LESSON COLUMNレッスンコラム
2019.09.05
姿勢が悪い人の4つのパターンと改善方法【チェック方法も解説】
あなたは「IT猫背」や「スマホ猫背」という言葉を聞いたことがありますか?
現代ではスマホが発達したことやデスクワークをする人が増えたことから、猫背体質の人が増えてきました。
もちろん、これらが悪い姿勢であることは言うまでもありません。
しかし、姿勢が悪いと聞くと「猫背」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はそんなことはありません。
猫背にも様々な種類があるのですが、猫背のほとんどが「スウェイバック」と呼ばれる姿勢のパターンに当てはまります。
今回はそんな「姿勢」に焦点を当てて、どうすれば姿勢を良くすることができるのかについて解説していきます。
目次
姿勢が悪いことによって起こる3つのデメリット
姿勢が悪くなることで引き起こされるデメリットは以下の通りです。
- 肥満になりやすくなる
- 肩こりや腰痛の原因になる
- たるみにつながる
それぞれについて解説していきます。
肥満になりやすくなる
肥満にならないためには、効率よくエネルギー消費をしなければなりません。
しかし、姿勢が悪いと内臓の位置がずれたり内臓に負担がかかります。
そうすると内臓が本来の働きをしなくなり、消化吸収の作業が上手く行かず肥満につながってしまうため、姿勢を良くする必要があるのです。
また、エネルギー消費には酸素が必要ですが、姿勢が悪いと肋骨の動きが悪くなり、肋骨に囲まれた肺が働きにくい状態になります。
そうなると姿勢が良い人に比べて取り込める酸素の量が減るため、消費カロリーにも差が出てしまうのです。
実際に正しい姿勢でウォーキングを行なった場合と姿勢の悪い状態でウォーキングを行なった場合では、姿勢が悪い方はカロリー消費量が10%少ないという結果が出ています。
痩せやすいカラダ作りをするためにも、良い姿勢を保つことは必要であると言えますよね。
肩こりや腰痛の原因になる
本記事を読んでいる方にも、肩こりや腰痛を患っている方もいると思いますが、これらが起こる原因の1つが「姿勢の不良」です。
姿勢が悪いと筋肉のバランスが崩れたり、関節の位置がズレたりします。
そして、この状態で生活を続けると特定の部位に負荷がかかり、肩こりや腰痛の原因になってしまいます。
また、姿勢が悪いと筋肉が硬くなり、血行が悪くなります。
その結果、老廃物が溜まり肩こりや腰痛になってしまうのです。
たるみにつながる
筋肉の中でも背中の筋肉は頭や顔の皮膚を引っ張る動きをしています。
そのため、背中が丸まると頭や顔の皮膚が使われずに段々と衰えていき、たるみへと繋がります。
「最近肌がたるんできたなぁ」と思うことがあった時は、姿勢を見直してみるのも大事なポイントですね。
また、先ほども書きましたが姿勢が悪いと血行が悪くなり老廃物が溜まるため、肌荒れやくすみの原因にもなります。
姿勢が悪いと見た目でも良い印象を与えることはないので、正しい姿勢で生活することを心がけましょう。
姿勢が悪い人の4つのパターン
日本人によくある姿勢が悪いパターンとして、
- 猫背
- 反り腰
- スウェイバック
- フラットバック
の4つが挙げられます。
今回はその中でも女性の姿勢として割合の多い、「反り腰」と「スウェイバック」について解説していきます。
4つのパターンの中に猫背がありますが、これもスウェイバックのうちの1つなので、「自分は猫背っぽいな」という方はスウェイバックの解説を参考にしてみてください。
スウェイバックはどんな姿勢?
次はスウェイバックと呼ばれる姿勢について解説します。
まずは以下の写真を見てください。
パッと見てどんな印象を持ちましたか?
実はこのパターンの姿勢の人が割合的に最も多いのです。
なので、特に注意して解説を読んでみてください。
この姿勢の特徴は、骨盤を前方にスウェイさせることで姿勢を保持していることです。
そのため、筋肉ではなく股関節にある靭帯で体を支えてしまいます。
その結果、股関節の周りにある筋肉、特にお尻の大きな筋肉やもも裏、お尻の奥側にある筋肉などが短縮して筋力低下していることが多いです。
また、股関節の前面に伸張ストレスがかかるため、股関節を安定させるための筋肉が緩んで不安定になったり、足の付け根にある腸腰筋の柔軟性が低下し、筋力発揮ができなくなってしまいます。
つまり、もも前を伸ばすストレッチを行い柔軟性を高めることと、下腹部を鍛えるエクササイズを行う必要があるということです。
反り腰はどんな姿勢?
まず反り腰がどんな姿勢なのかを写真で確認してみましょう。
赤い線は、背骨の湾曲を表したものです。
ラインを見ても分かる通り、背中から腰にかけての湾曲が強く出ています。
反り腰が起こる原因としては、
- お腹の筋肉(腹直筋)が弱まることで骨盤の前傾が強くなる
- 足の付け根にある筋肉(腸腰筋)や太ももにある前の筋肉(大腿直筋)の柔軟性が低下することで、骨盤の前傾が強くなる
ということが挙げられます。
つまり、もも前のストレッチをして柔軟性を高めたり、腹筋を使ったエクササイズが必要というわけですね。
良い姿勢とは?
スウェイバックや反り腰がどんな姿勢なのかは理解できたと思います。
では実際にキレイな姿勢がどんなものなのかを見てみましょう。
外くるぶしから1cm前から垂直に線を引いた時に、
- 膝関節のやや前
- 太ももの外側の出っ張った骨
- 腰の横にある骨
- 肩(肩峰)
- 耳の穴
がライン上にあれば、キレイな姿勢と言えます。
スウェイバックとの比較写真
スウェイバックと比べるとどのような差があるのかを見てみましょう。
スウェイバックでは胸椎の上部(背骨の中間から上部にかけて)が湾曲していますが、良姿勢では湾曲がほとんど見られないですよね。
ストレッチとエクササイズを継続的に行うことで、このような姿勢になることは可能なので、姿勢が悪いと思われる方は一度くびれ美人の体験を受けてみてください。
1回の体験だけでも姿勢の変化を感じることができますよ。
反り腰との比較写真
次は反り腰との比較写真を見てみましょう。
反り腰では骨盤が過度に前傾しているのに対し、良姿勢では緩やかな前傾になっていますよね。
ストレッチやエクササイズで下腹部に力を入れたり、骨盤の後傾を作る動きを取り込むことで、骨盤の過度な前傾を改善することができます。
過度な前傾姿勢ではお腹が前に出た「ポッコリお腹」に見られてしまうので、しっかりと下腹部に力を入れることを意識しましょう。
自分の姿勢は良い?悪い?【姿勢簡単チェック法】
ここまで「姿勢が悪い」という言葉を使ってきましたが、実際にどうやって自分の姿勢が良いか悪いかを判断するべきか分からない方もいると思います。
そこで、この章では自宅で簡単にできる姿勢チェックをご紹介します。
ぜひ自分がどの型の姿勢に当てはまるのかを確認してみてください。
①足を少し壁から離し、壁に「お尻」「肩甲骨」「後頭部」をつけます。
②手を挙げた状態の写真がこちらです。
背中と壁の隙間は手の平一枚分です。
これは元々人間の骨盤が前傾しているためであり、これがベッタリ壁に付く方は「スウェイバック」、手の平2枚分以上空く方は「反り腰」である可能性が高いでしょう。
もう少し細かく解説すると、スウェイバックの場合は肩甲骨の部分だけ壁につきますが、後頭部とお尻が壁から離れてしまいます。
上のような正しい姿勢と自分の写真を見比べて、どこが違うのかを確認してみましょう。
姿勢を改善するためのストレッチとエクササイズ
姿勢が悪いパターンとしてあげた「スウェイバック」と「反り腰」の改善方法について解説します。
第3章で確認した自分のパターンに当てはまる方を参考にしてみてください。
スウェイバックの改善方法
まずは「スウェイバック」の改善方法からです。
ストレッチとエクササイズを行うことで改善していくので、ぜひ実践してみてください。
その前に伸びている筋肉、縮んでいる筋肉を確認しておきましょう。
伸びている部位…もも前、背中
反り腰の時と同様に、縮んでいる部位は伸ばし、伸びている部位は縮むように運動を取り入れていきましょう。
スウェイバックのストレッチ
まずはお尻のストレッチから行います。
①お尻を真っ直ぐではなく、対角の肩に向かって持ち上げます。
②上から見た写真だとこのようになります。
筋肉の走行を意識してストレッチを行うなら、このように斜めに持ち上げる方が効果的です。
次はもも裏のストレッチを行います。
①もも裏の下部、つまり膝裏の少し上を伸ばす際には以下のように膝を少し曲げた状態でストレッチを行います。
①’もも裏の上部、つまりお尻ともも裏の分かれ目を伸ばす際には以下のように膝をより伸ばした状態でストレッチを行います。
最後は胸を伸ばすストレッチです。
①ストレッチポールを肩甲骨の下に置き、体を起こした状態を保ちます。
②その状態から頭を下げると同時に肘を外に広げ、胸を伸ばしていきます。
姿勢の良い人でも効果がありますが、スウェイバックの人だとなお効果のあるストレッチなのでぜひやってみてください。
スウェイバックのエクササイズ
ストレッチを行った後はエクササイズで筋肉に刺激をいれていきましょう。
まずはお尻の筋肉を鍛えるエクササイズからです。
①手を耳に当て胸を張り足を前後に開きます。
②胸を張ったまま前側の足のかかとに体重を乗せ重心を下げていきます。
重心を下げる際に股関節から上半身を前傾させるとお尻に効いてきます。
ただし、倒しすぎると狙った部位ではない所にきいてしまうので、この写真くらいの前傾の角度を参考にしてください。
次に胸椎と呼ばれる背骨の上部を伸ばすエクササイズです。
①手を肩幅より広めに開いてストレッチポールに乗せます。
②その状態から体を少し起こしながら肩甲骨を寄せます。
③上から見た写真はこちらで、まずは肩甲骨を下制させる意識で体を少し起こします。
④下制させたら肩甲骨を寄せるイメージでさらに体を少し起こします。
これを行うことで丸まった背中を真っ直ぐに伸ばすことができます。
普段ずっと背中が丸まっているので、意識的に胸椎を伸展させる運動を取り入れてください。
反り腰の改善方法
次は「反り腰」の改善方法です。
その前にスウェイバック同様、伸びている筋肉、縮んでいる筋肉を確認しておきましょう。
伸びている部位…もも裏、お腹
伸びている部位は縮める運動を、縮んでいる部位は伸ばす運動をしていきます。
反り腰改善のストレッチ
反り腰のストレッチでは「もも前」を伸ばしていきます。
下の写真のように体を横に倒し、上側の足を後ろに引っ張ってももの前を伸ばします。
次に背骨を伸ばし「骨盤の後傾」を作るためのストレッチを行います。
①四つん這いの姿勢になります。
②四つん這いの姿勢から下腹部に力を入れ、腰だけ丸めるようなイメージで骨盤の後傾を作ります。
赤い線で書かれているように、反り腰の人は骨盤が通常よりもさらに前傾しています。
その前傾の姿勢を下腹部に力を入れ腰を丸めることで、後傾を作るというイメージです。
お腹のトレーニングにもなるので、ぜひやってみてください。
反り腰改善のエクササイズ
次は反り腰改善のエクササイズです。
まずはもも裏を縮めるエクササイズからやっていきます。
①仰向けになり、膝関節をおおよそ90°に保った状態で手を広げます。
②その状態から腰を上げていきますが、その際に骨盤の後傾を意識しましょう。
そうすることで下腹部とお尻からもも裏に力が入り、骨盤の過前傾を改善することができます。
ちなみに通常のヒップリフトは以下の通りです。
特に姿勢に問題がない方はこちらのヒップリフトで問題ありません。
次にお腹(特に下腹部)を縮めるエクササイズを行います。
プランクと呼ばれる状態で30秒間キープします。
写真のように少し骨盤の後傾を意識してプランクを行います。
ちなみに通常のプランクは下の写真の通りです。
まとめ
実際に姿勢の悪い方に見られるパターンをあげ、改善方法を解説しましたがいかがでしたか?
冒頭でも書いたように、「IT猫背」や「スマホ猫背」が深刻な問題となっている現代だからこそ、本記事を読んだあなたはラッキーです。
自分の姿勢のパターンを知ることができ、さらに改善方法を知ることができましたからね。
いきなりエクササイズはしんどいという方は、今回紹介したストレッチや前回の記事「体が柔らかいことによる5つのメリット【オススメはペアストレッチです】」を参考に実践してみてください。
姿勢が悪いことによるデメリットでも言いましたが、姿勢が悪いだけで周りから不健康と見られたり、肌荒れがおきたりとメリットは一つもありません。
せっかくなら周りからもいつまでも若く健康的な人として見られたいですよね?
それを実現するために普段の生活から意識して正しいキレイな姿勢を目指していきましょう。
くびれサーキットトレーナー 上原