LESSON COLUMNレッスンコラム
2020.11.03
効果的にボディメイクするために筋肉量はどれくらい必要なのか
「痩せたい!」
「もっと綺麗になりたい!」
「メリハリのあるボディラインを取り戻したい!」
このように、ダイエットやボディメイクを始める理由は人それぞれ。
しかしそこでロクに方法を調べもせずに、感覚的に始めてはいませんか?
▪食べなければ痩せる
▪筋トレさえすればいい
確かにそうかもしれませんが問題は奥深く、目指すべき具体的な数値を知っておかなければ、あなたのダイエットやボディメイクは失敗してしまうかもしれません。
そこで今回は、ボディメイクの成功を左右する筋肉量を初めとした様々な目標数値と達成方法について詳しく解説していきましょう。
目次
第1章【身体のバランスを知る~体脂肪率と筋肉量~】
一生懸命に体重だけを落とすダイエット法は今日で終わりです。
体重だけ落としても決してボディラインの変化を知ることは出来ず、むしろ身体が弛んでしまったり、老けて見えてしまうことがあります。
これはあなたが体脂肪率と筋肉量を疎かにしてしまった結果なのです。
結論を申し上げますと、体重に大きな変化が無くても身体はしっかり引き締まります。
体脂肪を落とした分、筋肉がつけば健康的でメリハリのある身体へと生まれ変わることが出来るのです。
それではまず、体脂肪率と筋肉量について詳しく見ていきましょう。
体脂肪率とは
そもそも体脂肪は身体にとってなくてはならないもの。
必要以上に増えてしまえば生活習慣病などの健康被害を招く危険がありますが、逆に少なすぎることも問題となるのです。
体脂肪は内臓周囲に存在する内臓脂肪と皮膚と筋肉の間に存在する皮下脂肪に分類することが出来ます。
このように身体の各部位に存在する体脂肪の、全体重に占める割合のことを体脂肪率と呼び、%で表すことが出来るのです。
※この計算式では正確な体脂肪量を知る必要があります。
しかし身体から実際に体脂肪を全て取り出して測定する訳ではないため、あくまで体脂肪率は誤差を含めた参考的な数値という認識を持っておきましょう。
またくびれサーキットではトレーニングによる身体の変化を実感していただくため、インボディ(INBODY)という体組成測定器を用いて全身の体脂肪の量、そして後述する筋肉量や分布のバランスを数値化して知ることが出来ます。
※くびれサーキットで実際に導入しているインボディ770
繰り返しとなりますが、ダイエットやボディメイクを成功と呼べるものとするポイントは身体が重いか・軽いかではありません。
引き締まったウエストや二の腕、そしてメリハリのあるバストやヒップまわりなど、客観的な見た目の変化を実感できることが最終的な目標のはずです。
そしてその結果、体重や体脂肪率の数値が安定してきますので、これらの数値はあくまでも参考程度に認識しておいたほうが良いのです。
筋肉量とは
筋肉が多い、少ないと言葉では表していても、それはあくまで感覚的なもののはず。
しかし筋肉量を実際に数値化することで、あなたの今の状況を把握することが出来ます。
そもそも筋肉量とは、その言葉通り全身を構成する筋肉の量を表しており、身体を動かす骨格筋だけでなく内臓の筋肉も含まれます。
つまり筋肉量が低下することは全身の活動量自体が低下することを意味し、そこには脂肪燃焼に不可欠な基礎代謝が大きく関係しているのです。
また、身体の姿勢を保つためにも筋肉量は影響を及ぼします。
重心を変えればダイエットは成功する!でも解説しておりますが、筋肉量が低下することで身体を支えることが難しくなり、その結果スウェーバックなどの不良姿勢を招いてしまうのです。
スウェーとは“前後に揺れる”という意味を表す。つまりスウェーバック姿勢とは太ももの骨(大転子)や腰骨(腰椎)が大きく前方に移動した姿勢のことを言う。
第2章【筋肉量はどれくらい必要?】
では一体、あなたにとってどれくらい筋肉量が必要なのでしょうか。
本章では長年の疑問を解き明かしていきましょう。
繰り返しとなりますが、筋肉量とは身体全体における内臓を含めたすべての筋肉の総量のことを示します。
一般的には成人以降の20~30代が筋肉量のピークとされており、その時期を過ぎると加齢とともに筋肉量は減少する傾向にあります。
これには生理的な身体変化だけでなく、生活様式の変化による運動量の低下も大きな要因となってしまうのです。
それでは平均的な筋肉量の平均値と、あなた自身の筋肉量を比較してみましょう。
■体重(kg)×体脂肪率(%)/100=体脂肪量(kg)
■体重(kg)-体脂肪量(kg)=除脂肪体重(kg)
■除脂肪体重(kg)÷2=筋肉量(kg)
※除脂肪体重とは、体脂肪以外(筋肉、骨、その他臓器すべて)の重さを表す。
このように、筋肉量はあなたの体脂肪率と体重がわかれば計算することが出来ます。
痩せやすく太りにくい、そしてメリハリのある身体を目指すのであれば、女性は20kg、男性は25kg以上の筋肉量を目指すべきなのです。
第3章【筋肉量を増やす方法】
ご自身の筋肉量を知ることが出来ましたか?
少しは身体に自信があった方も、意外な結果に驚かされたのではないでしょうか。
そしてこれはダイエットやボディメイクが上手くいかない方にとって、大きな改善点の糸口となったはずです。
しかし一体どうやって筋肉量を増やすことが出来るのか、その具体的な解決方法をご紹介しましょう。
大きな筋肉を鍛える
ダイエットやボディメイクにおいて、体重変化の内訳には様々な要素があります。
特に体重が落ちた場合、
ケース1:▪体脂肪量が減少した(脂肪燃焼が出来た)
ケース2:▪筋肉量が減少した(脂肪燃焼に失敗した)
以上の2つのケースが考えられます。
ケース2の場合、多くの割合で筋トレを怠り、過度な食事制限によるダイエットプランを実施しています。
過去の記事リバウンドしやすい人
でも解説しておりますが、体脂肪だけでなく筋肉量が低下してしまえば体脂肪を燃焼する基礎代謝は大きく低下してしまいます。
そして筋トレを行う際に重要となるのが、異なるプログラム(種目)の実施、負荷(重さ)強度や反復回数、セット数、さらにインターバル(休息時間)です。
※同じプログラムの実施は筋肉が順応してしまうため好ましくない。
◆筋肥大を目的とした場合
8~12RMの重さで8~12回反復し、これを3~5セット行う。
◆シェイプアップを目的とした場合
15~20RMの重さで15~20回反復し、これを3~5セット行う。
※RMとはRepetition Maximumの略で、1回をギリギリ上げられる重量を指す。
またくびれ美人ホームページでは、ダイエットにまつわる情報をコラム記事にて連載しております。
※図は全てスマホでの表示画面となります。
図のようにレッスンコラムをタップし下方向へスクロールしていただくとカテゴリー毎に記事が分類されており、各カテゴリーの中からあなたが知りたい情報を選ぶことができますので、是非ご参照ください。
タンパク質中心の食事
やはりどれだけ質の高いトレーニングが実施できたとしても、身体を作る源となる栄養を疎かにしてはなりません。
確かにダイエット中では食事に対し罪悪感を覚えるケースは決して少なくなく、知らず知らずのうちに0kcalの食品に目が奪われ、タンパク質の少ないゼリーやサラダばかりの食事になっているのではないでしょうか。
肉料理を「カロリーが高そう・・・」という誤った認識によるものであれば、今すぐ認識を改める必要があります。
タンパク質は筋肉を構成するだけではなく、内臓や髪の毛、爪や血液に至るまで様々なものの原料となります。
それにも関わらずタンパク質の摂取を怠っていては、筋肉量は増えるどころか減ってしまう可能性もあるのです。
この事から、タンパク質の不足は髪の毛の腰や肌のハリを失わせてしまうことも十分に考えられます。
そこでダイエットやボディメイクを行うのであれば、
を意識した食生活が必要となります。
※体重50kgの方の場合、1日80~100gのタンパク質(一日の総摂取カロリーの30~40%)が目安となる。
また、一日における栄養バランスについては過去の投稿記事たるんだ身体を引き締めるために内臓脂肪と皮下脂肪を知ろう【ダイエット豆知識】に詳しく解説しておりますので是非ご参照ください。
睡眠時間を確保する
寝る子は育つと良く言ったものですが、実はあながち間違いではありません。
ただタンパク質を摂れば筋肉が増えるという訳ではなく、筋肉の合成にはホルモンが大きく関与しています。
その1つが成長ホルモンという訳です。
成長ホルモンとは脳下垂体から分泌されるホルモンの1種であり、ヒトの身体の成長を助ける作用全般を担う、非常に重要なホルモンとされています。
▪成長期に伴う骨や筋肉の合成を促す
▪代謝を高め、体脂肪の分解を促す
▪成人以降の身体を維持する
一見成長期にしか作用しないホルモンのようですが、このように成長期を既に終えてしまった成人にも成長ホルモンは欠かすことが出来ないのです。
そんな大切な成長ホルモンですが、身体の成長が止まり始める20歳以降を境に大きくその分泌量は減ってしまいます。
こちらの図を見ると一目瞭然ですよね。
引用:
年齢を巻き戻すことは出来ません。
なので成長ホルモンの分泌量を確保する最大の方法である睡眠を改善することが、あなたの筋肉量を増加させる方法であることは知っておかなければならないのです。
一日の中で分泌される成長ホルモンのうち、入眠~3時間の間での分泌量が70~80%を占めると言われており、これだけでも睡眠不足がダイエットやボディメイクに大きな悪影響を与えてしまうことがわかります。
また成長ホルモンの分泌量が減ってしまうことで、身体に様々な影響が現れます。
▪疲れやすくなる
▪集中力が続かなくなる
▪イライラなど感情的な行動を取りやすくなる
▪記憶力が低下する
▪気分が落ち込み、やる気が起こらない
勿論全てを成長ホルモンだけのせいにすることは出来ませんが、睡眠という行動はあなた次第で改善を図ることが出来るはずなのです。
また、睡眠とダイエットの関係については過去の投稿記事睡眠が上手くいくとダイエットは成功するにて、睡眠の方法まで詳しく解説しておりますので是非ご参照ください。
第4章【まとめ】
いかがでしたか?
今回はボディメイクの成功を左右する筋肉量を初めとした様々な目標数値と達成方法について詳しく解説していきました。
ただひたすらに食事を制限したり、ハードなトレーニングを繰り返すことは非効率的であることがご理解いただけたのではないでしょうか。
健康的で引き締まった身体を目指すからには、目的や手段はしっかりと選ばなくてはなりません。
まずは今日から、筋肉量を増やすためのトレーニング、食事、そして睡眠について考え直してみてはいかがですか?
時間は無限にある訳ではないのです!
くびれサーキットトレーナー
山戸 勝道