま行いましょう。
広背筋に加え、脇の下にある「大円筋」と呼ばれる筋肉にも刺激が入ります。
この筋肉はものを後ろに引っ張る動作に役立つので、日常生活にも必要な筋肉と言えます。
日常生活に支障をきたさないためにも、意識的に大円筋を鍛えるようにしましょう。
ラットプルマシンとローイングマシンを使った後のストレッチメニュー
筋トレをした後は、使った筋肉をストレッチして伸ばしておきましょう。
今回は、「広背筋」のストレッチを紹介するので、解説を読みながら一緒にやっていきましょう。
①手の小指側を床につき、体を少し起こす。
②手の小指側を床につけたままお尻を後方へ引く。
③手を伸ばした方に体を倒すとより背中が伸びる。
ラットプルマシンとローイングマシンまとめ
ラットプルマシンとローイングマシンの効果的な使い方について、ご理解いただけたでしょうか?
基本的なやり方を覚えるのはとても大切ですが、同じマシンでも人によって効かせたい部位が違ったり、姿勢などの違いでやり方を変える必要があります。
本記事では、目的に合わせたマシンの使い方を細かく解説してきたので、この2つのマシンの使い方に関してはあなたはすでにプロフェッショナルです。
くびれサーキットではどの時間帯でもトレーナーが専属でついているので、マシンの使い方が分からない方でも気にする必要はありません。
ぜひ一度、くびれサーキットの無料体験を受けられてみてください。
くびれサーキットトレーナー 上原