LESSON COLUMNレッスンコラム
2020.04.02
褐色脂肪細胞とダイエットの関係性を徹底解説【食事も大切です】
「褐色脂肪細胞を刺激すると痩せる!」
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ダイエットをしている人なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この褐色脂肪細胞がダイエットに与える関係については、様々な情報があり混乱しているという方もいらっしゃると思います。
そこで、本記事では「褐色脂肪細胞とダイエットの関係性」を徹底解説し、ダイエッターが褐色脂肪細胞に対してどのように向き合うべきかについて言及していきます。
正しい情報を身につけてダイエット生活に活かしていきましょう。
目次
褐色脂肪細胞とは?
人間の体内に存在する脂肪細胞には、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の2種類があります。
「褐色脂肪細胞」は脂肪を分解して熱を発生させる細胞で、その名の通り見た目が褐色の脂です。
これに対して白色脂肪細胞は、多くの人が思い浮かべる脂身のような脂肪のことです。
この白色脂肪細胞は全身のあらゆるところにありますが、特に以下の部位に多く存在しています。
- 下腹部
- お尻
- 太もも
- 背中
- 腕
- 内臓周り
体重がそれほど多くなくても、下腹部やお尻、太ももなどが太くなるのは、これらの部分に白色脂肪細胞が多いためです。
褐色脂肪細胞が存在する部位
白色脂肪細胞は全身のあらゆるところに存在すると書きましたが、褐色脂肪細胞は存在する部位がある程度決まっています。
- 首周り
- 脇の下
- 肩甲骨周り
- 腎臓周り
褐色脂肪細胞が存在する部位は上記の通りです。
これを考慮した上で、エクササイズを組み込むことで褐色脂肪細胞を刺激することができます。
褐色脂肪細胞で抑えるべきポイント
褐色脂肪細胞を刺激する上で大切なポイントが、やはり「肩甲骨周り」です。
肩甲骨周りを動かすことで、褐色脂肪細胞が刺激されることはもちろん、肩こりや腰痛なども予防・改善できます。
肩こりの記事に関しては、以下を参考にして下さい。
»デスクワークによる肩こりの原因と解消法【姿勢が重要です】
»二度とならない!肩こりを解消するツボを伝授【ツールも紹介します】
また、腰痛に関してはこちらの記事が参考になります。
»【必見】腰痛予防のポイントを徹底解説【セルフストレッチあり】
「肩甲骨周りを動かせば痩せる」というわけではありませんが、体全体を見ても肩甲骨周りは動かしておくべき部位と言えるでしょう。
褐色脂肪細胞とダイエットの関係性
褐色脂肪細胞について理解したところで、多くの方が知りたいであろう「褐色脂肪細胞とダイエットの関係性」について解説します。
結論から言うと、肩甲骨を動かすことによるダイエットは難しいですが、肩甲骨を動かすことによって体のラインを美しくすることは可能です。
では、なぜ多くの人が肩甲骨を動かし、褐色脂肪細胞を刺激した方が良いと言っているのでしょうか?
その答えは、『姿勢の改善』にあります。
肩甲骨を動かす最大のメリットは「姿勢改善」
肩甲骨を動かすことで体のラインを美しくすることは可能と言ったのは、こういった理由です。
猫背姿勢の方だと肩甲骨が伸びた状態で硬まり、動きづらい状態に陥っています。
これを解決するのが、肩甲骨を動かす運動であり、これこそが肩甲骨を動かす最大のメリットなのです。
姿勢が改善すれば、重心が引き上がり空気の入れ替えの作業がスムーズになります。
繰り返しになりますが、姿勢改善は肩こりや腰痛なども予防・改善するので、ダイエッターがまず意識すべきポイントです。
褐色脂肪細胞と似ている細胞が存在する
2012年に、ハーバード大学医学部ダナ・ファーバー癌研究所のBruce Spiegelman博士の研究チームによってあることが分かりました。
褐色脂肪細胞のような脂肪細胞が白色、褐色に続く第3の脂肪細胞「ベージュ脂肪細胞」として存在が明示され、医学専門誌「Cell」で発表されたのです。
ベージュ脂肪細胞は褐色脂肪細胞に似ていますが、発生が異なる上に働き自体も若干異なります。
褐色脂肪細胞は、もっと緊急事態でなければ働かないのか、または別のプロセスが必要なようです。(この辺りはまだ研究段階です)
ちなみに、このベージュ細胞は白色脂肪細胞の中でも、特に皮下脂肪に多く存在していると言われています。
褐色脂肪細胞を増やす方法
ここまでで、褐色脂肪細胞とダイエットの関係性について理解できたと思います。
そして、ここまで読むと「褐色脂肪細胞を増やす必要ってありますか?」といった疑問が生じるかもしれません。
しかし、褐色脂肪細胞を増やす必要はあります。
その理由は、『褐色脂肪細胞の働き』を理解すればごく自然なことです。
もともと褐色脂肪細胞は、寒さ対策として白色脂肪細胞の脂を燃やすものとしての働きを持っています。
そして、この褐色脂肪細胞は歳を重ねるごとに減少していきます。
つまり、体の体温を調整する機能が徐々に失われていくのです。
これを防ぐためにも下記の方法で、褐色脂肪細胞を増やす(維持する)ことが求められます。
②植物食品成分を摂取する
③よく噛んで食べる
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
方法①:寒冷刺激を与える
これは褐色脂肪細胞を増やす方法として最も有名なものですが、これは実現が困難な方法とも言えます。
というのも、はっきりした効果を得るには、薄着(例えばTシャツと短パン)で20度以下の部屋に1~2時間いるといった程度の寒冷刺激が必要だからです。
こんなことをしてしまうと、体調を壊してしまいますよね。
ですので、この方法はあまりオススメできません。
方法②:温度受容器を刺激する食品を口にする
これが現在では最も効果的と言われている方法で、口にするものによって褐色脂肪細胞が増えるというものです。
詳しくは第5章で解説しますが、口にするものを変えるだけで褐色脂肪細胞が増えるのは嬉しいですよね。
方法③:よく噛んで食べる
これも実現可能な方法で、すぐに取り組むことができるものです。
よく噛むことで物理的に歯と歯根と顎に刺激を与え、その情報が脳に伝わり交感神経を活性化して褐色脂肪細胞を増やすと考えられています。
早食いの人が太りやすいといったことを聞いたことがあると思いますが、これも本当でよく噛んで食べることのメリットは大きいので、1口で30回噛むことを意識しましょう。
褐色脂肪細胞を活性化させるエクササイズ
体のラインを美しくするために、また姿勢を改善するために褐色脂肪細胞を活性化させるエクササイズをご紹介します。
胸郭回旋エクササイズ
①横向きになり、両手を地面につけた状態で合わせる。
②下側の手は地面に着けたまま、上側の手を反対の地面の方に伸ばしていく。
この際、おへそは前方に向いたままで、主に胸から上を捻り、肩甲骨が背骨側に引き寄せられる感覚を持つ。
この動作を左右10回ずつ行いましょう。
肩甲骨エクササイズ
①うつ伏せの状態になり、両手を前に伸ばす。
②体の位置が落ちないようにお腹と背中に力を入れながら、脇を閉めるように肘を曲げていく。
腕を上げた際に肩がすくまないように気をつけ、肩甲骨が「ハの字」から「逆ハの字」になるようなイメージで動かす。
この動作を10回3セット行いましょう。
ローイングマシン
①胸を張った状態で、両手でバーを軽く握る。
②脇を締めたまま、バーを斜め下後方へ引く。
この動作を10回3セット行いましょう。
また、このトレーニングはくびれサーキットでも実際に行っているものです。
しっかりと狙った部位に効かせたいという方は、体験にお越し下さい。
リバースフライ
①両手を伸ばした状態でバーを軽く握る。
②肩甲骨を寄せる意識で、斜め下後方へ引く。
この動作を10回3セット行いましょう。
バンキングエクササイズ
①バランスボールに乗り、肘と肘をつけるイメージで、腕の外側同士をくっつける。
②肩甲骨を寄せるイメージで、肘を外に開いていく。
③両手を上にあげ、肘をしっかり伸ばす。
この際、肩がすくまないように肩甲骨が動かす意識を持つ。
この動作を10回2セット行いましょう。
また、このエクササイズは自宅でも会社でもできますので、同じ姿勢が続いたなと感じた時に行うように心がけてください。
褐色脂肪細胞を刺激する食事
早速、褐色脂肪細胞を増やす効果のある食品をご紹介します。
・ショウガ
・にんにく
・ワサビ
・ミント
食べると体が熱くなったり、鼻がツーンとするものには、温度受容器を刺激する効果があります。
またこれ以外にも、ポリフェノールやカテキンにも褐色脂肪細胞を増やす効果があると言われています。
普段の食事や飲み物で意識してみてください。
【まとめ】褐色脂肪細胞を上手く活用しよう
繰り返しになりますが、「褐色脂肪細胞を刺激すれば痩せる」ということはありません。
しかし、褐色脂肪細胞を刺激するために肩甲骨周りを動かすことはとても大切なことです。
また、エクササイズと並行して食べ物や飲み物にも気を配ることで、褐色脂肪細胞を増やし、なりたい体に近づくことができます。
直接的な関係はないにせよ、褐色脂肪細胞を刺激することには多くのメリットがあるので、普段の生活で取り組めそうなことから取り組みましょう。
くびれサーキットトレーナー 上原