LESSON COLUMNレッスンコラム
2020.01.03
【重要】骨格の違いから考えるトレーニングの注意点【性別に解説】
あなたが普段行っているトレーニング、本当は怪我するリスクを高めているかもしれませんよ…
筋トレが流行った2019年ですが、パーソナルトレーニングや筋トレジムでも間違ったトレーニング法が見受けられます。
というよりも、全員に共通のトレーニングを行わせているジムが多いのが現状です。
これはトレーニングの効果を最大限にするためには良くないことであり、効果を最大限出したい場合、骨格の違いや性別の違いから考えた上でトレーニングメニューを考える必要があります。
本記事ではそんな骨格や性別に応じた「トレーニング法」について解説していきます。
本記事を読み終わるころには、正しいトレーニング法やトレーニングフォームを身につけられ、怪我のリスクを下げ最大限効果の出るトレーニングができるようになりますよ。
目次
女性と男性の骨格の違い
女性には内股の方が多く、男性にはガニ股の人が多いことは、なんとなく理解できているのではないでしょうか?
実はこの内股とガニ股も、『骨格の違い』によるものなのです。
前捻角の違い
大腿骨と呼ばれるももにある大きな骨の先端(大腿骨頭)が、骨盤の受け皿にハマることで股関節が安定します。
言葉では少し難しいと思うので、写真で確認してみましょう。
これから出てくるコツ模型は、「骨盤を横から撮ったもの」です。
写真の半分より下の骨が大腿骨であり、その先端がくぼんでいる場所にハマっているのが分かると思います。
そして写真にも書き込んでいますが、この角度が15°の時『ハマりが良い=股関節が安定している』と言われています。
女性の前捻角
では、女性の前捻角を見てみましょう。
先ほどとはうってかわり、角度が大きくなっているのが分かりますね。
そのため、ハマりを良くし股関節を安定させるためには、大腿骨を内側に回す必要があるのです。
これが「股関節の内旋」と呼ばれるもので、内股を誘発します。
つまり、女性が内股になるのは悪いことではなく、むしろ普通のことなのです。
これを知らずに、後でも解説するランジなどのトレーニングでつま先の向きを間違えると、トレーニング効果が激減してしまいます。
男性の前捻角
では、男性の前捻角を見てみましょう。
先ほどの女性とは違い、0°前後の場合がほとんどです。
つまり、ハマりを良くし股関節を安定させるためには、大腿骨を外側に回す必要があるのです。
これが「股関節の外旋」と呼ばれるもので、ガニ股を誘発します。
この女性と男性の大腿骨のハマりの違いだけでも、性別によってトレーニングを変える必要があることが分かりますよね。
姿勢の違い
次は、女性と男性の姿勢の違いについて解説します。
全てこのパターンに当てはまるわけではないので、自分がどのパターンに当てはまるか確認しながら読んでください。
女性に多い姿勢=反り腰
女性に多い姿勢は「反り腰」です。
反り腰の原因としては、ヒールを履くことや妊娠によって重心が前にいくことが挙げられます。
これは大腿骨頭が骨盤の受け皿に対して上手くハマるために、股関節が内旋する(内側に回す)ことで、内股になるからです。
反り腰の場合、以下の部位が伸びていたり縮んでいたりします。
伸びている部位…もも裏、お腹
これを考慮した上で、特定の部位を狙ってトレーニングを行う必要があります。
男性に多い姿勢=猫背
男性に多い姿勢は「猫背」です。
猫背の原因としては、膝をしっかりと伸ばして歩かないことやお腹の力が抜けていることが挙げられます。
これは大腿骨頭が骨盤の受け皿に対して上手くハマるために、股関節が外旋する(外側に回す)ことで、ガニ股になるからです。
猫背の場合、以下の部位が伸びていたり縮んでいたりします。
伸びている部位…もも前、背中
反り腰同様、これを考慮した上でトレーニングメニューを組む必要があります。
関連記事:姿勢が悪い人の4つのパターンと改善方法【チェック方法も解説】
女性が弱くなりやすい部位と男性が硬くなりやすい部位
先ほどの伸びている部位と縮んでいる部位も関係しますが、それぞれどんな部位が弱く鍛える必要があるのかを確認しましょう。
女性が弱くなりやすい部位
お尻ともも裏が伸びていることが多いため、この2つの部位は縮めるトレーニングを行う必要があります。
また女性は骨盤が横に広いため、中臀筋と呼ばれるももの外側に筋肉が伸びてしまう傾向にあります。
ですので、中臀筋を縮めるトレーニングも必要です。
あとは、上半身の筋力が下半身に対して弱い場合が多いので、上半身(主に胸)を鍛える必要もあります。
男性が硬くなりやすい部位
男性は女性に比べると、どこかが伸びたり縮んだりするというよりも、全体的に筋肉が硬まりがちです。
そのため、筋肉を伸ばしながら鍛えるトレーニングがオススメです。
また、骨盤が後傾しているため「腸腰筋」が働いていないことが考えられます。
腸腰筋を鍛えることで骨盤を前傾を保ちましょう。
骨格の違いから考えるトレーニングの注意点
第1章で骨格の違いについて解説しましたが、女性と男性では骨格が違うため、トレーニングを行う際にも注意点が必要です。
- つま先の向き
- 弱っている部位の把握
- 姿勢の評価
上記のような注意点を意識した上で、トレーニングを行いましょう。
注意点①:つま先の向き
ここが最も意識していただきたいポイントで、残念ながらほとんどのパーソナルトレーナーがこの事実を知りません。
ランジやスクワットにおいては、つま先を正面に向けるのが一般的です。
これが、女性では内股、男性なら少しガニ股の方がハマりが良いので、それぞれへの指導が異なります。
大まかに分けるとこのようなイメージですので、この事実は頭に入れておいてください。
くびれ美人では、その人の骨格に応じたトレーニングメニューを組むため、その人にとって最大限の効果が出るトレーニングを行うことができますよ。
注意点②:弱っている部位や硬まっている部位の把握
これは当たり前ですが、人によって弱い部位や硬まっている部位は異なります。
もっと大きく分けると、女性と男性で大きく分けることができます。
この弱い部位や硬まっている部位を把握することは、メニューを組む上では必須です。
第2章で解説した女性と男性のそれぞれが弱くなりやすい部位を再度確認しておきましょう。
○女性が弱くなりやすい部位
・もも裏
・お尻の外側
・胸
◯男性が硬くなりやすい部位
・太ももの付け根(腸腰筋)
・お腹
このような部位を意識しながらトレーニングを組むと、効果も倍増しますよ。
注意点③:姿勢の評価
姿勢も人それぞれであり、第2章で述べたように女性と男性でも、「反り腰」か「猫背」かで分かれます。
これは姿勢が悪い人の4つのパターンと改善方法【チェック方法も解説】でも述べていますが、姿勢のほとんどは「反り腰」か「スウェイバック(猫背)」に二分されます。
それぞれの姿勢において鍛えるべき部位が変わるため、姿勢の評価を行うことも重要なタスクです。
女性と男性のトレーニング法
では、女性と男性に分けてどんなトレーニングを行うべきかについて解説します。
骨格の違いから考える女性のトレーニング
女性の場合、以下の部位が縮んだり伸びたりしています。
伸びている部位…もも裏、お腹
また、女性が弱くなりやすい部位は以下の通りです。
・もも裏
・お尻の外側
・胸
これを踏まえて、女性にオススメのトレーニング(ストレッチを含む)を紹介していきます。
もも前のストレッチ
①横向きで寝て、左足を曲げた状態で抱える。
②その状態から上側の脚を後ろ側へ引っ張る。
このストレッチを15秒ほど行いましょう。
もも裏のトレーニング
①足を股関節幅に開き、つま先を天井に向ける。
②つま先と膝の向きを同じにした状態で、膝を曲げてパッドを後ろへ引く。
この動作を10回3セット行いましょう。
お尻のトレーニング①
①仰向けの状態で手をハの字に開き、足を少しお尻に近づける。
②その状態からお尻を上げていくが、前傾している場合が多いので「後傾」を作るイメージで行う。
この動作を10回3セット行いましょう。
以下の写真のように、前傾になるのはNGです。
お尻のトレーニング②
①片足をスライドディスクに乗せ、手は腰に当てておく。
②その状態から外の後ろ側に足を引いていく。
この動作を10回3セット行いましょう。
股関節は「伸展・外転・内旋」するとハマりやすいため、このようなトレーニングが好ましいです。
特に女性の場合、以下の写真のように内側に引くと股関節の内転の作用が働いてしまい、股関節がズレやすくなってしまいます。
お尻の外側のトレーニング
①膝の裏側にボールを挟み、肩から膝までを一直線にする。
②その状態から足を真っ直ぐ天井に向かって上げる。
この動作を10回3セット行いましょう。
胸のトレーニング
①胸を張った状態で腕を前に伸ばす。
②その状態から胸の伸びを感じる場所まで肘を曲げる。
この動作を10回3セット行いましょう。
骨格の違いから考える男性のトレーニング
男性の場合、以下の部位が縮んだり伸びたりしています。
伸びている部位…もも前、背中
また、男性が弱くなりやすい部位は以下の通りです。
・太ももの付け根(腸腰筋)
・お腹
これを踏まえて、男性にオススメのトレーニング(ストレッチを含む)を紹介していきます。
もも裏のストレッチ
①仰向けの姿勢で寝て、膝の裏に近い部分のもも裏を両手で抱えます。
②両手で膝の裏に近い部分のもも裏を抱えたまま、自分の胸の方に足全体を引き上げてお尻に近い部分のもも裏を伸ばします。
腸腰筋のトレーニング
①壁にお尻と肩をついた状態で足を持ち上げる。
②その状態から足だけ少し下げる。
この動作を10回繰り返しましょう。(つまりがある側は15回)
胸のトレーニング
①ストレッチポールに仰向けになり、前へならえをした状態でダンベルを持つ。
②その状態から胸の張りを感じるところまで、肘を曲げながら手を広げていく。
この動作を10回2セット行いましょう。
まとめ
再度、女性と男性にオススメのトレーニングを明記しておきます。
ぜひ、参考にしてください。
◯女性にオススメのトレーニング
◯男性にオススメのトレーニング
・足の上げ下げ(太ももの付け根)
・ダンベルフライ(胸)
世の中には数多くのトレーニングが存在しますが、全員が同じトレーニングをすれば効果が出るわけではありません。
骨格や姿勢、性別によって行うべきトレーニングは変わります。
一度客観的に自分の骨格や姿勢をチェックしてもらうことをオススメします。
→くびれ美人でパーソナルトレーニングを体験する
そうすれば、これからのトレーニング効果が今までの倍以上にはなるでしょう。
くびれサーキットトレーナー 上原