LESSON COLUMNレッスンコラム
2021.07.13
【疑問】プロテインは1日何回飲むべきか?→人によって変わります
「プロテインって1日何回飲むのがベストなの?」
「自分の適切な摂取量について知りたい…」
「効果的な飲み方とかあれば教えてほしい…」
こういった、疑問や悩みを抱えていませんか?
プロテインを飲んだほうが良いことは理解している方が多いですが、1日何回飲むべきかについては、知らない方も多いですよね。
そこで本記事では、「プロテインは1日何回飲むべきか?」という疑問に答えていきます。
オススメの摂取タイミングも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
※プロテインの基礎知識については、【重要】プロテインの最適な摂取頻度と摂取量【現役トレーナーが解説】をご覧ください。
目次
タンパク質の摂取量の目安
まず、厚生労働省が発表した、タンパク質の摂取量の目安を見てみましょう。
引用:厚生労働省
数値を見てみると、「おおよそ体重と同じくらいのタンパク質が摂れていれば良い」ということになりますね。
活動量によって必要量は変わる
しかし、普段からこのレッスンコラムを読んでいる方なら分かると思いますが、これはかなり少ない数値です。
では、どれくらい摂取すべきか?
こちらも厚生労働省から出ているデータを見てみましょう。
引用:厚生労働省
先ほどよりも、大きく数値が上がりましたよね。
例えば、25歳女性のうち身体活動レベルがⅡの方の場合、タンパク質の目標量は『1日65~100g』です。
実際はこれだけ必要ですが、摂れている方はかなり少ないはず。
この問題を解決するのが、プロテインです。
ボディメイクをする場合、最低でも『体重×1.5g』のタンパク質摂取が必要なので、これをクリアするためにも、プロテインは欠かせないんですね。
プロテインは1日何回飲むべきか?
では、結論からお伝えします。
プロテインは1日何回飲むべきかというと、「人それぞれ」です。
というのも、プロテインはあくまで栄養補助食品であって、食事ではないからです。
栄養摂取は食事が基本
栄養素は、食事から摂取することが基本です。
極端にいうと、食生活で多くタンパク質が摂取できている人は、それ以外で摂るタンパク質を摂る必要はありません。
ただ、私の経験上でも、食事だけで必要な摂取量を摂れている人は、ほとんどいないのが現状です。
ここで登場するのがプロテインで、あくまでも補助的な立場であることを頭に入れておきましょう。
食事での摂取目安とプロテインを活用するべき理由
筆者は現役のパーソナルトレーナーであることから、これまで何百、何千という食事を見てきました。
特に女性が多いですが、毎食20〜30gのタンパク質を摂取できている人は、ほとんどいません。
体重50kgの人だと、最低75gのタンパク質の摂取が必要です。
でも、1食20gだと、3食で60g。これだと、目標の数値には届きませんよね。
しかし、ここでプロテインを活用すれば、この数値はクリアできます。
毎食30gくらい摂れて、かつバランスの良い食事ができるならOKですが、基本的にそんなことはないので、やはりプロテインの導入は必須と言えるでしょう。
プロテインの間違った飲み方
プロテインを取り入れるべき理由については、理解できましたよね。
では、99%の人がやっている、プロテインの間違った飲み方を3つ紹介します。
②牛乳で溶いて飲む
③一度に大量に飲む
それぞれの間違った飲み方について、詳しく見ていきましょう。
①食事の代わりに飲む
プロテインの置き換えダイエットなるものが流行っていますよね。
ハッキリ言いましょう。これは、絶対にやめてください。
プロテインはタンパク質が豊富ですが、五大栄養素をバランス良く摂れるわけではありません。
これが、プロテインを朝ごはん代わりにする大きなデメリットです。
また、食事をすることで内臓の平滑筋が働きますが、プロテインでは働きません。
両方の筋肉をバランスよく使うことが大切なので、きちんと食事をして、平滑筋も働かせましょう。
②牛乳で溶いて飲む
「プロテインって牛乳で溶いて飲んでも良いですか?」
これは、実際にお客様から聞かれることですが、答えは「No」です。
そもそもプロテインとは、牛乳から成分を抽出したもの(ホエイの場合)なので、そこに牛乳を入れてしまうと、せっかく抽出した無駄な成分が戻されてしまいます。
また、牛乳が消化吸収の邪魔をしてしまうこともあります。
ですので、消化吸収の邪魔にならないよう、そして吸収率を良くするためにも、水もしくは白湯で溶いて飲むようにしましょう。
③一度に大量に飲む
プロテインパウダーを基準値の2倍いれて、1回に大量のタンパク質を摂取しようとする方がいますが、これもやめたほうが良い飲み方です。
諸説ありますが、私たちが1回の食事で吸収できるタンパク質の摂取量は、『20〜30g』と言われています。
そのため、一度に大量に摂取しても、全部が吸収されるわけではありません。
吸収されないタンパク質は体外へと排出されるので、これだと飲む意味がないですよね。
基本的には、それぞれのプロテインの摂取目安の通りに、多くても30gの摂取に留めましょう。
【体験談】オススメのプロテイン摂取タイミング
私とお客様の経験談、そして科学的根拠を踏まえたオススメの摂取タイミングをご紹介します。
なお、ご存知の方も多いと思うので、「筋トレ後」は除いています。
オススメタイミング①「朝食前」
寝ている間は栄養補給することができないため、起きてすぐはタンパク質が枯渇している状態です。
つまり、このタイミングでいかに早くタンパク質を入れてあげるかが重要なんです。
「なら食事でも良いのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、食事では吸収スピードが遅くなるため、すぐにタンパク質が補給されません。
そのため、起きてすぐプロテインを飲んで、タンパク質をすぐに体内に取り込んだほうが良いでのです。
ただ、プロテインを飲んですぐに朝食を摂ると、なかなかお腹が休まらないので、朝食1時間前くらいがベストだと思います。
私自身、半年ほど前からこのタイミングでプロテインを摂取していますが、そのおかげもあって、筋肉量がグングンと増えています。
「プロテインを飲んで朝ごはんが食べれない」という方は、サラダやスープなどに豆腐などを入れて、タンパク質が入った軽めの食事を意識してみてください。
オススメタイミング②「間食」
小腹が空いたら、お菓子を食べるという方は、結構多いのではないでしょうか?
でも、これをずっと続けていると、理想の体には近づけません。
間食にチョコレートやラスクを食べるなら、プロテインを飲みましょう。
チョコレートやラスクよりもカロリーが低く、かつタンパク質を摂取できます。
そして何より、間食にプロテインを飲むことで、ご飯とご飯の間の時間がちょうど3〜4時間くらいになり、タンパク質の吸収率が良くなります。
私自身は、間食をゆで卵やサラダチキンバーで摂っていますが、職場によってはこれが難しいこともありますよね。
そんな時でも、プロテインなら水分補給と言って席を立つことも可能です。
お菓子を食べるくらいなら、プロテインを飲むようにしましょう。
オススメタイミング③「筋トレ前」
ゴールデンタイムは筋トレ後の30分と言われますよね。
これは間違いではありませんが、最近では『筋トレ70分前』もゴールデンタイムと言われています。
筋トレ中は筋肉がどんどん破壊されていくわけですが、トレーニングの60〜70分前にプロテインを飲み、血中アミノ酸濃度をあらかじめ高めておくことで、筋肉の分解が抑制され、より効率的な合成が期待できるんですね。
私自身もこれを実際にやり始めてから、体の調子が良くなった実感があります。
ただ、筋トレ後にもプロテインを飲むとなると、体に負担がかかるのも事実です。
この場合は、摂取量を少なくするか、筋トレ後にすぐ食事を摂るようにしましょう。
これで、筋肉の分解を抑え、合成を高めることができます。
オススメタイミング④「就寝前」
寝ている間にタンパク質が枯渇していくというのは、先述した通りです。
これを防ぐために、就寝前にプロテインを飲むのも効果的です。
ソイプロテインはゆっくりと吸収されるので、血中アミノ酸濃度が高まる時間をゆるやかに長く持続させることが可能です。
また、脂質が長く胃に留まる性質を利用して、ホエイプロテインの吸収をゆっくりにすることもできます。
ホエイプロテインに少量(5gほど)のオリーブオイルを混ぜて飲むことで、血中アミノ酸濃度の高い状態が5時間ほど持続すると言われています。
夕食から次の日の朝までの時間が長い場合は、就寝前のプロテインを活用するのが良いでしょう。
まとめ:プロテインを飲んでボディメイクしよう!
最後に、本記事のまとめです。
・ボディメイクする場合、プロテインの摂取は必須
・プロテインを1日何回飲むかは、目標や活動量による(個人的には、1日2回がベスト)
・オススメのタイミングとしては、「朝食前」「間食」「筋トレ前」「就寝前」
・1回20〜30gのタンパク質摂取を心がけて、目標量を達成する
「プロテインを1日何回飲むべきか?」という大きな疑問に関しては、「人それぞれ」と答えます。
ただ、筆者の経験談からいうと、2回がベストですね。
まずは、自分の必要なタンパク質摂取量を書き出し、その数値に向かった食事設計をする。
その上で、タイミングを考えてプロテインを摂取するというのが、ベストな考え方です。
ぜひプロテインを活用して、賢くボディメイクしていってください。
では、また次回の記事でお会いしましょう!
くびれサーキットトレーナー 上原道矢