LESSON COLUMNレッスンコラム
2019.12.28
【効果抜群】スライドボード(ディスク)を使ったトレーニングメニュー
複数の動きを取り入れるファンクショナルトレーニングは、トレーニングを進めていく上では重要な役割を持ちます。
そんなファンクショナルトレーニングを行うためにオススメのアイテムが、本記事で解説する「スライドディスク」。
このスライドディスクを上手く使えるようになると、トレーニング効果が倍増します。
本記事を読み終えるころには、これまでのトレーニングより何倍も効果のある刺激的なトレーニングメニューを取り入れられます。
ぜひ、ご自身のトレーニングに取り入れてみてください。
※スライドボードは体を横にスライドさせるボードのようなもので知られるため、本記事では通して「スライドディスク」と呼びます。
目次
スライドディスクとは?
「スライドディスク」とは、その名の通りスライドさせて使うディスクのことです。
上記の写真のように、楕円形のものが多く、その他には丸いスライドディスクがあります。
スライドさせて使うため、軸足が安定することで体幹に力が入ったり、可動域をしっかりと出すことができる優れものです。
「スライドディスクを使うことメリット」については、次章で詳しく解説していきます。
スライドディスクを使うことのメリット
スライドディスクを使うことメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- 難しいテクニックが不要
- 対象となる筋肉への負荷が大きい
- 負荷設定が簡単に変えられる
- 体幹も鍛えられる
それぞれのメリットについて解説します。
難しいテクニックが不要
例えば、第4章で解説する「ランジ」では、軸足はもちろんのこと、動かす足にも注意を向ける必要があります。
もちろん、トレーニングの効果としては高いのですが、初心者の方がフォームがバラバラなまま行うとその効果は半減してしまいます。
これがスライドディスクの場合、動かす足に意識を向ける必要がないため、軸足(効かせたい部位)に意識を向けやすくなるのです。
その結果、しっかりと鍛えたい部位への負荷がかかり、トレーニング効果が最大限発揮されるという流れです。
スライドディスクは、ランジなどのトレーニングにおける、導入的な役割も持っていると言えますね。
対象となる筋肉への負荷が大きい
1つ目のメリットと少し被りますが、スライドディスクに載せている足や手に意識を向けなくても良いため、鍛えたい筋肉を意識しながらトレーニングを行うことができます。
トレーニングにおいて、「どこを鍛えているのか意識しながら行うこと」は非常に大切です。
今のトレーニングで最大限の効果が発揮できていないと感じるのであれば、スライドディスクを導入してみるもの1つの手ですね。
負荷設定が簡単に変えられる
スライドディスクを使うことで、初心者にとって嬉しい点がもう1つあります。
それが、「負荷設定が簡単」という点です。
スライドディスクの場合、滑らせる位置を変えることで負荷のかかり方が大きく変わります。
負荷をかけたくない場合は浅めに、負荷をかけたい場合は深めに可動域を設定すれば良いのです。
初心者向けとは言ったものの、中・上級者でも可動域を出せば、しっかりと鍛えることができますよ。
体幹も鍛えられる
ここまで読むと、「スライドディスクは結構楽そう」と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
スライドさせているとはいえ、足が少し浮いている状態にあります。
そのため、体でバランスをとる必要があるのです。
実際に行うと分かりますが、かなり体幹に力が入ります。
『鍛えたい部位を鍛えつつ、体幹も鍛えられる。』
スライドディスクは素晴らしいアイテムですね。
スライドディスクで鍛えられる部位
スライドディスクを使うことで鍛えられる部位には、以下のようなものが挙げられます。
- お尻(大臀筋)
- 内もも(内転筋)
- お腹(腹直筋)
- 脇腹(腹斜筋)
- 股関節(仙腸関節)
- 胸(大胸筋)
ちなみに上記は、本記事で解説するトレーニングメニューにおいて鍛えられる部位です。
代表的な部位としては、「お尻」や「お腹」、「内もも」が挙げられます。
鍛えたい部位に応じたトレーニングメニューを取り入れられると良いですね。
スライドディスクを使ったトレーニングメニュー
皆さんお待ちかねの、スライドディスクを使ったトレーニングメニューの紹介です。
シンプルなメニューからファンクショナル的な要素を取り込んだメニューもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
お腹周り
まずは「お腹周り」を鍛えるトレーニングメニューのご紹介です。
腹直筋①
①肩の下に手を置き、肩から足までを一直線にする。
②その状態から膝を曲げ、胸の方に引き寄せる。
③この動作を10回繰り返す。
このトレーニングは比較的難易度が低いので、初心者向けのメニューです。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
腹直筋②
①肩の下に手を置き、肩から足までを一直線にする。
②その状態から膝を伸ばしたまま、お尻を上に突き出すようなイメージでつま先を胸の方に引き寄せる。
③この動作を10回繰り返す。
このトレーニングは比較的難易度が高めです。
中級者〜上級者の方は、10回2セットを目標に取り組んでみてください。
お尻
次は「お尻」を鍛えるトレーニングメニューのご紹介です。
大臀筋①
①足を股関節幅に開き、スライドディスクに片足を乗せる。
②スライドディスクを真後ろに滑らせ、それと同時に体を前に倒す。
③軸足のお尻に刺激が入ったら、そこを使いながら元に位置に戻る。
④この動作を10回繰り返す。
バックランジと呼ばれる、比較的簡単なお尻のトレーニングです。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
大臀筋②
①足を股関節幅に開き、スライドディスクに片足を乗せる。
②スライドディスクを斜め後ろに滑らせ、それと同時に体を前に倒す。
③軸足のお尻に刺激が入ったら、そこを使いながら元に位置に戻る。
④この動作を10回繰り返す。
バックランジの斜め版です。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
大臀筋+広背筋
①足を股関節幅に開き、スライドディスクに片足を乗せる。この時ダンベルをスライドディスクに乗せた足と同じ側の手で持っておく。
②スライドディスクを真後ろに滑らせ、それと同時に体を前に倒す。
③軸足のお尻に刺激が入った位置で止まり、脇を締めたままダンベルを後方へ引く。
④背中に刺激が入ったらダンベルを戻し、軸足のお尻を意識しながら元の姿勢に戻る。
⑤この動作を10回繰り返す。
対角のお尻と背中は筋膜を介してつながっているため、このようなトレーニングは非常に効果的です。
これはキネティックチェーンと呼ばれるものですので、ぜひ意識してメニューを組んでみてください。
目標は10回3セットです。
内もも
次は、「内ももの引き締め」に効果的なトレーニングメニューのご紹介です。
内転筋
①足を股関節幅に開き、スライドディスクに片足を乗せる。この時、軸足のつま先をやや外に向けておく。
②スライドディスクを真横に滑らせ、それと同時に体を少し前に倒す。
③元の姿勢に戻る時は、頭頂部が天井から糸で引っ張られるようなイメージでもどる。
④この動作を10回繰り返す。
サイドランジと呼ばれる、内転筋群を鍛えるトレーニングです。
戻る時にお腹に力を入れることで体幹も鍛えられるで、先ほど述べた「頭頂部が天井から糸で引っ張られるようなイメージ」を意識して行いましょう。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
内転筋+お尻
①足を股関節幅に開き、スライドディスクに片足を乗せる。この時、軸足のつま先をやや外に向けておく。
②スライドディスクを斜め後ろに滑らせ、それと同時に体を前に倒す。
③その状態のまま足を真横に滑らせる。
④逆の真横方向に滑らせ、もう一度お尻を鍛える。
⑤この動作を10回繰り返す。
お尻と内ももを鍛える連続のトレーニングです。
スライドディスクを横に動かすことでお腹にも力が入り体幹が鍛えられるため、オススメのメニューの1つです。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
内転筋+腹斜筋
①肩の下に肘を置き、体を少し閉じる。上側の足を前、下側の足を後ろにし、スライドディスクに後ろ側の足の外側を乗せる。
②その状態から膝を対角の肘に向かって引き上げる。
③この動作を10回繰り返す。
脇腹と内ももを同時に鍛えられるトレーニンングで、これはくびれサーキットでも行っているメニューです。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
胸
次は、「胸」を鍛えるのに効果的なトレーニングメニューのご紹介です。
腕立て腹筋①
①手を肩幅の1.5倍ほど開いた位置でつく。この時、片手をスライドディスクに乗せる。
②腕立て伏せをしながら、スライドディスクを斜め前方へ滑らせる。
③お腹と胸を意識しながら元の位置に戻る。
④この動作を10回繰り返す。
かなり難易度が高めですが、その分効果は絶大です。
腰が反らないことを意識し、10回2セットを目標に取り組んでみてください。
腕立て腹筋②
①両足をスライドディスクに乗せ、肩の下に手を置く。この時、肩からお尻までを一直線にする。
②腕立て伏せをしながら、片足をお腹の横に持ってくるように引き上げる。
③お腹の力を使いながら元の位置に戻る。
④次は腕立て伏せをしながら逆の足を引き上げる。
⑤この動作を左右5回ずつ、計10回繰り返す。
このトレーニングでは、「脇腹」や「お腹」、「股関節周り」など様々な部位が鍛えられます。
少し難易度は高めですので、10回2セットを目標に取り組んでみてください。
脇腹
次は、「脇腹の引き締め」に効果的なトレーニングメニューのご紹介です。
腹斜筋
①肩の下に手を置き、肩から足までを一直線にする。
②片足を体をひねりながら、膝を対角の脇腹に向かって引き上げる。
③最初の位置に戻る。
④次は反対の足を先ほど同様、対角の脇腹に向かって引き上げる。
⑤この動作を左右5回の計10回行う。
くびれ作りに最適なトレーニングで、難易度はやや高めです。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
腹斜筋+内転筋群
①肩の下に肘を置き、体を真横に向ける。上側の足を後ろ、下側の足を前にし、スライドディスクに前の足の外側を乗せる。
②その状態から膝を曲げながら足を引き上げる。
③引き上げた足を支えている足の後ろに向かって伸ばしていく。この時、下の脇腹と支えている足の内転筋に効いていればOK。
④膝をしっかり伸ばしたら、足の下を通し斜め上にスライドさせる。
⑤最初の位置に戻る。
⑥この動作を10回繰り返す。
脇腹を鍛える連続メニューで、難易度は高めです。
また、内転筋群にも効くためトレーニング効果も倍増します。
10回3セットを目標に取り組んでみてください。
股関節
最後は、「股関節のバランス」を整えるトレーニングメニューをご紹介します。
①肩の下に手、股関節の下に膝を置き、四つん這いの姿勢になる。この時、骨盤を少し前傾させる。(少し前傾したポジションがニュートラル)
②片足を前にスライドし、もう一方の足は後ろへスライドさせる。
③股関節を意識しながら元の位置に戻る。
④次は足を入れ替えて同じ動作を行う。
⑤この動作を左右10回ずつ、計20回行う。
このトレーニングは股関節周りが弱い方にオススメのメニューです。
関連記事:【毎日5分でOK】股関節のつまりや痛みを解消する方法
20回2セットを目標に取り組んでみてください。
スライドディスクまとめ
スライドディスクを使ったトレーニングメニューを紹介してきましたが、意外とたくさん種類があることに驚かれたのではないでしょうか?
軸足が安定したり、体幹を鍛えられたりと、スライドディスクには様々なメリットがあります。
中には少し難易度が高いものもありましたが、おおよそ初心者の方でもできるメニューをご紹介しております。
自分の鍛えたい部位のトレーニングメニューを参考に、スライドディスクを導入されてみてはいかがでしょうか?
くびれサーキットトレーナー 上原