LESSON COLUMNレッスンコラム
2021.05.14
【完全版】自重トレーニングの本気ガイド【理想の体を手に入れよう】
「自重トレーニングって意味あるの?」
「どんな自重トレーニングがオススメ?」
「効果を出すためのポイントとかあるの?」
こういった疑問を抱えていませんか?
筆者は筋トレ歴2年以上で、ウエイトやマシントレーニングはもちろん、自重トレーニングを用いることもあります。
ウエイトをするにせよマシンをするにせよ、自重トレーニングである程度動きをつけることが大切なので、この自重トレーニングは疎かにはできません。
本記事では、プロが本気でオススメする自重トレーニングを20個紹介するので、ぜひご自身のトレーニングに活かしてください。
目次
自重トレーニングとは?
自重トレーニングとはその名の通り、自分の体重を使って行うトレーニングのことです。
基本的には、ダンベルやストレッチポールなどのツールは使いません。
(※この記事でも、ツール不要のトレーニングを紹介しています)
自分の体だけで行えるためジムに通ったり、道具を揃えたりする必要がないことが、自重トレーニングの大きなメリットです。
代表的なトレーニングとしては、「腕立て伏せ」や「スクワット」があります。
シドニー大学の研究⑴によると、「とにかく筋肉を鍛えれば、総死亡率が23%下がり、癌の死亡率も31%低下する」ことが分かっています。
そして、これは自重トレーニングでも効果が得られるとのこと。
自重トレーニングでここまでメリットがあるのは嬉しいですよね。
自重トレーニングのメリット
まずは、自重トレーニングのメリットから。
・時間や場所を選ばずにトレーニングができる
・競技や実生活に近い形でトレーニングができる
それぞれのメリットについて、簡単に解説していきます。
無料でトレーニングを始めることができる
自重トレーニングは器具が要らないため、どこでもいつでも始めることができます。
そのため、お金をかけずともトレーニングができるんですね。
とはいえ、トレーニングジムの月会費は、そこまで高いものでもありません。
「毎月固定費を支払うのが嫌」という方には、大きなメリットと言えますね。
時間や場所を選ばずにトレーニングができる
自重トレーニングは体一つでできるため、すぐにトレーニングを開始することができます。
家でも、公園でも、少しのスペースがあれば、どこでも行うこともできます。
そのため、「トレーニングしたいけどジムが遠い」「仕事が忙しくて時間が作れない」などの、よくあるトレーニングをしない原因を潰すことができます。
これは、自重トレーニングの大きなメリットです。
ただし、これはモチベーションが続かない原因にもなります。
モチベーションの上げ方に関しては、筋トレのモチベーションを高める5つの方法【怠け者でも大丈夫】でまとめました。
競技や実生活に近い形でトレーニングができる
自重トレーニングは、動作や負荷が日常生活に近いです。
例えば、ランジの動きは、日常の歩く動作と似ていますよね。
もちろんランジに負荷をかけることも大切ですが、日常生活だけにフォーカスするなら、自分の体重が支えられればOKです。
関連記事
≫【初心者向け】自重筋トレ「ランジ」の効果と正しいやり方
まずは、「自重トレーニングで自分の体重を上手く支えられるようになる」ということが大切です。
自重トレーニングのデメリット
もちろん、自重トレーニングにもデメリットがあります。
・強度に限界がある
・負荷設定が難しい
・モチベーションが維持しづらい
デメリットについても、それぞれ簡単に解説していきます。
鍛えにくい部位がある
ウエイトやマシンを使ったトレーニングでは、体幹を使うことが多いため、全身をまんべんなく鍛えることができます。
しかし、自重トレーニングでは、鍛えにくい部位があるんですね。
それが、「背中」と「内もも」です。
この2つの部位は、他の部位に比べて、集中的に鍛えることが難しいです。
ここを鍛えたい方は、やはりマシンやウエイトを使うのが望ましいですね。
強度に限界がある
自重と言っている通り、良くも悪くも負荷は自分の体重です。
例えば、体重50kgの人がスクワットした場合、「50kg分の負荷しかかからない」ということです。(※正確にいうと、50kgもかかっていない)
トレーニングには『過負荷の原理』というものがあり、これは「重さに慣れてきたら、徐々に負荷を高めていかないと筋肉が成長しない」というものです。
ツールなどを一切使わずに筋肉を大きくするのは、ほぼ不可能なんですね。
負荷設定が難しい
先述したように、自重トレーニングは、良くも悪くも自分の体重が負荷になります。
基本的に負荷が一定なので、最初はキツく、慣れてくると余裕になります。
このように、自重トレーニングでは負荷設定が難しいんですね。
例えば、腕立て伏せの場合、「膝つきだと楽だけど、足を伸ばしてやるのはキツい」といった状態が起こります。
マシンやウエイトだと自分専用の負荷設定ができるため、これはデメリットと言わざるを得ないですよね。
モチベーションが維持しづらい
先ほども少し触れましたが、家でトレーニングすることや自分1人だけでトレーニングすることは、かなり難しいです。
これはモチベーションの問題が大きく、実際に「せっかくウエアを買ったのにトレーニングを辞めてしまった」という人を何人も見てきました。
筋トレを継続させるための方法については、筋トレが続かない人の4つの共通点【継続のコツも解説します】でまとめました。
自重トレーニングを行う際のポイント
自重トレーニングの効果を最大限発揮させるためには、いくつかのポイントを意識する必要があります。
②インターバルは短くする
③ゆっくりした動作で行う
④種類を増やして色んな部位を鍛える
⑤週に3回以上を目安に行う
どれも重要なポイントなので、1つずつ丁寧に解説していきます。
①回数を多く行う
ウエイトやマシントレーニングでは、8〜12回を目安に行いますが、自重トレーニングは負荷が軽いため、回数を増やす必要があります。
「負荷の弱さは回数で補う」ということですね。
ただ、これは「適当に回数だけ増やせば良い」というわけではありません。
あくまでもフォームを保った状態での話です。
②インターバルは短くする
また、ウエイトやマシントレーニングでは、休憩時間は1〜3分ほど取ることが多いですが、自重トレーニングでは負荷が軽いため、集中的に追い込む必要があります。
筋肉を成長させたいなら、「ある程度の負荷が残った状態で次のトレーニングを行う」ということが大切です。
③ゆっくりした動作で行う
これはマシンやウエイトトレーニングでも言えることですが、早い動作で反動をつけると、効果は半減します。
例えば、腕立て伏せ。
体を下げる動作をネガティブ、上げる動作をポジティブと言いますが、下げる動作で重力に身を任せて早く下ろすと、筋肉に対してほとんど負荷がかかりません。
『上げる動作は早くても良いですが、下ろす動作はゆっくり』
これが、腕立て伏せを効かせるポイントです。
④種類を増やして色んな部位を鍛える
マシンやウエイトトレーニングでは、重さがあるため、あまり飽きを感じません。
しかし、自重トレーニングはどうしても負荷が軽くなるため、同じトレーニングをしていると飽きます。
この飽きを防ぐためには、種類を増やして色んな部位を鍛えることが大切です。
トレーニングに関しては、この後の第5章で紹介していきます。
⑤週に3回以上を目安に行う
マシンやウエイトトレーニングでは、しっかりと負荷をかければ週に2回ほどのトレーニングでも十分に筋肉は成長します。
しかし、自重トレーニングではそうはいきません。
最低でも週に3回以上、多ければ毎日行っても大丈夫です。
自重トレーニングは、それくらいコンスタントに行う必要があるんですね。
裏技:徒手抵抗を使うのもあり
これは裏技ですが、徒手抵抗を使うのもありです。
詳しいやり方に関しては、自重トレーニングのメリットとデメリット【解決法は徒手抵抗です】をご覧ください。
徒手抵抗をうまく使えるようになると、自重でも筋肉を成長させることができます。
圧倒的に成果が出る自重トレーニング20選
では、圧倒的に成果が出る自重トレーニングを20個紹介します。
部位別に分けているので、苦手な部分を中心にトレーニングしてください。
胸の自重トレーニング
まずは、胸のトレーニングから。
①プッシュアップ
まずは、通常通りの足を伸ばすバージョンから。
1.手を肩幅よりやや開いてつき、足を伸ばす
2.腰が反らないように腹筋を意識しながら、ゆっくり下ろす
3.手で地面を押して、体を起こす
次は、膝つきバージョン。
1.手の位置は先ほどと同じで、膝をつく
2.腹筋が抜けないように意識しながら、ゆっくりと体を下ろす
3.お腹と胸を意識しながら、体をグッと引き上げる
目安は15〜30回で、上がらなくなるくらいまで行えると良いですね。
②ワイドプッシュアップ
まずは、通常通りの足を伸ばすバージョンから。
1.足を伸ばした状態で、手を肩幅の1.5倍開く
2.腰が反らないように腹筋を意識しながら、ゆっくり下ろす
3.手で地面を押して、大胸筋を意識しながらゆっくり体を上げる
次は、膝つきバージョン。
1.手の位置は先ほどと同じで、膝をつく
2.腹筋が抜けないように意識しながら、ゆっくりと体を下ろす
3.お腹と胸を意識しながら、体をグッと引き上げる
こちらも15〜30回ほどが目安ですが、より大胸筋に効くので、回数は少なくてもOKです。
③デクラインプッシュアップ
デクラインプッシュアップでは、椅子を使います。
「椅子はツールでは?」と言われるかもしれませんが、必ず家にあるものなのでセーフとしています。
1.つま先を椅子に立てて、手をやや広めに開いておく
2.親指の付け根に重心を持っていきながら、ゆっくりと体を下ろす
3.同じく親指の付け根で地面を押して、体をグッと上げる
このトレーニングは、見て分かる通り、上級者向けです。
普通のプッシュアップでは物足りない方が行うトレーニングになります。
目安は、10〜20回ほどです。
背中の自重トレーニング
次は、背中のトレーニング。
④バックエクステンション
1.うつ伏せの状態で、両手を耳にあてる
2.脚とお腹をつけたまま、体を起こす
3.アゴがつく手前まで、ゆっくり下ろす
目安は15〜30回で、体を上げるときにお腹に力を入れながら行いましょう。
⑤ハイリバースプランク
1.仰向けの状態で、手を後ろにおく
2.肩から足までを一直線、肘は伸ばす姿勢をキープする
目安は15〜30秒で、胸を張ってお尻をグッと上げておきましょう。
腕の自重トレーニング
次は、腕のトレーニング。
⑥リバースプッシュアップ
1.仰向けになり、脇を閉めた状態で椅子に手をおく
2.お尻を落としながら、肘を曲げる
3.落としたお尻を上げながら、肘を伸ばす
目安は10〜20回で、「90度まで曲げること」と「お尻を持ち上げること」を意識しましょう。
⑦ナロープッシュアップ
まずは、足を伸ばすバージョンから。
1.足を伸ばして、手を肩幅に開く
2.脇を閉めながら肘を曲げて、ゆっくり体を下ろす
3.二の腕を意識しながら、グッと体を上げる
目安は10〜20回で、とにかく脇が開かないように注意しましょう。
次は、膝つきバージョン。
1.手の位置は先ほどと同じで、膝をつく
2.二の腕を意識しながら、ゆっくりと体を下ろす
3.二の腕とお腹を使って、グッと体を上げる
目安は10〜15回で、先ほどと同じように、脇が開かないように注意しましょう。
⑧パームカール
1.曲げるほうの反対の手を、曲げるほうの手首に当てる
2.下に押し込みながら、それに負けないように手を上げる
3.下ろす時も負荷に抵抗しながら、ゆっくり下ろす
目安は10〜20回で、ずっと抵抗しながら行うイメージを持ちましょう。
腹筋の自重トレーニング
次は、腹筋トレーニング。
⑨クランチ
1.足を曲げた状態で寝て、体を少し起こす
2.お腹の上のほうを使って、体を起こす
3.膝をつたいながら、ゆっくり体を下ろす
目安は10〜20回で、上げられなくなるまで行えると良いですね。
⑩バイシクルクランチ
1.両手を耳に当て、足を90度に曲げて持ち上げる
2.片足を伸ばし、対角の手と足を合わせる
3.そのまま体を下ろさずに、逆の手と足を行う
4.この動作を繰り返す
目安は20〜40回で、肘を膝の外側に当てるイメージで体を捻りましょう。
⑪レッグレイズ
1.肩のやや下に肘を立てて、足を少し持ち上げる
2.上半身を固定したまま、お尻が浮くまで足を持ち上げる
3.最初の位置まで、お腹の下のほうを意識しながらゆっくり下ろす
目安は10〜20回で、上げるときも下ろすときも下腹部を意識しながら行いましょう。
⑫ニートゥーチェスト
1.肩のやや下に肘を立てて、足を少し持ち上げる
2.上半身を固定したまま、膝を曲げながら胸に近づける
3.かかとで壁を押すイメージで、足を最初の位置にゆっくり戻す
目安は15〜30回で、こちらも常に下腹部の力が抜けないように注意しながら行いましょう。
⑬プランク
1.肩の下に肘を立てて、つま先と前腕で体を支える
2.お腹が落ちないように、腹筋を意識したままキープする
目安は15〜30秒で、お腹が落ちてきたら少し耐えて終わってOKです。
下半身の自重トレーニング
次は、下半身のトレーニング。
⑭スクワット
1.両手を耳に当て、足を肩幅よりやや開く
2.お尻を後ろに引きながら、膝を曲げて重心を落とす
3.かかとで地面を蹴って、お尻を意識しながら重心を引き上げる
目安は15〜30回で、常にお尻を意識して行いましょう。
⑮ワイドスクワット
1.両手を耳に当て、足を肩幅の1.5倍ほど開く
2.お尻を引き、膝を開きながら腰を落とす
3.内ももを使って、体を上げる
目安は15〜30回で、膝が開けなくなったら終わってOKです。
⑯ブルガリアンスクワット
1.片足を椅子に引っ掛けて、もう片方の足を前に出す
2.お尻を遠くの椅子に座るイメージで引き、膝を曲げる
3.かかとで地面を蹴って、体を上げる
目安は10〜20回で、常にお尻を意識しながら行いましょう。
⑰ランジ
1.両手を耳に当て、足を肩幅に開く
2.片足を大きく前に踏み込み、かかとから着地する
3.戻ったら、逆足も同様に行う
目安は10〜20回で、体幹とお尻の両方で体を止めるイメージを持って行いましょう。
⑱カーフレイズ
1.足を壁から1.5足分離し、肩をつける
2.親指の付け根(母子球)で地面を蹴って、体を真っ直ぐあげる
3.ふくらはぎを意識しながら、ゆっくり下ろす
目安は10〜20回で、力が外に逃げないように注意しましょう。
全身の自重トレーニング
最後は、全身のトレーニング。
⑲マウンテンクライマー
1.手を肩幅よりやや広めに起き、足を伸ばす
2.お尻が上がらないように腹筋を意識したまま、片足を胸のほうに引き寄せる
3.戻ったら、逆足も同様に行う
目安は20〜50回で、できるだけ動作を早く行いましょう。
⑳足変えジャンプスクワット
1.片足を前に出し、重心を落とす
2.かかとで地面を蹴って、ジャンプする
3.ジャンプ中に足を入れ替えて、逆足が前で着地する
目安は20〜40回で、足を同時につくことを意識しましょう。
まとめ:自重トレーニングを取り入れて効率的にボディメイクしよう!
最後に、本記事のまとめです。
・自重トレーニングは、無料でどこでも始めることができる
・その反面、負荷設定が難しかったり、モチベーションが続かなかったりする
・回数を多めに、インターバルは短めで、週に3回以上を目安に行う
上記を意識しながら自重トレーニングを行えば、効率的にボディメイクをすることができます。
もし、自重トレーニングに慣れて「マシンやウエイトトレーニングをしてみたい」と思ったら、ぜひくびれサーキットにお越しください。
筋肉にしっかり効くフォームで、正しくトレーニングを行うことができます。
自重トレーニングとマシンやウエイトトレーニングを併用すれば、理想の体に近づくスピードは、グンと上がりますよ。
では、また次回の記事でお会いしましょう!
くびれサーキットトレーナー 上原道矢
⑴https://academic.oup.com/aje/article/187/5/1102/4582884?login=true