LESSON COLUMNレッスンコラム
2019.10.23
内ももの引き締めに効果的!アダクションマシンの使い方を徹底解説
内ももの引き締めや下半身の筋力向上のために利用されることの多い「アダクションマシン」。
今回はこの内ももを引き締めるマシンとして有名な「アダクション」に焦点を当て、自宅でも簡単にできるエクササイズを紹介しながら脚全体を効率良く引き締める方法を解説していきます。
もちろん内ももの引き締めも大事ですが、脚全体を引き締めるといった意味では逆の働きをするお尻の筋肉も鍛える必要がありますので、そこも意識しながら読んでいただけると今後のトレーニングに活かせます。
ぜひモデルのようなスラッとした、キレイな脚を目指しましょう。
目次
アダクションマシンで鍛えられる部位
言うまでもないですが、アダクションマシンで鍛えられるのは「内もも」です。
内ももの筋肉は内転筋群と呼ばれており、これは5つの筋肉(恥骨筋、大内転筋、長内転筋、短内転筋、薄筋)の総称です。
姿勢や脚を上げる角度によって刺激が入る筋肉が変わるので、そこも意識しながらトレーニングできると脚の引き締め効果がアップします。
この内転筋群を鍛えるメリットは、以下の4つです。
- 骨盤の安定につながる
- O脚の改善が望める
- 太ももの引き締め効果がある
- 運動機能が向上する
それぞれのメリットについて、軽く解説していきます。
1.骨盤の安定につながる
内転筋のほとんどは恥骨と呼ばれる骨盤の周りに位置する骨に付着しているため、鍛えることで骨盤の位置が安定しやすくなります。
骨盤が不安定な状態でトレーニングを行ってしまうと怪我のリスクを高めるだけでなく、膝痛や腰痛などを悪化させる可能性もあります。
トレーニング初心者の方は骨盤が不安定な場合が多いので、積極的に内転筋群を鍛えましょう。
2.O脚の改善が望める
男性に多くみられるO脚ですが、内転筋はO脚改善に効果的な筋肉と言われています。
これは内転筋を鍛えることで、股関節を内側に引き寄せる筋力が上がるからです。
かかとをつけて直立の姿勢を取った時に、太もも・膝・ふくらはぎ・うちくるぶしの4つのポイントのうち、1つでも密着せず離れている場合はO脚と言えるので、特に内転筋を鍛えると良いでしょう。
3.太ももの引き締め効果がある
ブヨブヨに太ってしまった太ももよりも引き締まった太ももにしたいと思う女性は多いのではないでしょうか?
内転筋を鍛えることでスラっとしたスマートなシルエットの脚を作り上げることができます。
自分の履きたいパンツが履けるようになるためにも、内転筋をしっかりと鍛えていきましょう。
4.運動機能が向上する
下半身の筋肉は身体を支える上でも重要な役割を持っています。
そして、その下半身の筋肉を安定させるのが「内転筋」です。
つまり、内転筋を鍛えることで必然的に運動機能も向上するということです。
逆に、内転筋が衰えると無意識に脚の外側の筋肉ばかりを使用してしまうことになり、身体のバランスが悪くなってしまいます。
身体のバランスを整えるためにも、意識的に内転筋を鍛えていきましょう。
アダクションマシンの使い方
それでは、アダクションマシンの使い方を解説していきましょう。
2つのパターンがありますので、目的に応じて行ってみてください。
アダクションマシンの使い方①:通常バージョン
これは最もベーシックなやり方で、大内転筋と呼ばれる内ももの下(もも裏に近い部位)に効くやり方です。
①しっかりと胸を張った状態で座る。足首は「背屈」といい、角度を90°にして行うとより内転筋に刺激が入る。
②その状態からパットとパットが当たるまで脚を閉じていく。
③そこから脚を開いていくが、開く時は閉じる時よりもゆっくり行う。そうすることでより内転筋に効きやすくなる。また、完全に開ききると負荷が抜けるので、ギリギリのところで止めてまた閉じていく。
気をつけるべきポイントは、「ネガティブの動作(脚を開く動作)で『ゆっくり』を意識すること」です。
負荷が抜けがちなネガティブの動作こそ意識して負荷をかけられると、トレーニングの効果は倍増しますよ。
このトレーニングを10回3セット行っていきましょう。
アダクションマシンの使い方②:前傾バージョン
次は体を前に倒した前傾バージョンのアダクションです。
これは長内転筋や短内転筋、恥骨筋と呼ばれる、より股関節に近い内もも(脚の付け根に近い部位)に効くやり方です。
①シートの前のやや前方に座り、体もやや前傾にする。足首の形は同じで、背屈位で行う。
②通常のアダクションと同様に、姿勢を保ったまま脚を閉じていく。
③脚を開く時も開ききらないことを意識して行う。
意識すべきポイントは、「上体が後ろに倒れないこと」です。
やや前傾を保ったまま行うことで脚の付け根に近い部分に効いてきますよ。
このトレーニングも10回3セット行いましょう。
アダクションマシンの代用エクササイズ
この章では、マシンを使えない方のために「自宅でできる内ももの引き締めトレーニング」をご紹介します。
読み進めながら実際に行ってみてください。
内もも引き締めエクササイズ①
このエクササイズでは、内ももに加え「脇腹」にも刺激が入ります。
対角の脇腹と内ももは筋繊維でつながっているため、同時に鍛えることでより効果を増すのです。
そこも意識して行えるようになると、より効果が出ますよ。
①横向きに寝て上側の脚の膝下にボールを置き、下側の脚は膝を伸ばした状態にしておく。
②その状態から下側の脚を上げると共に上体を起こし、上側の手で内ももを触る。
この際に、上側の脚がボールから離れないようにしっかりとボールを押さえつけておく。
このエクササイズは左右10~15回ずつを3セット行うと良いでしょう。
以下の写真のように膝が曲がると内ももに効かないので、しっかりと膝を伸ばした状態で行うことを心がげてください。
内もも引き締めエクササイズ②
このエクササイズでは内転筋の中でも、特に「長内転筋」や「短内転筋」と呼ばれる筋肉が鍛えられます。
角度を変えると鍛えられる筋肉も変わってきますよ。
①横向きに寝て上側の脚は肩からつま先までが一直線になる位置に置き、下側の脚を斜め45°ほどの位置に置く。またこの際、上側の手は地面につけておく。
②その状態から下側の脚を膝を伸ばしたまま上げていく。
ポイントは「脚を上げる際に体が倒れないこと」です。
以下の写真のように体が後ろに倒れてしまうと内ももに刺激が入らないので、上体をしっかりと保ったまま行いましょう。
こちらのエクササイズも左右10~15回ずつを3セット行いましょう。
内もも引き締めエクササイズ③
このエクササイズでは内転筋の中でも、特に「恥骨筋」と呼ばれる筋肉が鍛えられます。
また、先ほどのエクササイズと同様に、長内転筋や短内転筋も鍛えられます。
①肩の下に肘をつき、上側の脚は先ほどのエクササイズと同様に、肩からつま先までが一直線になる位置に置く。下側の脚はほぼ真横の位置まで持ってくる。
②その状態から膝を伸ばしたまましっかりと脚を上げる。
ポイントは「脚を上げる際に体が丸まらないこと」です。
以下の写真のように体が丸まってしまうと内ももに刺激が入らないので、しっかりと最初の状態を保ったまま行いましょう。
こちらのエクササイズも左右10~15回ずつを3セット行いましょう。
内ももの反対側を鍛えるためには?
内ももの筋肉が内転筋群と呼ばれるのに対し、外ももの筋肉は外転筋群と呼ばれます。
外転筋群は4つの筋肉(中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋、縫工筋)からなっており、膝からお尻までの外側のラインが該当します。
そんなお尻の横の筋肉を鍛えるのに効果的なマシンが「アブダクション」です。
しかし、アブダクションマシンは置いてあるジムが少なく、マットエクササイズでも代用可能ですので、本記事ではお尻の横の筋肉を鍛えるマットエクササイズをご紹介します。
アブダクションマシンの代用エクササイズ
内ももを鍛えるのはもちろん大事ですが、バランスを整える意味でも反対のお尻の横の筋肉も鍛えていきましょう。
2つのエクササイズをご紹介しますので、ぜひ自宅で取り組んでみてください。
ボール挟みアブダクション
これは実際にくびれサーキットでも行っているマットエクササイズです。
膝裏にボールを挟むことで、太ももの前面から外側の筋肉で代償してしまうことを避けられる効果がありますので、できればボールを挟んで行いましょう。
①ボールを膝の後ろに挟み、肩から膝までを一直線にする。
②足首から膝までを地面と並行に保ったまま上げていく。
このエクササイズのポイントは、「足首から膝までのラインを地面と並行に保つこと」です。
以下の写真のように、つま先や膝が上に上がったり、膝が前方に上がってしまうのはNGです。
肩から膝までを一直線に保つことと足首から膝までのラインを地面と並行に保つことを意識して行いましょう。
チューブアブダクション
次はチューブを使った外転筋を鍛えるエクササイズです。
①膝の上にチューブを巻き、横向きに寝て肩の下に肘を置く。そこから腰を持ち上げ、上側の手を天井に向かって上げる。膝から下は曲げておく。
②その状態から上側の脚をチューブの負荷に負けないように上げていく。その際にお尻の位置が下がらないように最初の状態をキープして行う。
大きな失敗例はありませんが、スタートポジションと同じ状態で脚の上げ下げの動作を行っていきましょう。
チューブを使うことでいつもよりも負荷のかかったトレーニングができるので、ある程度トレーニングに慣れてきた方は強度を上げるためにもチューブを使ってみると良いですよ。
アダクションマシンまとめ
内ももの引き締めに効果的なマシンとして知られる「アダクション」ですが、姿勢を変えるだけで鍛えられる筋肉も変わります。
どこを引き締めたいのかを考えてメニューを組むと、効率良く内ももを引き締められます。
また、内ももだけを鍛えるよりもお尻の横の筋肉を鍛えることで筋肉のバランスが取れるので、内転筋とともに外転筋も鍛えていきましょう。
「モデルのような脚を目指したい」「街で見かけたデニムパンツを履きたい」「自信を持ってスカートを履けるようになりたい」など、内ももを引き締めたい理由は様々です。
年齢とともに衰えてくる筋肉を意識的に鍛え、引き締まった脚を実現させましょう。
自宅でも簡単に行えますので、ぜひ今日から内もものトレーニングを行ってみてください。
くびれサーキットトレーナー 上原