LESSON COLUMNレッスンコラム
2021.02.01
筋肉痛がある時に筋トレをしても良いのか問題をプロが徹底解説!
「筋肉痛の時って筋トレをしても良いの?」
「筋肉痛がある時はどんな運動を選択するべき?」
「そもそも筋肉痛ってなんで起こるの?」
こういった疑問を持っていませんか?
本記事では、筋肉痛がある時に筋トレをするべきかどうかはもちろん、筋肉痛が起こる仕組みから筋肉痛を緩和する方法までご紹介します。
筋肉痛に関する正しい知識をつけて、筋トレの効率を上げていきましょう。
目次
筋肉痛が起こる仕組み
まずは、筋肉痛が起こる仕組みから解説します。
以前までは「激しい運動をすることで筋肉に疲労物質である乳酸が溜まり、筋肉痛を引き起こす」と考えられていました。
しかし、乳酸はエネルギーとして再利用できることが分かり、現在では「乳酸は疲労物質ではない」と認識されています。
そこで台頭したのが、『運動による筋繊維の損傷を修復する際に、炎症が起こって痛みを引き起こす』という説です。
まだ明確な理由は分かっていませんが、ひとまず『筋肉が破壊されている』と認識しておくと良いでしょう。
筋肉痛が回復する時間
筋肉痛が回復する時間は、部位によって異なります。
・三角筋(肩):48時間
・上腕三頭筋(二の腕):48時間
・上腕二頭筋(力こぶ):48時間
・僧帽筋(肩):48時間
・腹筋群(お腹):24時間
・広背筋(背中):72時間
・脊柱起立筋(背中):72時間
・大臀筋(お尻):48時間
・大腿四頭筋(もも前):72時間
・ハムストリングス(もも裏):72時間
・前腕筋群(腕):24時間
・下腿三頭筋(ふくらはぎ):24時間
代表的な筋肉が回復する時間は、上記の通りです。
筋トレをする際に参考にしてください。
筋肉痛と筋トレの効果の関係性
トレーニング後日に、「筋肉痛がないと筋トレしても意味がないんですよね?」と、質問されることがよくあります。
答えとしては、「筋肉痛がなくても筋トレの効果は出ます」が適切です。
筋組織が回復する途上で痛みを発する物質が分泌され、筋膜を刺激することで筋肉痛につながります。
なので、筋肉痛がないからといって効果が出ていないわけではありません。
ただし、筋肉痛が出るまで追い込めると、より効果が出やすくなるのも事実ですので、きちんと負荷をかけることも意識しましょう。
筋肉痛がある時に筋トレをしても良いのか?
「筋肉痛がある時って、筋トレしても良いんですか?」
これも、くびれサーキットのお客様からよく頂く質問です。
結論からお伝えすると、『筋肉痛がある部位はやらないほうが良い』。
これが答えになります。
筋肉が成長する3つのポイント
まずは、筋肉が成長する仕組みを見ていきましょう。
②食事によって破壊された筋肉を修復させる材料を取り入れる
③休養や睡眠が筋肉の修復をサポートする
それぞれのポイントについて解説していきます。
①筋トレによって筋肉が破壊される
筋トレによって筋肉が破壊されます。
もう少し詳しくいうと、筋繊維が傷つけられます。
傷つけられた筋繊維は、先述した時間を基準にして元に戻ります。
このタイミングで②と③を意識することでより強い筋肉へと成長するため、このタイミングでさらに筋肉に刺激を与えるのは得策ではありません。
筋トレをした後は、「栄養補給」と「休息」を意識しましょう。
②食事によって破壊された筋肉を修復させる材料を取り入れる
筋トレで損傷された筋肉を修復するためには、多くのエネルギーが必要です。
エネルギーが足りなくなると、筋肉の材料となるタンパク質などがエネルギーとして利用されるため、せっかくの筋トレも効果が薄くなってしまいます。
この現象を防ぐためには、エネルギー源となる糖質や脂質を摂取することが大切です。
それと同時に、筋肉の材料となるタンパク質を摂取することで筋肉の生成がスムーズに行われます。
タンパク質の摂取量に関しては、筋トレをする上で必ず抑えておくべきタンパク質の摂取量を参考にしてください。
食事からの摂取が難しい場合はプロテインなどの栄養補助食品で摂取するのも一つの手です。
特にビタミンB1やBCAAは疲労回復に効果的なので、意識的に摂取したいですね。
③休養や睡眠が筋肉の修復をサポートする
筋トレ後に入浴をすることやしっかりと睡眠をとることで成長ホルモンが分泌されます。
この成長ホルモンは筋肉の修復と合成をサポートすると考えられているため、筋肉を成長させる上では欠かせません。
【簡単】筋トレ後の疲労回復のポイント3つ【予防法も解説します】でも解説しましたが、筋トレの効果を最大限発揮させるためには「食事」や「入浴」、「睡眠」も大切なポイントになります。
②栄養補給と休息を挟むことで筋肉がより大きくなる
筋肉はこのようなステップで成長してことを頭に入れておきましょう。
筋肉痛がある時の対処法
では、筋肉痛がある時にできる対処法としては、どんなことがあるでしょうか?
②休むor軽めの運動をする
上記の2つが、オススメの対処法です。
①部位を分けてトレーニングする
私を含め、多くのトレーニーは部位を分けてほとんど毎日トレーニングします。
これは、そうすることで筋肉痛の影響を受けずに別の部位を鍛えることができるからです。
また、筋トレが続かない人の4つの共通点【継続のコツも解説します】でも書いたように、トレーニング頻度を高めたほうが習慣化しやすいです。
これらのことから、部位を分けてトレーニングをする方法は一石二鳥と言えます。
②休むor軽めの運動をする
とはいえ、「毎日トレーニングなんてできない」という方もいらっしゃると思います。
そんな方は、休むか軽めの運動をするのがオススメです。
メニューの組み方に関しては第4章で詳しく解説しますが、初心者の方の場合、1回に全身をくまなくトレーニングすることが多いと思います。
実際に、くびれサーキットのお客様も、2つセッションを受けられて全身をトレーニングされる方が多いです。
そういった場合は、1日置いてトレーニングをするか、次の日は軽めの運動をすると良いでしょう。
具体的には、「散歩」や「ジョギング」がオススメです。
筋トレ後の筋肉痛を緩和する3つの方法
筋トレ後の筋肉痛を緩和する方法は、主に下記の3つです。
②入浴
③軽い運動
これは、【簡単】筋トレ後の疲労回復のポイント3つ【予防法も解説します】で書いた内容と似ているので、詳しくはそちらをご参照ください。
軽い運動に関しては、先述した「散歩」や「ジョギング」がオススメです。
筋肉痛を考慮した上でのトレーニング例
筋肉痛があることを考慮したトレーニング例を、「初心者」と「上級者」に分けて解説します。
初心者の場合
週に4回トレーニングをすると仮定したトレーニングメニューが、以下の通りです。
火曜日:下半身
水曜日:休み
木曜日:休み
金曜日:上半身
土曜日:下半身
日曜日:休み
基本的には、上半身と下半身を分けて行います。
どの日に休むかは、ご自身のスケジュールに合わせて決めてください。
上級者の場合
毎日トレーニングをすると仮定したトレーニングメニューが、以下の通りです。
火曜日:肩、腕
水曜日:背中
木曜日:下半身、腹筋
金曜日:胸、二の腕
土曜日:肩、腕
日曜日:背中
腹筋に関しては回復が速いので、毎日行っても大丈夫です。
他の部位に関しては、基本的に1〜2日ほど間隔を空けましょう。
まとめ:筋肉痛を考慮してトレーニングを行う
最後に、本記事のまとめです。
・筋肉痛が起こる仕組みは、『運動による筋繊維の損傷を修復する際に、炎症が起こるから』という説が有力
・筋肉痛にならなくても、筋トレの効果は得られる
・筋肉痛がある時は、その部位はやらないのがベスト
・それでもやりたい時は、部位を分けてトレーニングするか、休むor軽めの運動をする
筋トレをする上で筋肉痛は、切っても切り離せない問題です。
正しい知識を持って、自分に合ったトレーニングメニューを組んでください。
くびれサーキットトレーナー 上原道矢