LESSON COLUMN

2020.10.22

【必見】ダイエットの為にストレッチが欠かせない本当の理由【ストレッチも紹介】

近年では様々なメディアによってダイエットの方法が特集されているのを見かける方も多いのではないでしょうか?

 

特に食事に関する豆知識やトレーニングの方法など、例を挙げればキリがありません。

 

しかしキレイな身体を目指すのであれば、“本当にダイエットに効果的なものだけ”を追及していくべきではないでしょうか。

 

そこで今回は、ダイエットに繋がるストレッチについて詳しくご紹介していきたいと思います。

 

第1章【ストレッチがダイエットに効果的な理由】

誤解を招かないようにまず始めに結論から申し上げておきますと、ストレッチそのものが体脂肪の燃焼に繋がる訳ではありません。

 

そこで頭を少し整理するために、脂肪燃焼のメカニズムについて解説しておきましょう。

 

脂肪燃焼のメカニズムとは?

運動による筋収縮によりエネルギーを消費(主に血糖)

血糖が無くなる

脳が体脂肪からエネルギーを作るよう指令を出す

アドレナリンなどを分泌させ、脂肪分解する酵素「リパーゼ」を活性化

体脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解

血液中の遊離脂肪酸がエネルギーとして消費される

このように、エネルギー源として体脂肪を活用するためには再び遊離脂肪酸への変換を経る必要があるのです。

 

そして体脂肪を消費するために重要なポイントとなるのは、遊離脂肪酸以外のエネルギー源を消費することにあります。

 

身体がエネルギー源として消費する物質は大きく分けて2つ。それが糖質脂質です。

(タンパク質の分解によって得られるアミノ酸などについては今回割愛する)

 

表にも記載しているように、あくまでも体脂肪の分解は最優先事項ではなく、“糖質(血糖)が無くなる”ことによって初めて体脂肪の分解が行われることを知っておかなければならないのです。

 

そしてそのために必要な運動量については、ストレッチの運動強度では得られないという訳です。

 

「これではダイエットにストレッチは必要無いのでは?」

 

このように考えるのも無理はありませんが、これもやはり正解ではありません。

 

その理由は、ストレッチによって身体自体を変えることにあります。

 

姿勢が変わると身体が引き締まるから

「姿勢が悪い・・・」

 

この言葉を聞いて、あなたはどのような姿勢を思い浮かべるでしょうか?

 

猫背や反り腰、はたまたストレートネックなど、首や腰の痛みを引き起こす原因とされるものが、実は肥満という体型の変化に繋がってしまうことがあるのです。

 

人間の身体を動かす原動力となるのは他ならぬ筋肉。

 

その筋肉の柔軟性が低下することにより関節の動かせる範囲は狭くなり、本来の動きよりも伸ばし切れなかったり、曲げきれなかったりします。そして左右のバランスが崩れてしまうことで身体の歪みを引き起こしてしまうのです。

 

これが柔軟性低下に伴う不良姿勢という訳です。

 

そこでストレッチを行うことにより、脊柱や肩関節、そして股関節周囲の大きな筋肉の柔軟性を改善することで不良姿勢を根本から正します。

 

その結果、運動によって動員される筋肉が増え消費エネルギー量も増加し、ダイエット成功に繋げることが出来るのです。

 

またボディメイクの観点においても同様で、ストレッチを行うことで動員される筋肉が増えることはヒップアップやくびれ作り、そして二の腕シェイプアップの結果に直結するのです。

 

パーソナルトレーニングジムくびれ美人で連載しているコラムでは、部位別の悩みを解決する方法を細かく解説しておりますので、是非こちらもご参照ください。

https://www.kubirepro.jp/column/

 

疲れが取れるとトレーニングを継続できるから

ストレッチによって固まった筋肉をほぐすことで、筋肉を栄養する毛細血管の血流量が改善します。

 

そして疲労物質老廃物を含んだ血液を循環・除去させることが出来るのです。

 

これは血液は心臓の働きだけで全身を循環しているのではなく、筋肉の収縮・弛緩に伴うポンプ作用も補助的に作用していることを表しています。

 

過去の記事【寝ながらOK】足のむくみを簡単に取る方法【ストレッチあり】でも解説しておりますが、構造上血液は重力に逆らって上昇することは難しいのです。

 

酸素や栄養素など筋肉の疲労回復に必要なものを、血液を介して十分に届けることができればそれだけ回復が早まるためトレーニングを継続しやすく、ダイエットやボディメイクの結果に繋がるという訳ですね。

 

また、冷えむくみの解消にもストレッチの効果は絶大です。

 

血行不良が原因となるこれらの不調は、ストレッチによる柔軟性向上、そして筋活動量の増加によって改善を図ることが出来ます。

 

そもそもむくみとは、余分な水分や老廃物を細胞が再吸収できずに皮下組織に溜まった状態のことを言います。つまり、血液循環が正常に近づけばそれだけ解消を見込むことが出来るのです。

 

ケガを防いでトレーニングに集中できるから

ストレッチによって筋肉の無駄な緊張をほぐすことは、トレーニングによるケガ予防に大きく貢献します。

 

筋肉の柔軟性が低下している状態では、筋線維はまるで古い輪ゴムのように劣化しており、非常に切れやすい(損傷しやすい)のです。

 

勿論トレーニングだけでなく日常生活においても影響は大きく、何らかの拍子に筋肉や関節に急激に力が加わることがケガのリスクに繋がってしまいます。

 

また例えば肩関節まわりの可動域低下では、いわゆる五十肩のリスクが高くなる傾向があります。

 

このように、継続的なトレーニングを行うためには身体を整えることは常に考えておかなければならないのです。

五十肩とは?

五十肩(肩関節周囲炎)とは主に中年以降に発症し、肩関節周囲の痛みを伴う病態のこと。
シャツを着たり、棚の上の物を取ろうとした際に肩が痛んだり、夜中の就寝時にズキズキとした肩の痛み(夜間痛)を伴う。加齢とともに、肩関節を構成する骨や軟骨・人体・腱・筋肉が硬くなることで組織の炎症を起こして発症すると言われているが、筆者はこれに加え、胸郭まわりの柔軟性や運動パターンも関与していると考察している。

第2章【トレーニング合間に行いたいセルフストレッチ】

ストレッチの効果を存分に知ったところで、さっそくストレッチに取り掛かっていきましょう。

 

トレーニング前後や仕事合間のリフレッシュに是非お役立てください。

 

またセルフストレッチのポイントとして、自分の体重をしっかりかけてゆっくり行うことを意識することでストレッチ痛を抑え、気持ちよくストレッチを行うことが出来ます。

 

お尻まわり

梨状筋

梨状筋とは股関節のインナーマッスルであり、立ち姿勢や歩行時における股関節の安定を担っています。

 

しかし猫背姿勢などの不良姿勢に伴う姿勢変化により、骨盤の後傾などを引き起こすことでお尻まわりの筋肉が硬くなってしまいます。その筋肉こそが梨状筋という訳です。

 

そして梨状筋の深部には坐骨神経が通っており、梨状筋が柔軟性を失うことで坐骨神経を圧迫して坐骨神経痛を引き起こすケースがありますので、デスクワークの方は特にストレッチに取り組むべき部位と言えます。

 

□方法

①体育座りのように膝を立てて座り、片膝に反対側の足を掛けましょう。

②そのまま下肢と上半身を近づけるように身体を畳んでいきましょう。これを左右20秒ずつ行っていきます。

※背中が丸まらないよう注意し、出来るだけ下腿(スネ)と上半身が平行となるように意識して行ってください。

 

大殿筋

ヒップアップなどを中心にボディメイクに大切な大殿筋は主に足を後ろに蹴り伸ばす動き(股関節の伸展)で働きます。

 

つまり、デスクワークなどの長時間の座り仕事では特に柔軟性が低下しやすい筋肉と言え、スクワットレッグプレスなどのトレーニングに悪影響を与えることがあるので注意しましょう。

 

□方法

①体育座りのように膝を立てて座り、片膝に反対側の足を掛けましょう。

②そのまま足を横に倒して膝を身体に引き寄せるようにし、お尻まわりのストレッチ感を感じていきましょう。これを左右20秒ずつ行っていきます。

※背筋を伸ばし、上半身は正面のまま捻らないようにしましょう。

 

太ももまわり

ハムストリングストレッチ

太もも裏にあるハムストリング(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)が硬くなることは、必然的に股関節の可動域低下を示してしまいます。

くびれ美人のコラム【なぜ猫背が下半身に影響するのか?】
でも解説しておりますが、骨盤の後方に付着するハムストリングや大殿筋が柔軟性を失うことで骨盤は後方に引っ張られるようにして後傾してしまうのです。

 

良い姿勢を保つために、そしてヒップアップやダイエットを目指す為にもハムストリングのストレッチを行っていきましょう。

 

□方法

①片膝を畳むようにして地面に座り、ストレッチする側の足を真っ直ぐに伸ばします。

※この時背中が前埋まらないように背筋を伸ばしておきましょう。

 

②背中がなるべく丸まらないよう注意しながら、上半身を伸ばした側の足先に向かって伸ばしていきます。これを左右20秒ずつ行っていきましょう。

※初めは膝が曲がった状態でも良いので、つま先を把持するようにします。徐々に慣れてきたら、少しずつ膝を伸ばしていくようにしましょう。

 

大腿四頭筋

太もも前に筋肉はり4つの筋肉が集まって構成される大腿四頭筋が存在します。

 

大腿四頭筋は主に膝を伸ばす際に作用する筋肉ですが、座り姿勢や立ち姿勢を長時間維持しなければならないような日常的に股関節の可動域が狭い方が硬くなりやすい筋肉となります。

 

□方法

①横向きとなり、下側の膝を抱えます。そして上側(ストレッチを掛ける側)の足首を把持しておきましょう。

※この時背筋を伸ばしておきましょう。

 

②足首を把持した手をそのまま後方に引き、太もも前のストレッチ感を感じる所まで引いていきます。これを左右20秒ずつ行っていきましょう。

※上半身が開かないように注意するとストレッチ効果を更に高めることが出来ます。

 

腸腰筋

腸腰筋は腹部と股関節を繋ぐインナーマッスルであり、腰椎の前面から骨盤内を通って大腿骨の前面に付着する筋肉です。

 

主にを引き上げる動き(股関節の屈曲)で作用しますが、デスクワーカーなど長時間座り姿勢を維持する方はこの腸腰筋の柔軟性を失いやすいため注意が必要です。

 

また腸腰筋の柔軟性を取り戻すことで股関節まわりの動きがスムーズとなり、下肢への血流が増加するため、“むくみ”や“疲労回復”に効果が期待できます。

 

□方法

①足を前後に開いて片膝をつき、腰に手を当てておきましょう。

※この時上半身と脚の向きは真正面に揃えるようにしましょう。

 

②地面につけた側の膝で地面を後方に押すイメージで身体を前方に移動させ、股関節を更に大きく開いていきます。股関節の付け根(やや内側)にストレッチ感が出る所で留め、左右20秒ずつ行っていきましょう。

※上半身をのけ反って腰を反らさないよう注意しましょう。

 

内転筋

内転筋は長内転筋や短内転筋など複数の筋肉が集合して構成されており、主に足を外に開く動き(外転)に作用します。(股関節の屈曲・伸展にも作用する)

 

これら内転筋の柔軟性が低下すると股関節全体の可動域は低下し、脚痩せやヒップアップに悪影響を及ぼしてしまう筋肉であるため、継続的なストレッチを欠かさないようにしましょう。

 

□方法

①両手を地面に付き、図のような四つ這いの状態から片足を側方に伸ばします。

②腰が丸まらないよう背筋を伸ばしながら後方へ身体を移動させていきます。内転筋にストレッチ感が出たところで止め、左右それぞれ20秒キープしましょう。

※外側に出した足のつま先は正面に向けておきましょう。

 

ふくらはぎまわり

下腿三頭筋

足がむくみやダルさの原因は、ふくらはぎにある下腿三頭筋の柔軟性低下による場合があります。

 

下腿三頭筋はヒラメ筋腓腹筋という2つの筋肉で構成されており、どちらも踵を引き上げる動作で筋力を発揮します。(ただし膝の角度によって筋出力の優位性は異なる)

 

つまり立ち仕事や歩行時間が長ければそれだけ負担のかかる筋肉であり、ケアを怠ることでむくみやダルさに繋がってしまうのです。

 

□方法

①両手を地面につき、片足を反対側の足に掛けるようにしましょう。そしてつま先で軽く地面を蹴るようにして腰を浮かせます。

 

②そのまま腰を高く上げ、踵を地面に近づけるようにしてふくらはぎをストレッチしていきます。これを左右20秒ずつ行っていきましょう。

※この時背中がなるべく丸まらないように注意しましょう。

 

お腹まわり

腹直筋・腹斜筋ストレッチ

腹筋を伸ばすイメージは少し難しいかもしれませんが、お腹まわりのストレッチは非常に大切です。

以前の記事【なぜ猫背が下半身に影響するのか?】
で細かく記載していますが、腹筋の柔軟性が低下することによって骨盤の前面が引き上げられることで骨盤は後傾し、垂れ尻やポッコリお腹に繋がることがあります。

 

つまり脚痩せを目指したい方だけでなく、ウエストまわりをシェイプアップしたい方は特にストレッチを行う必要が部位と言えます。

 

□方法

①うつ伏せとなり、片足を引き上げた状態で上半身を起こします。

※この写真では手を付いていますが、腰に不安がある方は肘をついた状態で行うようにしてください。

 

②引き上げた足と反対側へ上半身を軽く捻り、お腹まわりのストレッチ感を意識しましょう。これを左右20秒ずつ行っていきます。

※反対側も同様に行いましょう。

 

背中まわり

広背筋ストレッチ

猫背などの不良姿勢では肩甲骨と骨盤までの距離が縮まりやすく、その間をつなぐ広背筋の柔軟性低下が顕著に見られます。

 

そこで広背筋をストレッチすることで背筋を伸ばす土台作りをすることができ、腹筋や背筋などのトレーニングを行いやすくなり、ボディメイクの結果を出しやすくなります。

 

□方法

①両膝をつき、両腕を前方に伸ばした状態で腰を後方に引きます。

 

②片腕を反対側の脇下に入れ込むようにしたまま、更に後方に腰を引き、脇の付け根あたりを伸ばしていきましょう。これを左右20秒ずつ行っていきます。

※地面につけた手は離さないようにすることでストレッチ効果を高めることが出来ます。

 

第3章【ストレッチの所要時間や回数の目安】

今でこそストレッチは長ければ長いほど良いと思っている方は少なくなってきていますが、やはりどれくらいストレッチに時間を費やすべきなのかは把握できていない方は多いようです。

 

様々な文献において、15秒程度の比較的短時間でのストレッチには効果が薄いとの研究結果が発表されています。

 

そこで次はストレッチの効果を最大限発揮するタイミングや回数について取り上げていきましょう。

 

ストレッチの時間は?

「10秒数えましょう」

「20~30秒程度キープしましょう」

「30秒以上伸ばしていきましょう」

 

このどれもが雑誌やメディアでストレッチを紹介する際の文句と言えます。

 

こうして並べてみると、一体何が正解なのかわからなくなってしまいますよね。

 

実際にくびれサーキットやパーソナルトレーニングジムくびれ美人のお客様から、

「ストレッチは何秒くらい続けたらいいの?」

という質問をいただくことがあります。

 

そこで今回は、NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)や公益社団法人日本理学療法士協会「ストレッチングの効果的な持続時間について」の資料を引用のもとに、情報を共有していきます。

 

ストレッチを行う際に有効な時間の目安は、

20~30秒

と示すことができます。

 

この根拠として、公益社団法人日本理学療法士協会「ストレッチングの効果的な持続時間について」の内容にこのようなものがあります。

□10秒以下のストレッチは筋肉の柔軟性の変化は僅かである

□20秒のストレッチは柔軟性が優位に変化した

□60秒のストレッチは柔軟性が優位に変化した

□20秒と60秒のストレッチでは互いに効果の差異はみられなかった

このことから紐解くと、30秒以上ストレッチを行っても効果に変化はないため無駄ということがわかりますね。

 

ストレッチのセット数は?

ストレッチを30秒続けようが60秒以上続けようが、筋肉の柔軟性に大きな違いは生じないとご説明いたしました。

 

しかしここで、ストレッチの回数がストレッチ効果の持続時間に影響することには気を付けなければなりません。

 

くびれ美人のコラムダイエットに効果的?ストレッチが身体に与える影響とはで詳しく解説しているため詳細は割愛させていただきますが、筋肉(正しくは筋線維)は伸びれば必ず元に戻ろうとします。

 

つまり1度ストレッチによって筋肉が伸ばされても続けなければ効果が無いというものであり、この線維が伸びた状態を維持するためにストレッチのセット数が重要という訳です。

 

この効果を発揮するのが2~3セットと言われており、あなたが今後ストレッチを行う際は

20~30秒を2~3セット

のストレッチを目安に行うと良いでしょう。

 

第4章【まとめ】

いかがでしたか?

 

当たり前のようにストレッチを行っていても、実は正しいストレッチが行えていなかったことに気付いた方も多かったのではありませんか?

 

繰り返しになりますが、身体を変える最適なストレッチは

20~30秒を2~3セット

であることを意識し、苦しくない範囲で、尚且つ痛気持ちいい所で調整して行ってくださいね。

 

くびれサーキットトレーナー

山戸 勝道

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