LESSON COLUMNレッスンコラム
2019.08.30
体が柔らかいことによる5つのメリット【オススメはペアストレッチです】
まずはじめにあなたに質問です。
あなたは座ったまま手を前に伸ばして足の裏を抱えることができますか?
「昔は簡単にできていたのに、いつの間にかつかなくなってしまった…」という方もいるのではないでしょうか?
これはあなたが感じている通り、体が硬くなっている証拠です。
体が硬くなると怪我をしやすくなったり、肩こりや腰痛を引き起こす原因にもなってしまいます。
逆に体が柔らかいと、怪我をしにくくなったり、姿勢が良くなったりとメリットがたくさんあります。
今回はそんな「体の柔らかさ」に焦点を当て、ストレッチ(ペアストレッチも含む)によって、筋肉や疲労がどう変化するのかについて解説していきます。
実際にくびれサーキットでも使う、筋肉をほぐすストレッチもご紹介するので、自宅で行ってみてください。
目次
体が柔らかいことによる5つのメリット
まず体が柔らかいことによるメリットをご紹介します。
- 基礎代謝が上がり痩せ体質になる
- 運動や日常動作の中でケガをしにくくなる
- 新陳代謝が活発になり肌荒れを防止することができる
- 血行が良くなり疲労改善につながる
- 筋肉や腱が伸びることで肩こりや腰痛が改善される
それぞれのメリットについて解説していきます。
1.基礎代謝が上がり痩せ体質になる
普段デスクワークをしている方や体を動かす習慣がないという方の中には、「体が冷えやすい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
体を動かしていないを言い換えると、筋肉が硬直しているということです。
そして、筋肉が硬直していると血行不良になってしまいます。
血行不良というのは字の通りで、体に巡る血行が悪くなり、酸素や栄養が行き渡らず老廃物が身体に溜まってしまう状態のことを言います。
また、この状態に陥ると疲れやすくなるだけでなく、基礎代謝が下がってしまい痩せにくい体質になってしまうのです。
この状態でストレッチを行うことで身体の柔軟性を高めることで血流を良くし、基礎代謝を上げて痩せ体質にすることができます。
2.運動や日常動作の中でケガをしにくくなる
スポーツ選手が試合前にストレッチを行う様子を見たことがあると思いますが、筋肉や腱、関節を柔らかくすることで可動域を広げ、怪我のリスクを低減することができます。
また、これは運動に限ったことではなく日常生活でも同じことが言え、普段からストレッチを行い身体の柔軟性を高めておくことで思わぬアクシデントが起きた際にも怪我を防ぐことができるのです。
さらに、体が硬いと怪我が起こりやすいのに加えて筋肉痛にもなりやすくなってしまいます。
筋肉に対する負担を減らすという意味でも、ストレッチは有効な手段と言えますよね。
3.新陳代謝が活発になり肌荒れを防止することができる
性別関係なく気になるのが肌荒れだと思います。
肌荒れが起こる原因は様々ですが、その一つに体の中に老廃物が蓄積されていることが挙げられますが、これはストレッチを行うことで防ぐことができます。
身体が柔らかい人は硬い人に比べて新陳代謝が活発です。
新陳代謝とは生存に必要な物質を体内に取り入れ、用済みになった古い物質を体外へ排出する現象のことを言います。
ストレッチを行い身体の柔軟性を高めることで新陳代謝が良くなり、体の中にある老廃物を効率良く排出することができるため、肌荒れを防ぐことができるというわけですね。
4.血行が良くなり疲労改善につながる
基礎代謝の部分でも解説しましたが、ストレッチを行い身体の柔軟性を高めることで血流が良くなります。
運動や日常動作で溜まった疲労物質などは血液に乗って運ばれて分解されるため、身体の柔軟性が高いと血行が改善されこの循環がスムーズになります。
その結果、身体に疲労が溜まりにくくなり疲れにくい体を作ることができるというわけです。
5.筋肉や腱が伸びることで肩こりや腰痛が改善される
歳をとると現れてくるのが、「肩こり」や「腰痛」だと思います。
もしかするとあなたも肩こりや腰痛で悩まされているのではないでしょうか?
この2つが起きてしまう原因として挙げられるのが、筋肉の張りや凝りです。
繰り返しにはなりますが、身体の柔軟性がないと関節により大きな負担がかかり、負担がかかった部分に痛みが出てしまいます。
これらを緩和したり防ぐために、ストレッチを行うことが重要となります。
体を柔らかくすることのデメリット
ここまで読むと「体が柔らかいことはメリットしかないように聞こえるけど、デメリットとかはないの?」と思ったかもしれません。
実は体が柔らかいことには2つほどデメリットがあります。
それが、
1.大きな怪我をしてしまう可能性が高まる
2.関節の痛みを発症しやすくなる
の2つです。
矛盾していると思われた方もいると思うので、それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。
1.大きな怪我をしてしまう可能性が高まる
これは主にスポーツを行う人のデメリットですが、激しい動きを伴う場合にはその柔らかさが裏目に出て、「関節の可動域を超えてしまい肉離れや骨折などの重傷を負う可能性」が高まります。
体が柔らかい人ほど無理な姿勢を取ってしまうということですね。
実際に私の高校時代の同期には「超」がつくほど体が柔らかい人がいましたが、可動域を超えてしまい大きな怪我をしていました。
もちろん大きな怪我をする理由はこれだけではないですが、関節の可動域には限界があるので体が柔らかいからといって無理な体勢を取ると怪我をしてしまうというわけです。
これは筋肉の柔軟性よりブレーキの役割をしてくれるインナーマッスルを鍛えることで、怪我を防止することができます。
2.関節の痛みを発症しやすくなる
筋肉は関節を介して伸ばす筋肉と縮める筋肉がありますが、どちらかの筋肉に柔軟性がありすぎると、反対側の筋肉とのバランスが崩れて関節の痛みを発症することがあります。
実はこれ、先ほど出てきた「肩こり」や「腰痛」が起こる原因の1つでもあり、柔軟性がある人でも筋肉がないと痛みを起こしてしまうのです。
つまり、体は柔らかすぎる必要はないがある程度の柔らかさは必要であるということです。
普段からストレッチを行う習慣を身につけられれば最高ですね。
ストレッチを行うと筋肉が具体的にどうなるのか?
第1章と第2章では体が柔らかいことのメリットとデメリットについて解説しましたが、この第3章では具体的にストレッチを行うことで筋肉がどう変化するのかについて解説していきます。
ストレッチを日本語に言い換えると「引き伸ばし」です。
筋肉はよくゴムに例えられるのですが、縮みきった硬いゴムを想像してみてください。
言い方は良くないですが、これは切れやすい使えないゴムですよね。
筋肉が縮んだ状態というのはこれと同じ状態であり、この状態で運動をすると怪我をしやすくなる理由も理解できると思います。
つまり、この縮みきった硬いゴムを柔らかく伸長性のあるゴムにするのが「ストレッチの役割」というわけです。
ストレッチを行ったほうが良いことはおおよそ理解できたと思いますが、より身体の柔軟性を高めたい場合には運動後にストレッチを行うのが好ましいです。
なぜなら、運動後は筋肉が温まり動きやすくなっているからです。
ストレッチを行うタイミングとして、よくお風呂上がりが挙げられますが、これは柔軟性を高められるという理由からということですね。
運動前→関節周辺の筋肉を温め、関節の動きを安定化させる
運動後→筋肉が温まった状態なので、より柔軟性を高める
これが大まかな運動前と運動後のストレッチの目的になります。
どちらも身体の柔軟性を高めることで怪我のリスクを減らすのが目的なので、やはりストレッチは重要というわけですね。
体が柔らかくなる5つのセルフストレッチ
この章では実際にくびれサーキットで鍛える大きな筋肉(広背筋、大胸筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋)のセルフストレッチについて解説していきます。
サーキットトレーニングで鍛えた筋肉をトレーニング後にしっかりとストレッチするようにしましょう。
広背筋のセルフストレッチ
広背筋のストレッチについて解説します。
広背筋は背中にある大きな筋肉で面積としては人体の中で最も大きな筋肉なので、しっかりと伸ばす必要があります。
特に背骨が硬い方はこのストレッチを毎日行うと、姿勢が良くなり代謝が上がるのでぜひやってみてください。
①手の小指側を床につき、体を少し起こす。
②手の小指側を床につけたままお尻を後方へ引く。
③手を伸ばした方に体を倒すとより背中が伸びます。
大胸筋のセルフストレッチ
次は大胸筋のストレッチについて解説します。
大胸筋は胸にある大きな筋肉で、この筋肉が縮んだ状態だと前かがみの姿勢になり猫背になってしまいます。
しっかりとこの大胸筋のストレッチを行い、胸を張った良い姿勢にしましょう。
このストレッチで注意するべきポイントは、肩から肘の角度を少し上に保ち大胸筋の走行方向に沿うということです。
①壁に手をつきまっすぐ向く。
②壁と反対方向に体を向け、壁についている手側の胸を伸ばす。
大腿四頭筋のセルフストレッチ
大腿四頭筋はもも前にある、「大腿直筋」「内側広筋」「中間広筋」「外側広筋」の4つからなる筋肉ですが、ここではこの中で最も硬くなりやすい大腿直筋のストレッチについて解説します。
大腿直筋は歩行をする際にもよく使われる筋肉なので、皆さんしっかりとストレッチを行うべき筋肉です。
では解説に入ります。
①真横を向き上側の足首を片手で持ちます。その際にもう片方の手で下側の膝を軽く押さえて動かないようにしておきましょう。
②下側の足の位置は変えず上側の足を後ろに引っ張ってももの前を伸ばします。
ハムストリングスのセルフストレッチ
次はハムストリングスのストレッチについてですが、ハムストリングスは「大腿二頭筋」「半膜様筋」「半腱様筋」の3つからなります。
これらの筋肉も階段の昇降であったり、歩行の際に頻繁に使用されるため、意識的にストレッチを行うようにしましょう。
まずは、もも裏の上部のストレッチからです。
①仰向けの姿勢で寝て、膝の裏に近い部分のもも裏を両手で抱えます。
②両手で膝の裏に近い部分のもも裏を抱えたまま、自分の胸の方に足全体を引き上げてお尻に近い部分のもも裏を伸ばします。
次は、もも裏の下部のストレッチです。
①仰向けの状態で寝て、足裏にタオルを巻きます。
②出来るだけ膝を伸ばしたまま足を胸の方に引き上げ、膝の裏に近い部分のもも裏を伸ばします。
大臀筋のセルフストレッチ
大臀筋はお尻にある大きな筋肉であり、人体の中で最も体積の大きな筋肉です。
このお尻の筋肉が縮まった状態だと、負荷が腰にかかってしまい腰痛を起こしてしまうことがあります。
なので、この大臀筋をストレッチすることでお尻の筋肉を緩め、筋肉の長さを正常な距離に戻しましょう。
①仰向けの状態で寝て、膝を両手で抱えます。
②抱えていない方の足の膝をしっかりと伸ばしたまま、抱えた方の足を真っ直ぐ胸の方に引き寄せてお尻を伸ばします。
体を柔らかくするためにはペアストレッチがオススメ
第4章ではセルフストレッチ、つまり1人でできるストレッチについて解説しましたが、ストレッチの効果を最大限にしたい場合には「ペアストレッチ」がオススメです。
なぜペアストレッチがオススメかというと、1人で行うストレッチでは力が入ってしまい筋肉が伸びにくいからです。
もちろん先ほど紹介したストレッチは自分1人でも十分に効果を感じられるストレッチではありますが、最大限効果を発揮するといった場合には不足とも言えるでしょう。
広島市中区にあるくびれ美人では、トレーニング前とトレーニング後に必ずトレーナーによるストレッチを組み込んでいます。
そうすることで、第3章でも解説したように運動の効果を最大限発揮できる筋肉状態を作ることと疲労を最小限に抑えることができます。
ペアストレッチのメリットしては、
- 脱力して伸ばすことができる
- 客観的に左右や前後の差を見ることができ、大幅に差を改善することができる
- 自分では伸ばしきれない筋肉を伸ばすことができる
などが挙げられます。
特に2つ目の客観的に左右差や前後差を見れることは大きなメリットですよね。
実際にペアストレッチをする前と後でどのくらい筋肉が伸ばされて可動域が広がったかを写真で見てみましょう。
ハムストリングスのペアストレッチ
第4章でも出てきたハムストリングスのペアストレッチ版ですが、まずはストレッチをする前のもも裏の硬さを見てみましょう。
<1枚目…右足、2枚目…左足>
二枚の写真を見比べてみると、右足の方が硬いことが分かると思います。
この場合、右足のハムストリングス (もも裏)を伸ばすことで左右差をなくし、トレーニングに入ると言うわけですね。
実際のペアストレッチの写真がこちらです。
では、実際にどのくらいハムストリングス が伸びたのか比較写真で見てみましょう。
二枚の写真を見比べると、始めより足が上がっているのが分かると思います。
膝もしっかりと伸びた状態でここまで上がるようになっているので、ペアストレッチの効果も証明できたと言えますね。
ふくらはぎのペアストレッチ
次はふくらはぎ周辺の筋肉のペアストレッチの解説です。
まずはストレッチ前の「中間」「底屈位」「背屈位」のそれぞれの硬さを見てみましょう。
<1枚目…中間、2枚目…底屈位、3枚目…背屈位>
中間と底屈位の柔らかさは問題ないのですが、3枚目の背屈位は硬いと言えます。
一般的な柔らかさだと背屈位では地面に対し100°ほど曲がります。
自分のふくらはぎの硬さが分からない方は参考にしてみてください。
では、実際のペアストレッチの様子を見てみましょう。
そして、ペアストレッチ前と後の背屈位の硬さの変化がこちらです。
ペアストレッチを行う前よりも、足首が曲がっているのが分かると思います。
このようにペアストレッチでは、自分では分からない左右差や前後差をしっかりと改善することができます。
また、当サイトのくびれサーキットでも10分1000円(税抜き)でトレーナーによるペアストレッチを行なっているので、気になった方は一度受けてみてください。
まとめ
体が柔らかいことにはメリットもあればデメリットもあるということを理解できたと思います。
中でもペアストレッチはストレッチの効果を最大限に発揮することができるので、気になった方は一度受けられてみてください。
もちろん普段からトレーニングをすることは大事ですが、それと同じくらいストレッチを行うことも大事です。
日常生活でもよく使う「大臀筋」や「大腿四頭筋」、「ハムストリングス」といった筋肉は自宅でセルフストレッチを行い、しっかりと筋肉の状態を元のフラットな状態に戻すように心がけてください。
今日のお風呂上がりからストレッチをするように意識し、体を少しずつ良い方向へ変えていきましょう。
くびれサーキットトレーナー 上原