LESSON COLUMNレッスンコラム
2019.08.12
【疑問】運動によるアンチエイジングの効果とは?【姿勢が良くなる】
「アンチエイジングに運動が効果的だとは聞くけど、どのくらいやったら良いのだろう…」
「老化予防したいけど、何から始めればいいんだろう…」
「美容に気を使っておけば運動はしなくてもいいのでは?」
この記事にたどり着いたあなたは、このような疑問や疑念を抱いていませんか?
近年、「若さを保ちたい」という人が増え、アンチエイジングに興味を持つ人も増えてきています。
日本は世界的に見ても健康寿命が長く、「長寿大国」とも言われています。
せっかく長生きをするなら、いつまでも若くいたいですよね?
そこで今回は、
- 運動によるアンチエイジングの効果
- アンチエイジングのための運動で気をつけるべきこと
- アンチエイジングにオススメの運動例
について解説していきます。
目次
アンチエイジングとは?
まず「アンチエイジングとは何か?」について解説します。
アンチエイジングとは、心身の老化を少しでも抑え、出来るだけ若々しさを保つこと、およびそのための取り組みのことを言います。
「老化を少しでも食い止める試み」としての意味では、様々な取り組みがアンチエイジングに該当し、その代表的なものが『美容』と『運動』です。
本記事ではその中でも「運動」に焦点を当て、運動によるアンチエイジングの効果やアンチエイジングに運動をオススメする理由について解説していきます。
運動におけるアンチエイジングの効果
運動によるアンチエイジングの効果を【外見】と【内面】に分けて解説していきます。
外見におけるアンチエイジングの効果
外見(見た目)におけるアンチエイジングの効果には、以下のようなものがあります。
- 骨盤が安定し、姿勢が良くなる
- 筋肉がつくことで健康に見える
- 綺麗な潤いのある肌になる
それぞれ特徴を抑えて簡潔に解説していきます。
1.骨盤が安定し、姿勢が良くなる
胸椎を伸展させるためのストレッチや股関節を安定させるためのエクササイズをすることで、骨盤から背骨にかけての配列が整い姿勢が良くなります。
姿勢が良くなると、見た目がキレイになるだけでなく、代謝が上がったり、ウエストが引き締まったりとたくさんのメリットがあります。
何も意識せず生活していると姿勢は悪くなる傾向にあるので、意識的に使われにくい筋肉(背骨周りや股関節周り)を刺激することが必要なのです。
そんな姿勢ですが、美しい立ち姿や座り姿をするためには「深層筋のバランス」と「背骨のバランス」が大事と言われています。
深層筋を言い換えると「インナーマッスル」で、骨格の動きをコントロールする働きを持ちます。
この深層筋のおかげで手足や腰、肩、首などを捻る、回すなどの動作ができるのです。
そして、腰、肩、首の深層筋は背骨に付着しています。
そのため、深層筋が固まると背骨を引っ張り歪んでしまうというわけです。
2.筋肉がつくことで健康に見える
運動(筋トレやウォーキングなど)をすることで、ある程度筋肉がついてくるようになります。
表現がいきすぎているかもしれませんが、ガリガリのやせ細った体型と程よく筋肉がある体型だとどちらかが健康そうに見えますか?
もちろん、後者ですよね。
ガリガリにやせ細った方が健康に見えると思っている方もいるかもしれませんが、人間の機能的にもある程度の筋肉があった方が健康体として見なされます。
先ほど姿勢が良くなると書きましたが、これも筋肉がつくことによって起こることです。
なので、定期的に運動すること、そして意識的に普段使わない筋肉に刺激を与えることはすごく大事なのです。
3.綺麗な潤いのある肌になる
適度な運動をすることで筋肉を動かすために必要な酸素が運ばれ、毛細血管が増えていきます。
その結果血流促進の効果が期待でき、肌への栄養・水分の補給が活性化してキレイな潤いのある肌になるのです。
人は年齢を予測する時に、肌の質や潤いを見て「この人は〇〇歳くらいだろう」と予測します。
そのため、肌のツヤやハリがないと実年齢よりも上に見られてしまうのです。
綺麗な肌になれば見た目も若くなりますよ。
内面におけるアンチエイジングの効果
次は内面におけるアンチエイジングの効果です。
- 成長ホルモンが増加する
- 座る代わりに運動をするだけで死亡リスクが低減する
- 運動をすることで細胞が実年齢よりも10歳若くなる
内面におけるアンチエイジングの効果も大事なので、目を通しておいてください。
1.成長ホルモンが増加する
運動することで成長ホルモンが増加することは、あなたもご存知の通りだと思います。
また、成長ホルモンには以下のような効果があり、それがアンチエイジングにもつながっていきます。
- 疲労回復、細胞回復
- NK細胞の増加、免疫力向上
- メラトニン分泌、良眠
- 脂肪分解、肥満抑制
これらの成長ホルモンの効果は疲れている時ほど運動した方が良いことが分かります。
丈夫な体を作るためにも適度な運動は大切というわけですね。
2.座る代わりに運動をするだけで死亡リスクが低減する
座ったままの姿勢で長時間体を動かさないでいることは、体にとって大きなダメージになります。
またWHO(世界保健機関)によると、運動不足は死亡リスクを高める4番目の危険因子とされています。
しかし、『立ち上がって体を動かすだけでどんな運動でも、またどんな強度であっても死亡リスクを最大で35%減少することができる』という研究結果がコロンビア大学によって発表されました。
また、デスクワークなどで毎日座り仕事をしている方はその中の30分を軽い運動に置き換えるだけで死亡リスクが17%下がることも分かっています。
ここで強く意識しただきたいのが、運動をする時間は1分や2分の短い時間でも運動の恩恵を受けられるということです。
最もリスクが高いなのは「全く運動をしないこと」なので、普段運動する習慣がない人は意識的に階段を使ったり、休憩時間に体を動かすことを心がけましょう。
3.運動をすることで細胞が実年齢よりも10歳若くなる
ドイツで長期にわたって行われた調査と研究結果では、アクティブなライフスタイルを送る人は、そうでない人に比べ実年齢よりも10歳若いレベルの細胞を持っていることが分かりました。
これはテロメアと呼ばれる短縮することで、ガンや脳卒中、心臓病などの老化に伴う病気につ繋がる染色体の長さを保つことが要因である。
「年齢が40歳だから生物的にも40歳ということ」ではなく、あなたも知っている通り実年齢よりも若く見える人はいる。
身体的に活動的な人は、生物的な老化を抑制できるということだ。
テロメアの長さがなぜ運動によって保たれるかは分かっていないが、細胞を若いまま保ちたいのであれば運動は必須というわけです。
また、最低でも週に2回は30分以上の運動をすることが、テロメアを長く保つ上で必要と言われています。
アンチエイジングの効果が最大限になる運動例
スポーツ医学的な観点から言うと、アンチエイジングに運動をオススメする大きな理由が「肩甲骨、骨盤周辺の柔軟性と筋力の向上」です。
肩甲骨、骨盤周辺の柔軟性と筋力が向上することで、骨盤から背骨にかけての配列が整い、姿勢が良くなります。
実際に画像を交えながら運動方法を解説していくので、参考にしてみてください。
胸椎を伸展する
まず以下の2つの写真をみて下さい。
どちらが若々しく見えるでしょうか?
上の写真では胸椎の後弯が強く背中が丸まっているのに対し、下の写真では胸椎が伸展し背中が真っ直ぐになっています。
「胸椎を伸展する」を分かりやすく言い換えると、胸を張って丸まった背中を真っ直ぐにするということです。
胸椎が伸展するようになると、姿勢が良くなるだけでなく、より酸素を取り込めるようになり代謝が上がります。
以下は胸郭を開くためのエクササイズ2つです。
【エクササイズ①】
①両膝をつき片方の手を耳につけ胸を閉じる姿勢になる(写真①)
②胸を閉じた状態から捻って胸を開く動きをする(写真②)
※この時に骨盤が回りすぎない
③これを10回繰り返し、反対も同様にエクササイズを行う
胸椎の伸展は胸を開く動作だけでなく、このエクササイズのような捻るという動きも重要になるので、まずはこの動きをしてみて下さい。
【エクササイズ②】
①肩甲骨の下にストレッチポールを置き、膝を立てた状態で体を少し起こす(写真①)
②肘を開きながら体を後ろに引き、胸をしっかり開く
※胸が伸びる所までしっかり伸ばす
③これを10~15回繰り返す
このエクササイズを行うことで、胸椎が伸展しやすくなり姿勢が良くなるので、ぜひ自宅のエクササイズに取り入れてみてください。
股関節の安定化
股関節は足の骨(大腿骨)が骨盤の受け皿にはまっている部位のことで、下半身だけでなく全身を支えるために非常に重要な役割を持っています。
そのため、股関節が安定していない状態だと骨盤が前傾し背中がまるまってしまう原因になります。
ここでは股関節を横と後ろから支えるために、中臀筋と外旋六筋を鍛えるエクササイズを解説します。
【エクササイズ①】
①横向きで寝て、上の方の膝の後ろにボールを挟む(写真①)
②下の脇腹の下に手の平1本分のスキマを保ったまま上の足を上げる(写真②)
※この時に膝から下の角度を地面と平行を保つ(写真③)
③これを10回繰り返し、反対も同様にエクササイズを行う。
【エクササイズ②】
①横向きで寝て、股関節は80°に膝関節は90°に折り曲げる(写真①)
②足の内側をつけたまま膝を開く(写真②)
※この時に骨盤を後ろに倒さない
③これを10回繰り返し、反対も同様にエクササイズを行う。
弱くなりやすいお尻の横と後ろから筋肉を鍛えることで、股関節が安定しやすくなるのでぜひこの2つのエクササイズを取り入れてみてください。
運動によるアンチエイジングの際に注意すべき点
運動によるアンチエイジングをする際に気をつけるべきことはたった1つで、「負荷をかけ過ぎない」ということです。
ウォーキングをするなら歩き過ぎて大量に汗をかいたり体に負荷がかかりすぎるのは良くありません。
また筋トレも顕著で、負荷をかけようと急に重いものを持つと腰を負傷する原因にもなるので気をつけましょう。
運動習慣がない人がいきなり負荷を上げると長続きしませんし、ストレスの原因にもなってしまいます。
初めは意識的に階段を使うようにしたり、長時間座っている場合は休憩がてら立ってストレッチをしたりすると体に負荷なく運動を取り入れることができますよ。
ぜひ自分の生活習慣の中に意識的に運動を取り入れてみてください。
まとめ
冒頭でも述べたように、日本人は平均寿命が長く「長寿大国」と呼ばれています。
しかしその一方で、介護なしで暮らせる「健康寿命」とのギャップが問題になっています。
つまり、『寿命は長いけど自分の意志で体を動かせない状態が長く続く』ということです。
せっかく長生きできるなら、出来るだけ健康な状態でいたいですよね?
10年後も20年後も今と変わらない、むしろ今よりも楽しそうに輝いている自分でいたいなら、まだ元気な今のうちから少しずつ運動習慣をつけることが必要です。
「何から始めたらいいか分からない…」という方は、本記事で紹介した自宅で簡単にできるエクササイズを行うことから始めてみてください。
くびれサーキットトレーナー 上原