LESSON COLUMNレッスンコラム
2020.03.09
【女性向け】ダンベルの重さの目安と選ぶ時のポイント【適切な負荷をかけよう】
普段何気なく使っているダンベル。
その負荷は適切であると自信を持って言えますか?
ダンベルは自宅でトレーニングを行う際にも使える便利なアイテムです。
しかし、負荷が適切でない場合その効果は半減してしまいます。
今回はそんなダンベルに焦点を当て、女性向けに「ダンベルを選ぶ時のポイント」や「各エクササイズの平均的な負荷」を紹介します。
本記事を読むことで、正しいダンベルの重さについて知ることができますよ。
目次
ダンベルのタイプ
初めに、ダンベルの種類から説明します。
・可変式ダンベル
ダンベルは大きく分けると、上記の2種類があります。
それぞれ特徴があるので、確認しておきましょう。
固定式ダンベル
固定式ダンベルは、ウエイト部分がくっついており、重量を変更できないダンベルのことを指します。
冒頭の写真がこれに当たります。
重さが固定されているためウエイトを付け替える必要がなく、手間がかかりません。
その反面、負荷をかけたい時に別の重さのダンベルが必要となります。
可変式ダンベル
可変式ダンベルは、固定式の反対に重量を変更できるダンベルのことを指します。
負荷を自由に設定することができるため、幅広い用途で使用することが可能です。
しかし、重さを変える際に手間となるのがデメリットと言えるでしょう。
ダンベルを選ぶ時のポイント
ダンベルを選ぶ時には、いくつかポイントがあります。
②重さで選ぶ
③用途に合わせて選ぶ
④ラバーが付いているかで選ぶ
⑤コスパで選ぶ
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
ポイント①:可変式か固定式で選ぶ
第2章でも書いた通り、ダンベルには可変式と固定式の2種類があります。
固定式は可変式に比べて安価で、種類が豊富でデザインもたくさんあるため、女性にオススメです。
可変式は最大60kgほどまで負荷をかけることができますが、女性の場合そこまでの重量を持つことはまずないので、固定式で事足りるでしょう。
ポイント②:重さで選ぶ
ここが最大のポイントで、トレーニングを行う上で重さは重要なファクターです。
第3章で詳しく解説しますが、初心者の女性は2~5kgのダンベルを使ってトレーニングを行うのがオススメです。
ですので、始めは固定式で重量に慣れて「もっと負荷をかけたい」といった場合、可変式にするという形が最も効率的と言えるでしょう。
ポイント③:用途に合わせて選ぶ
すでに文中でも出てきていますが、トレーニングの目的によって選ぶダンベルも変わります。
筋肉ムキムキを目指してトレーニングを行うのか、それともリハビリのためにトレーニングを行うのか。
自分がどんな目的でトレーニングを行うのかをハッキリさせましょう。
ダイエットをしたい女性の場合、重さを上げるよりも適切なフォームを作り、目的とする筋肉に効かせることが大切ですので、固定式をオススメします。
ポイント④:ラバーが付いているかで選ぶ
自宅でトレーニングを行う場合、床や壁など家の中を傷つけないためにラバーつきのダンベルを選ぶのが良いでしょう。
また、誤って体にぶつけてしまった場合でもラバーがついていると、ついていない場合に比べてケガする可能性が低下します。
さらに、ラバーつきのダンベルは滑りにくくなるため、トレーニング中にダンベルを落とす可能性も下げてくれます。
少しコストは高くなりますが、ラバーつきのダンベルがオススメですね。
ポイント⑤:コスパで選ぶ
最後のポイントはコスパです。
「ダイエットをしようと意気込んでダンベルを買ったは良いものの、少し経ったら使わなくなってお荷物となった…」
なんてことは、よく耳にします。
こうならないように努めることが大切なのですが、それを含めた上でコスパは非常に重要なポイントになります。
可変式のダンベルは割と値段がするものが多く、さらに幅も大きいです。
繰り返しになりますが、女性の場合はそこまで負荷をかける必要はありません。
固定式のダンベルで、徐々に負荷を上げていくのがオススメです。
ダンベルの重さの目安
では、あなたも気になっているであろう「ダンベルの負荷」について解説します。
なお、本記事は女性に焦点を当てているため、表記された重量は全て女性用の負荷になっています。
・ダンベルプレス(胸・二の腕)
・ダンベルプルオーバー(胸・背中)
・ダンベルローイング(背中)
・ダンベルキックバック(二の腕)
・フロントランジ(お尻)
・スライドディスクバックランジ(お尻)
・ワイドスクワット(内もも)
・スライドディスクサイドランジ(内もも)
・ダンベルデッドリフト(もも裏・背中)
・ダンベル片足デッドリフト(もも裏・背中)
・ダンベルラテラルレイズ(肩)
・ダンベルショルダープレス(肩)
上記は、今回解説するダンベルを使用した主なトレーニングです。
※()内は鍛えられる主な部位になります。
部位ごとに分けて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
胸を鍛えるトレーニング
ダンベルを使った胸を鍛えるトレーニングの重りの目安は、以下の通りです。
・ダンベルプレス→4~5kg
・ダンベルプルオーバー→5kg
これらのトレーニングにおいてダンベルの重さに差が出る理由は、「動員される筋肉の数」です。
ダンベルフライは単関節運動であり、主に大胸筋が動員されます。
これに対し、ダンベルプレスは大胸筋の他に上腕三頭筋、ダンベルプルオーバーは大胸筋の他に広背筋が動員されるため、より重い負荷を扱うことができます。
ダンベルフライ(胸)
①ストレッチポールに仰向けで乗り、肘を伸ばした状態でダンベルを持つ。
②軽く肘を曲げながら胸の伸びを感じるところまで腕を開いていく。
この動作を10回3セット行いましょう。
ダンベルプレス(胸・二の腕)
①ストレッチポールに仰向けで乗り、肘を伸ばした状態でダンベルを持つ。
②肩甲骨を寄せる意識で、胸の伸びを感じるところまで手を下ろしていく。この際、肘の角度は約90°ほど。
この動作を10回3セット行いましょう。
ダンベルプルオーバー(胸・背中)
①ストレッチポールに仰向けで乗り、肘を伸ばしたまま両手でひっかけるようにダンベルを持つ。
②腰が反らないようにお腹に力を入れたまま、ダンベルを頭方向へ持っていく。
この動作を10回3セット行いましょう。
背中と二の腕を鍛えるトレーニング
ダンベルを使った背中と二の腕を鍛えるトレーニングの重りの目安は、以下の通りです。
・ダンベルキックバック→0.5~1.5kg
これらのトレーニングにおいてダンベルの重さに差が出る理由は、「筋肉の大きさ」です。
背中は広背筋と呼ばれる大きな筋肉ですが、二の腕は上腕三頭筋と呼ばれる比較的小さい筋肉です。
大きな筋肉の方が出力が大きいので、ローイングの方が重たい負荷を扱えます。
ダンベルローイング(背中)
①バランスボールに片手をつき、空いている方の手でダンベルを持つ。この際、軽く膝は曲げて良いが背中が丸まらないように意識する。
②お腹に力を入れて上半身を固定したまま、脇を締めながらダンベルを持ち上げる。
この動作を左右10回3セット行いましょう。
ダンベルキックバック(二の腕)
①バランスボールに片手をつき、空いている方の手でダンベルを持つ。そこから脇を締めたままダンベルを持ち上げる。
②腕以外が動かないようにお腹に力を入れながら肘を伸ばす。
この動作を10回3セット行いましょう。
家で行う場合は、バランスボールの代わりに机や椅子、ダンベルの代わりにペットボトルでもOKです。
お尻を鍛えるトレーニング
ダンベルを使ったお尻を鍛えるトレーニングの重りの目安は、以下の通りです。
・スライドディスクバックランジ→4~5kg
これらのトレーニングにおいてダンベルの重さに差が出る理由は、「動作の安定性」です。
フロントランジは足を踏み出す動作があるため体が不安定です。
これに対しスライドディスクを使用したバックランジの場合、両足がほとんど地面についているのと同じなので体が安定します。
そのため、スライドディスクを使用した場合の方が重たい負荷を扱えます。
フロントランジ(お尻)
①両手にダンベルを持ち、足を股関節幅に開く。
②大きく足を踏み出し、かかとから着地する。この際、後ろ足の膝を伸ばしておくことで後ろのお尻にも力が入る。
③戻る時はかかとで地面を蹴るイメージで、お尻の力を利用して戻る。
この動作を左右10回3セット行いましょう。
スライドディスクバックランジ(お尻)
①両手にダンベルを持ち、足を股関節幅に開いた状態で片足をスライドディスクに乗せる。
②スライドディスクに乗せた側の足を後ろに滑らせながら体を前に倒す。(足を後ろに滑らせることで体が前に倒れるイメージ)
③軸足のかかとに重心を置きながら、お尻の力を使って元の体勢に戻る。
この動作を左右10回3セット行いましょう。
内ももを鍛えるトレーニング
ダンベルを使った内ももを鍛えるトレーニングの重りの目安は、以下の通りです。
・スライドディスクサイドランジ→2~3kg
これらのトレーニングにおいてダンベルの重さに差が出る理由は、「動作の安定性」です。
両方とも主に内ももを鍛えるトレーニングですが、併せてお尻も鍛えられます。
違いとしては、ワイドスクワットが両足で負荷を支え、スライドディスクサイドランジが片足で負荷を支える点です。
この理由により、ワイドスクワットの方が重たい負荷を扱えます。
ワイドスクワット(内もも)
①足を肩幅の1.5倍ほどに開き、つま先を外に向けた状態で両手で引っかけるようにダンベルを持つ。
②お尻を後ろに引きながら出来るだけ上体を起こしたまま膝を曲げる。
③起き上がる時は、かかとで地面を蹴る意識でお尻の力を使う。
この動作を15回2セット行いましょう。
スライドディスクサイドランジ(内もも)
①足を肩幅に開き、両手で引っかけるようにダンベルを持る。つま先を外に向け、片足をスライドディスクに乗せる。
②お尻を後ろに引きながら出来るだけ上体を起こしたまま軸足の膝を曲げる。この際、スライドディスクに乗せた側の足の膝はしっかりと伸ばしておく。
③起き上がる時は、軸足のかかとで地面を蹴る意識でお尻の力を使う。
この動作を10回2セット行いましょう。
もも裏・背中を鍛えるトレーニング
ダンベルを使ったもも裏・背中を鍛えるトレーニングの重りの目安は、以下の通りです。
・ダンベル片足デッドリフト→2~2.5kg
これらのトレーニングにおいてダンベルの重さに差が出る理由は、「動作の安定性」です。
両足が地面に着いた場合と片足しか着いていない場合を比較すると、片足で行う場合は両足で行う場合のおよそ倍の負荷がかかります。
目安にも書いてありますが、初めは半分より軽めの負荷で行うことをオススメします。
ダンベルデッドリフト(もも裏・背中)
①足を股関節幅に開き、両手にダンベルを持つ。
②背中が丸まらないように意識しながら、お尻を引いて膝を曲げていく。
③起き上がる時は、もも裏、お尻、背中の筋肉を使う意識を持つ。
この動作を10回3セット行いましょう。
ダンベル片足デッドリフト(もも裏・背中)
①足を股関節幅に開き、両手にダンベルを持つ。
②足を後ろに伸ばしながら体を前に倒していく。
③起き上がる時は、軸足のお尻の筋肉を使う意識を持つ。また、できる限り足は地面につかず、そのまま足を後ろに伸ばす。
この動作を10回2セット行いましょう。
肩を鍛えるトレーニング
ダンベルを使った肩を鍛えるトレーニングの重りの目安は、以下の通りです。
・ダンベルショルダープレス→4~5kg
これらのトレーニングにおいてダンベルの重さに差が出る理由は、「関節の安定性と動員される関節・筋肉の数」です。
ラテラルレイズを行う際は肩関節が不安定なポジションであり、その分筋肉の出力が下がってしまいます。
これに対してショルダープレスは肩関節が安定したポジションにあるため、筋肉の出力が上がるというわけです。
また、ショルダープレスでは上腕三頭筋も動員されるので、その分重い負荷を扱えます。
ダンベルラテラルレイズ(肩)
①足を股関節幅に開き、両手にダンベルを持つ。
②お腹に力を入れて体を固定したまま、腕を横に開いていく。
この動作を10回3セット行いましょう。
ダンベルショルダープレス(肩)
①足を股関節幅に開き、肘を曲げた状態で両手にダンベルを持つ。
②お腹に力を入れて体を固定したまま、肘を伸ばしながらダンベルを持ち上げる。
この動作を10回3セット行いましょう。
【まとめ】ダンベルを使う際は適切な負荷をかける
ダンベルを使用してトレーニングを行う場合、適切な負荷をかけることが大切なポイントになります。
なぜなら、軽すぎても重すぎてもトレーニング効果が得られないからです。
以下は、ダンベルを使用した有名なトレーニングの重量の目安です。
・ダンベルプレス→4~5kg
・ダンベルプルオーバー→5kg
・ダンベルローイング→3~4kg
・ダンベルキックバック→0.5~1.5kg
・フロントランジ→2~3kg
・スライドディスクバックランジ→4~5kg
・ワイドスクワット→4~5kg
・スライドディスクサイドランジ→2~3kg
・ダンベルデッドリフト→5kg
・ダンベル片足デッドリフト→2~2.5kg
・ダンベルラテラルレイズ→1~2kg
・ダンベルショルダープレス→4~5kg
これからダンベルを使用してトレーニングを行う際には、本記事で書いた目安をもとにしてみてください。
くびれサーキットトレーナー 上原